SOLIDWORKS PCB の卓越した電子設計ソフトウェアによる電子製品開発の世界へようこそ。このチュートリアルでは、構想から出力ファイルまで、簡単な PCB の設計プロセス全体を紹介します。Altium ソフトウェアを初めてお使いの場合は、項目 SOLIDWORKS PCB を知るを読み、インターフェイスの詳細、パネルの使用方法、およびデザイン ドキュメントの管理の概要を確認することをお勧めします。
コマンド、ダイアログ、オブジェクト、またはパネルの詳細を確認するには、目的のアイテムにカーソルを置いて F1 キーを押します。
設計
このチュートリアルでは、簡単な非安定マルチバイブレーターの回路を入力し、プリント基板(PCB)を設計します。次に示す回路では、自動起動型の非安定マルチバイブレーターとして構成された 2 つの汎用 NPN トランジスタが使用されています。
![](../sites/default/files/resize/wiki_attachments/264896/Schematicroughdraft_largeNew-600x306.png)
マルチバイブレーターの回路。
回路図の入力(作図)を開始する準備ができました。まず、PCB プロジェクトを作成します。
新しい PCB プロジェクトの作成
SOLIDWORKS PCB のソフトウェアでは、PCB プロジェクトは、プリント基板を指定して製造するために必要となる、一連のデザイン ドキュメント(ファイル)です。プロジェクト ファイル(Multivibrator.PrjPCB など)は、プロジェクト内のドキュメントに加え、必要なエレクトリカル ルール チェック(ERC)、プロジェクトのプリファレンス、プロジェクトの出力(印刷や CAM の設定など)のようなプロジェクトレベルのその他の設定が記載された ASCII テキスト ファイルです。
新しいプロジェクトは、次のように、テンプレートから新規プロジェクトを作成(Create New Project from Template)ダイアログで作成します。
![](../sites/default/files/resize/wiki_attachments/264896/Dlg_NewProject-700x567.png)
新しいプロジェクトを目的の場所に作成します。
プロジェクトへの回路図の追加
次に、新しい回路図シートをプロジェクトに追加します。
![](../sites/default/files/wiki_attachments/264896/AddSchematic-Combo.png)
回路図シートをプロジェクトに追加します。
空白の回路図シートが開くと、ワークスペースが変化します。メイン ツールバーには、一連の新しいボタンがあります。新しいツールバーも表示されます。メニュー バーには新しい項目が含まれ、さらに、シート パネルが表示されます。ここでは、回路図エディタで作業します。
ドキュメント オプションの設定
回路の描画を開始する前に、シート サイズ、スナップ グリッド、表示グリッドなど、適切なドキュメント オプションを設定しておくと効果的です。
![](../sites/default/files/wiki_attachments/264896/Dlg_DocumentOptions.png)
回路図シートごとにドキュメント オプションを設定し、必要に応じてシート サイズを設定します。
シートの境界をダブルクリックして、ドキュメント オプション(Document Options)ダイアログを開きます。
カーソル タイプ、選択色、自動パニングの動作などの環境オプションは、プリファレンス(Preferences)ダイアログ(ファイル(File) » システム プリファレンス(System Preferences))で設定します。
SOLIDWORKS PCB のコンポーネントとライブラリ
関連項目: SOLIDWORKS PCB のコンポーネント管理
基板に取り付けられる実際のコンポーネントは、回路図入力中には回路図シンボルとして表され、基板デザインでは PCB フットプリントとして表されます。SOLIDWORKS PCB のコンポーネントは、ローカル ライブラリに保管されます。
SOLIDWORKS PCB では、次のコンポーネント ストレージ オプションが使用可能です。
ライブラリ タイプ |
機能 |
回路図ライブラリ |
回路図コンポーネントのシンボルは、回路図ライブラリ (*.SchLib) 内に作成されます。各シンボルをコンポーネントにするには、PCB フットプリントへのリンクを追加した後、コンポーネント パラメータを追加して、コンポーネントの仕様を詳細に指定します。 |
PCB ライブラリ |
PCB フットプリント(モデル)は、PCB ライブラリ (*.PcbLib) に保存されます。フットプリントには、パッドなどの電気要素と、コンポーネント オーバーレイ、寸法、接着点などのメカニカル要素が含まれます。3D ボディ オブジェクトを配置したり、STEP モデルをインポートしたりすることによって作成される、3D 定義が含まれることもあります。 |
ライブラリ パッケージ/統合ライブラリ |
回路図ライブラリおよび PCB ライブラリから直接作業するだけでなく、コンポーネント要素を統合ライブラリ(*.IntLib )にコンパイルすることもできます。これにより、すべてのモデルおよびシンボルを格納する、1 つのポータブル ライブラリが生成されます。統合ライブラリは、ライブラリ パッケージ(*.LibPkg )からコンパイルされます。基本的に、ライブラリ パッケージは特殊用途のプロジェクト ファイルで、ソース回路図 (*.SchLib) とソース ドキュメントとして追加された PCB ライブラリ (*.PcbLib) で構成されます。コンパイル プロセスの一部として、モデルの欠落や、回路図ピンと PCB パッドの間の不一致など、潜在的な問題をチェックすることもできます。 |
コンポーネントへのアクセス
コンポーネントには、ライブラリ(Libraries)パネル(表示(View) | システム(System) | ライブラリ(Libraries))からアクセスします。
![](../sites/default/files/resize/wiki_attachments/264896/Pnl_Libraries_List-200x338.png)
ライブラリ(Libraries)パネルからコンポーネントにアクセスします。
ライブラリ内のコンポーネントにアクセスするための設定
SOLIDWORKS PCB では、ライブラリベースのコンポーネントは、使用可能なライブラリから配置できます。使用可能なライブラリは次のとおりです。
- 現在のプロジェクト内のライブラリ - ライブラリがプロジェクトの一部である場合、ライブラリに保存されているコンポーネントは、そのプロジェクト内で自動的に使用可能になり、配置することができます。
- インストール済みライブラリ - SOLIDWORKS PCB にインストールされているライブラリです。これらのライブラリに保存されているコンポーネントは、開いている任意のプロジェクトで使用できます。
ライブラリは、使用可能なライブラリ(Available Libraries)ダイアログのインストール済み(Installed)タブでインストールします。ダイアログを開くには、ライブラリ(Libraries)パネルの上部にあるライブラリ(Libraries)ボタンをクリックします。パネルが現在表示されていない場合は、表示(View) | システム(System) | ライブラリ(Libraries)をクリックして表示します。
![](../sites/default/files/wiki_attachments/264896/Dlg_AvailableLibraries.png)
必要なライブラリをインストールして、そのコンポーネントをデザインで使用できるようにします。
ライブラリでのコンポーネントの検索
必要なコンポーネントを簡単に検索できるように、SOLIDWORKS PCB には、強力なライブラリ検索機能が用意されています。あらかじめインストールされているライブラリで使用可能な、マルチバイブレーターのデザインに適したコンポーネントがありますが、検索機能を使用してコンポーネントを見つける方法を知っておくと便利です。
ライブラリ(Libraries)パネルの検索(Search)ボタンをクリックして、ライブラリ検索(Libraries Search)ダイアログにアクセスします。ダイアログの上半分を使用して、何を検索するかを定義し、下半分を使用して、どこで検索するかを定義します。既にインストールされているライブラリ(使用可能なライブラリ(Available libraries))内で検索することも、ハード ドライブ上にあるライブラリ(パス上のライブラリ(Libraries on path))内で検索することもできます。
![](../sites/default/files/resize/wiki_attachments/264896/LibrarySearch-combo-780x567.png)
ライブラリ検索(Libraries Search)ダイアログを使用して、コンポーネントを検索します。インストールされているライブラリ(使用可能なライブラリ(Available libraries))、またはハード ドライブ上のライブラリ(パス上のライブラリ(Libraries on path))を横断して検索できます。
ライブラリから作業する場合は、まず、2N3904 など、適切な汎用 NPN トランジスタを検索します。
使用可能なライブラリでのコンポーネントの検索
既にインストールされているライブラリは、パネルの上部にあるドロップダウンに表示されます。ライブラリをクリックして選択し、そのライブラリに保存されているコンポーネントを表示します。リストからその他の装置(Miscellaneous Devices)ライブラリを選択し、パネルでコンポーネントのフィルタ(Filter)を使用して、目的の 2N3904
コンポーネントをライブラリ内で検索します(下の画像を参照)。その他の装置(Miscellaneous Devices)ライブラリは既にインストールされているため、このコンポーネントは配置できる状態になっています。
![](../sites/default/files/resize/wiki_attachments/264896/Pnl_Libraries_Filter-275x500.png)
ライブラリにフィルタを適用して、名前のどこかに文字列 3904 を含むコンポーネントを検索します。
回路図へのコンポーネントの配置
コンポーネントは、ライブラリ(Libraries)パネルから現在の回路図シートに配置します。そのためには、次の操作を行います。
- 配置(Place)ボタンをクリック - コンポーネントがカーソル上にフローティング状態で表示されます。コンポーネントの位置を決定し、クリックして配置します。
- ダブルクリック - パネル内のコンポーネントのリストでコンポーネントをダブルクリックします。コンポーネントがカーソル上にフローティング状態で表示されます。コンポーネントの位置を決定し、クリックして配置します。
- クリックしてドラッグ - コンポーネントをクリックし、シートにドラッグします。このモードでは、マウス ボタンを押したままにする必要があります。マウス ボタンを放すと、コンポーネントが配置されます。
配置に関するヒント
コンポーネントがカーソル上にフローティングした状態で、次の操作を行うことができます。
- スペースバーを押して、反時計回りに 90° ずつ回転します。
- X キーを押して、X 軸に沿って反転します。Y キーを押して、Y 軸に沿って反転します。
- Tab キーを押して、配置する前にオブジェクトのプロパティを編集します。入力した値がデフォルトになり、デジネータは自動的に増加します。
- コンポーネントの配置中に、ウィンドウの端に触れると、自動的にパニングします。必要な場所以外を誤ってパニングした場合は、コンポーネントがカーソル上にフローティングした状態で、Ctrl + マウス ホイールの回転を使用して、再度ズームアウトおよびズームインすることができます。また、右クリックしてドラッグし、回路図をスライドすることもできます。
マルチバイブレーターの部品
次のコンポーネントを検索し、マルチバイブレーター回路で使用します。
デジグネータ |
Description |
ライブラリ コンポーネント名 |
コメント |
Q1、Q2 |
汎用 NPN トランジスタ(2N3904 など) |
2N3904 |
見つかった場所 Miscellaneous Devices.IntLib |
R1、R2 |
抵抗 100K、5%、0805 |
Res1 |
見つかった場所 Miscellaneous Devices.IntLib |
R3、R4 |
抵抗 1K、5%、0805 |
Res1 |
見つかった場所 Miscellaneous Devices.IntLib |
C1、C2 |
22nF コンデンサ、10%、16V、0805 |
CAP |
見つかった場所 Miscellaneous Devices.IntLib |
Y1 |
2 ピン ヘッダー、スルーホール |
Header 2 |
使用可能なライブラリで header を検索( でコンポーネントが見つかります) Miscellaneous Connectors.IntLib |
コンポーネントを配置すると、回路図は次のようになります。
![](../sites/default/files/wiki_attachments/264896/Sch_AllPlaced.png)
すべてのコンポーネントが配置され、ワイヤリングの準備ができました。
これで、すべてのコンポーネントを配置しました。上の画像に表示されているコンポーネントはそれぞれ間隔を空けて配置され、各コンポーネント ピンにワイヤを接続するための十分なスペースが確保されています。これが重要なのは、ピンの下部を横切ってワイヤを配置し、それを越えてピンに接続することはできないためです。このようにすると、両方のピンがワイヤに接続されます。コンポーネントを移動する必要がある場合は、コンポーネントのボディをクリックしたまま、マウスをドラッグして再配置します。
コンポーネントの配置に関するヒント
- オブジェクトを再配置するには、オブジェクトの上にカーソルを直接置き、マウスの左ボタンをクリックしたままオブジェクトを新しい位置にドラッグして、マウスのボタンを放します。移動は、ステータス バーに表示されている現在のスナップ グリッドに制約されます。いつでも G ショートカット キーを押して、現在のスナップ グリッド設定を順番に切り替えることができます。5 や 10 など、粗いグリッド上でコンポーネントを配置することが重要です。
- キーボードの矢印キーを使用して、選択した回路図オブジェクトのグループを再配置することもできます。オブジェクトを選択し、Ctrl キーを押しながら、矢印キーを押します。Shift キーも押したままにすると、オブジェクトを現在のスナップ グリッドの 10 倍分ずつ移動できます。
- マウスを使用してオブジェクトを移動しているときに、グリッドを一時的に 1 に設定することもできます。そのためには、Ctrl キーを押したままにします。この機能は、テキストを配置する場合に使用します。
- G ショートカット キーを押したときに順番に切り替わるグリッドは、プリファレンス(Preferences)ダイアログ(ファイル(File) » システム プリファレンス(System Preferences))の回路図(Schematic) - グリッド(Grids)ページで定義します。プリファレンス(Preferences)ダイアログの回路図(Schematic) - 全般(General)ページには、使用する単位のタイプを選択するための設定があります。インチ単位(Imperial)またはメートル単位系(Metric)を選択します。Altium コンポーネントは、DXP デフォルト(DXP Defaults)インチ単位グリッドを使用してデザインされています。メートル単位グリッドに変更すると、コンポーネント ピンが 10 のグリッドにはまらなくなります。
回路のワイヤリング
ワイヤリングは、回路のさまざまなコンポーネント間の接続を作成するプロセスです。回路図にワイヤを配置するには、下に示す回路のスケッチとアニメーションを参照してください。
![](../sites/default/files/wiki_attachments/264896/SchematicWiring-PcbWorks2.gif)
ワイヤリング ツールを使用して、回路をワイヤリングします。アニメーションの終盤で、ワイヤを描画する方法を確認できます。
ワイヤリングに関するヒント
- 左クリックするか、Enter キーを押して、ワイヤをカーソル位置に固定します。
- BackSpace キーを押して、最後のアンカー ポイントを削除します。
- スペースバーを押して、コーナーの方向を切り替えます。上のアニメーションでコネクタのワイヤリングが行われているときに、この操作を確認できます。
- Shift + スペースバーを押して、ワイヤリングのコーナー モードを順番に切り替えます。使用可能なモードは、90、45、任意の角度(Any Angle)、およびオートワイヤ(Autowire)(クリック ポイント間に直交ワイヤ セグメントを配置)です。
- 右クリックするか、Esc キーを押して、ワイヤの配置モードを終了します。
- 配置されたコンポーネントをクリックしたまま移動し、そのコンポーネントと接続されたワイヤをドラッグするか、ワイヤをクリックしたままドラッグします。
- ワイヤがコンポーネントの接続点と交差する場合、または別のワイヤ上で終端する場合、ジャンクションが自動的に作成されます。
- ジャンクションを削除しても、ピンの端点と交差するワイヤはそのピンに接続されます。次に進む前に、ワイヤリングした回路が図のようになっていることを確認してください。
ネットとネット ラベル
相互に接続したコンポーネント ピンの各セットは、ネットと呼ばれるものを構成しています。たとえば、Q1 のベース、R1 の 1 つのピン、および C1 の 1 つのピンが 1 つのネットに含まれています。各ネットには、そのネット内のいずれかのコンポーネント ピンに基づいて、システムによって生成された名前が自動的に割り当てられます。
デザイン内の重要なネットを識別しやすくするために、ネット ラベルを追加して名前を割り当てることができます。このマルチバイブレーター回路では、回路内の 12V
ネットと GND
ネットにラベルを追加します。
![](../sites/default/files/wiki_attachments/264896/NetLabels.png)
ネット ラベルが追加されて、回路図が完成しました。
ネット ラベル、ポート、およびパワー ポート
- ネット ラベルは、ネットに名前を割り当てるだけでなく、同じ回路図シート上の 2 つの異なる点間の接続を作成する場合にも使用します。
- ポートは、異なるシート上の 2 つの異なる点間の接続を作成する場合に使用します。オフシート コネクタを使用して、これを行うこともできます。
- パワー ポートは、すべてのシート上の点間の接続を作成する場合に使用します。このデザインでは、ネット ラベルまたはパワー ポートを使用できます。
おつかれさまでした。これで、最初の回路図のキャプチャが完了しました。回路図を基板に変換する前に、プロジェクト オプションを構成し、デザインにエラーがないかどうかをチェックする必要があります。
プロジェクト オプションの設定
プロジェクト固有の設定は、次に示す PCB プロジェクトのオプション(Options for PCB Project)ダイアログ(ホーム(Home) | プロジェクト(Project) » オプション(Options))で構成します。プロジェクト オプションには、エラー チェックのパラメータ、接続マトリックス、クラス ジェネレータ、比較の設定、ECO 生成、アウトプット パスおよびネットリスト オプション、マルチチャネルの命名形式、デフォルト印刷の設定、検索パス、プロジェクトレベルのパラメータなどがあります。これらの設定は、プロジェクトをコンパイルするときに使用します。
実装用データ出力、製造出力、レポートなどのプロジェクト出力は、リボンの出力(Outputs)タブから設定します。これらの設定は、プロジェクトで常に使用できるように、プロジェクト ファイルにも保存されます。詳細については、ドキュメンテーション出力を参照してください。
![](../sites/default/files/resize/wiki_attachments/264896/Dlg_ProjectOptions_Errors-800x460.png)
デザイン エラーを検出するには、エラー レポート(Error Reporting)タブを構成します。
プロジェクトのコンパイル
SOLIDWORKS PCB で回路図が完成したら、コンパイルします。これにより、すべてのコンポーネントおよびネットの詳細を示す、デザインの内部接続マップが生成されます。プロジェクトのコンパイル時には、包括的なデザイン ルールとエレクトリカル ルールを適用してデザインの検証も行われます。デザインおよびルール チェックは、PCB プロジェクトのオプション(Options for PCB Project)ダイアログで構成します。
すべてのエラーが解決したら、一連の設計変更指示(ECO)を生成して、コンパイルした回路図デザインをターゲット PCB ドキュメントに転送できます。回路図デザインと PCB の間のすべての差異を識別し、それぞれの差異を解決するための ECO を生成する比較エンジンが、このプロセスの基盤となっています。比較エンジンを使用して差異を識別するというこのアプローチは、回路図と PCB の間で直接作業する(中間ネットリスト ファイルを使用しない)ことを意味するだけでなく、同じアプローチを使用して、設計プロセスにおける任意の段階で回路図と PCB を同期できることを意味します。また、比較エンジンを使用して、ソース ファイルとターゲット ファイルの間の差異を検出し、両方向で更新(同期)することもできます。また、ECO 生成と比較も PCB プロジェクトのオプション(Options for PCB Project)ダイアログで構成します。
回路図のエレクトリカル プロパティの確認
回路図は、単なる簡単な図面ではありません。回路図には、回路に関する電気接続情報が含まれています。この接続情報を使用して、デザインを検証することができます。プロジェクトのコンパイル時には、プロジェクトのオプション(Options for Project)ダイアログのエラー レポート(Error Reporting)タブおよび接続マトリックス(Connection Matrix)タブで設定したルールに従って、エラーがチェックされます。プロジェクトをコンパイルすると、検出された違反がメッセージ(Messages)パネルに表示されます。
エラー レポートの設定
プロジェクトのオプション(Options for Project)ダイアログのエラー レポート(Error Reporting)タブを使用して、デザインの設計チェックを設定します。レポート モード(Report Mode)の設定は、違反の重大度のレベルを示します。設定を変更するには、変更する違反の横のレポート モード(Report Mode)をクリックし、ドロップダウン リストから重大度のレベルを選択します。このチュートリアルでは、このタブのデフォルト設定を使用します。
接続マトリックスの設定
デザインをコンパイルすると、各ネットのピンのリストがメモリ内に構築されます。各ピンのタイプ(入力、出力、パッシブなど)が検出され、各ネットがチェックされて、別のアウトプット ピンに接続されているアウトプット ピンなど、相互に接続してはいけないピン タイプがないかどうかが確認されます。プロジェクトのオプション(Options for Project)ダイアログの接続マトリックス(Connection Matrix)タブでは、相互に接続できるピン タイプを構成します。たとえば、マトリックス図の右側のエントリを下にたどって、アウトプット ピン(Output Pin)を探します。オープン コレクタ ピン(Open Collector Pin)の列まで、マトリックスのこの行を横にたどります。これらが交差する場所にある四角形はオレンジ色です。これは、プロジェクトのコンパイル時に、回路図上のオープン コレクタ ピンに接続されたアウトプット ピンによってエラーが生成されることを示します。
レポートなしから致命的なエラーまで、異なるエラー レベルを指定して、各エラー タイプを設定することができます。設定を変更するには、色付きの四角形をクリックします。クリックすると、次のチェック レベルに切り替わります。次の画像のように、未接続のパッシブピンによってエラーが生成されるようにマトリックスを設定します。
![](../sites/default/files/resize/wiki_attachments/264896/Dlg_ProjectOptions_Matrix-800x460.png)
接続マトリックス(Connection Matrix)では、回路図でチェックする電気条件を定義します。ここでは、未接続(Unconnected) - パッシブピン(Passive Pin)の設定を変更します。
クラス生成の設定:
プロジェクトのオプション(Options for Project)ダイアログのクラス生成(Class Generation)タブを使用して、デザインから生成するクラスのタイプを構成します(その後、比較(Comparator)タブおよび ECO 生成(ECO Generation)タブを使用して、クラスを PCB に転送するかどうかを制御します)。デフォルトでは、各回路図シートについてコンポーネント クラスおよびルームが生成され、デザイン内の各バスについてネット クラスが生成されます。このように簡単な単一シート デザインの場合、コンポーネント クラスやルームを生成する必要はありません。必ず、コンポーネント クラス(Component Classes)チェックボックスをオフにしてください。これにより、そのコンポーネント クラスについてルームの作成も無効になります。
ダイアログのこのタブには、ユーザー定義クラス(User-Defined Classes)のオプションも用意されています。
![](../sites/default/files/resize/wiki_attachments/264896/Dlg_ProjectOptions_ClassGeneration-800x460.png)
クラス生成(Class Generation)タブを使用して、デザインについて自動的に作成するクラスおよびルームを構成します。
比較の設定
プロジェクトのオプション(Options for Project)ダイアログの比較(Comparator)タブでは、プロジェクトのコンパイル時にレポートまたは無視するファイル間の差異を設定します。通常、このタブの設定を変更する必要があるのは、デザイン ルールなどの詳細を PCB に追加し、デザインの同期時にそれらの設定が削除されないようにする場合のみです。より詳細な制御が必要な場合は、個々の比較設定を使用して、比較を選択して制御することができます。
このチュートリアルでは、次の画像のように、PCB で定義したルールのみ無視(Ignore Rules Defined in PCB Only)オプションが有効になっていることを確認するのみで十分です。
![](../sites/default/files/resize/wiki_attachments/264896/Dlg_ProjectOptions_Comparator-highlight-800x460.png)
比較(Comparator)タブを使用して、比較エンジンでチェックする差異を厳密に構成します。
これで、プロジェクトをコンパイルし、エラーがないかどうかをチェックする準備ができました。
プロジェクトをコンパイルしてエラーをチェックする
プロジェクトをコンパイルすると、デザイン ドキュメント内の設計エラーやエレクトリカル ルール エラーがチェックされ、すべての警告およびエラーの詳細がメッセージ(Messages)パネルに表示されます。プロジェクトのオプション(Options for Project)ダイアログのエラー チェック(Error Checking)タブと接続マトリックス(Connection Matrix)タブで既にルールを設定しているため、デザインをチェックできるようになりました。
プロジェクトをコンパイルし、エラーがないかどうかをチェックするには、ホーム(Home) | プロジェクト(Project) » コンパイル(Compile)を選択します。
![](../sites/default/files/wiki_attachments/264896/Pnl_Messages1.png)
メッセージ(Messages)パネルを使用してデザイン エラーを特定し、解決します。エラーをダブルクリックすると、パニングして、そのオブジェクトが拡大表示されます。
メッセージ(Messages)パネルでエラーをダブルクリックしたときの動作は次のとおりです。
- エラーがあるオブジェクトを除き、回路図全体が薄く表示されます。回路図がどの程度薄く表示されるかは、Dim レベル(Dim Level)によって制御されます。リボンの表示(View)タブでレベルを設定します。すべてのマスキング/暗い色調の表示をクリアするには、マスクをクリア(Clear Masks)ボタン(Shift + C)をクリックします。
- エラーがあるオブジェクトが回路図内で拡大表示されます。拡大/縮小精度(Zoom Precision)は、プリファレンス(Preferences)ダイアログのシステム(System) - 一般設定(General Settings)ページで設定します。
メッセージ(Messages)パネルからすべてのメッセージをクリアするには、パネル内で右クリックし、すべてクリア(Clear All)を選択します。
これで、回路図のキャプチャが完了しました。次は、PCB を作成します。
新しい PCB の作成
回路図エディタから PCB エディタにデザインを転送する前に、空白の PCB を作成し、名前を付けて、プロジェクトの一部として保存しておく必要があります。
![](../sites/default/files/resize/wiki_attachments/264896/PW_NewPcb-800x479.png)
空白の PCB がプロジェクトに追加されました。
基板の形状と場所の構成
この空白の基板にはさまざまな属性がありますが、回路図エディタからデザインを転送する前に、次の属性を変更する必要があります。
タスク |
プロセス |
原点の設定 |
PCB エディタには、絶対原点とユーザー定義可能な相対原点の 2 つの原点があります。絶対原点は、ワークスペースの左下です。相対原点は、現在のワークスペースの場所を決定するために使用されます。相対原点を基板形状の左下隅に設定するというアプローチが一般的です。原点は、リボンのホーム(Home)タブのグリッドと単位(Grids and Units)セクションで設定します。 |
インチ単位からメートル単位への変更 |
現在のワークスペースの単位は、ソフトウェアの下部に沿って表示されるステータス バーに表示されます。また、リボンのホーム(Home)タブのグリッドと単位(Grids and Units)セクションにも表示されます。このチュートリアルでは、メートル単位を使用します。単位を変更するには、キーボードの Q キーを押してインチ単位とメートル単位を切り替えるか、リボンの ボタンをクリックします。 |
適切なスナップ グリッドの選択 |
現在のスナップ グリッドは 0.127mm です。これは、古い 10mil インチ単位スナップ グリッドがメートル単位に変換されたものです。任意の時点でスナップ グリッドを変更するには、リボンのホーム(Home) | グリッドと単位(Grids and Units)セクションにあるスナップ グリッド(Snap Grid)設定で新しい値を選択または入力します。基板の全体的なサイズを定義しようとしているため、非常に粗いグリッドを使用できます。 の値を入力します。グリッドについても、このチュートリアルで後ほど詳しく説明します。 |
目的のサイズに合わせた基板形状の再定義 |
基板形状は黒の領域で示され、その領域内にはグリッドが表示されます。新しい基板のデフォルト サイズは 4x4 インチです。このチュートリアルの基板は 30mm x 30mm です。基板の新しい形状を定義するプロセスの詳細については、後述の手順を参照してください。 |
デザインで使用するレイヤの構成 |
配線レイヤ、つまり配線を行うエレクトリカル レイヤだけでなく、汎用メカニカル レイヤや、コンポーネント オーバーレイ(シルクスクリーン)、ソルダー マスク、ペースト マスクなどの特殊用途レイヤもあります。後ほど、エレクトリカル レイヤおよびその他のレイヤを構成します。 |
いつでも Ctrl + PgDn キーを押して、基板全体が表示されるようにズームすることができます。
基板の形状を定義する場合は、一連のトラック(および曲線の基板の場合はアーク)をキープアウト レイヤに配置するというアプローチが適切です。配置および配線の禁止領域の境界として役立つだけでなく、これらのトラックおよびアークを選択し(ホーム(Home) | クリップボード(Clipboard) | 選択(Select) » レイヤ上のすべて(All on Layer))、ホーム(Home) | 基板(Board) | 基板形状(Board Shape) » 選択したオブジェクトから定義(Define from Selected Objects)コマンドを使用して基板形状を作成するときに使用することもできます。
デザインの転送
キャプチャ段階から基板レイアウト段階へデザインを転送するプロセスを開始するには、回路図エディタのリボンにある更新コマンド(ホーム(Home) | プロジェクト(Project) | プロジェクト(Project) » PCB ドキュメント Multivibrator.PWPcbDoc を更新(Update PCB Document Multivibrator.PWPcbDoc))を使用するか、PCB エディタのリボンからホーム(Home) | プロジェクト(Project) | プロジェクト(Project) » Multivibrator.PrjPcb から変更をインポート(Import Changes from Multivibrator.PrjPcb)を選択します。
このコマンドを実行すると、デザインがコンパイルされ、一連の設計変更指示が作成されます。
- ここには、デザインで使用されているすべてのコンポーネントと、それぞれに必要なフットプリントが記載されています。ECO が実行されると、現在使用可能なライブラリ内で各フットプリントを検索して PCB ワークスペースに配置する処理がソフトウェア側で試行されます。フットプリントが使用可能でない場合は、エラーが発生します。
- デザイン内の全ネット(接続されたコンポーネント ピン)のリストが作成されます。ECO が実行されると、各ネットが PCB に追加された後、各ネットに属するピンの追加が試行されます。ピンを追加できない場合は、エラーが発生します。これは、フットプリントが見つからなかった場合、またはフットプリントのパッドがシンボルのピンにマップされていない場合に最も多く発生します。
- その後、ネット クラスやコンポーネント クラスなど、その他のデザイン データが転送されます。
![](../sites/default/files/resize/wiki_attachments/264896/Pcb_Step1-780x527.png)
ECO が実行されると、コンポーネントが基板形状の外に配置され、ネットが作成されます。
回路図情報を新しい空白の PCB に転送する前に、常に、回路図と PCB 両方の関連するライブラリがすべて使用可能であることを確認する必要があります。このチュートリアルでは、デフォルトのインストール済み統合ライブラリのみを使用するため、必要なライブラリは既に使用可能です。これらの統合ライブラリにはシンボルとフットプリントが含まれているため、本チュートリアルで必要なフットプリントも使用可能です。
PCB ワークスペースの設定
すべての ECO の実行が完了すると、上の SOLIDWORKS PCB の画像のように、PCB ワークスペース内の基板外形のすぐ右にコンポーネントとネットが表示されます。
基板へのコンポーネントの配置を開始する前に、レイヤ、グリッド、デザイン ルールなど、PCB ワークスペースと基板の特定の設定を構成する必要があります。
レイヤの表示の構成
シグナル レイヤ、パワープレーン レイヤ、マスク レイヤ、シルクスクリーン レイヤなど、基板を製造するために使用されるレイヤだけでなく、PCB エディタでは、その他のさまざまな非エレクトリカル レイヤもサポートされています。レイヤは多くの場合、次のように分類されます。
- エレクトリカル レイヤ - 32 のシグナル レイヤと 16 の内部パワープレーン レイヤがあります。
- メカニカル レイヤ - 32 の汎用メカニカル レイヤがあります。寸法、製造の詳細、実装指示などのデザイン タスクや、接着点レイヤなどの特殊目的のタスクに使用されます。これらのレイヤを選択して、プリント出力やガーバー出力の生成に含めることができます。レイヤをペアにすることもできます。これは、コンポーネントを基板の下側に反転すると、ライブラリ エディタでペアになったレイヤの一方に配置されたオブジェクトがペアの他方のレイヤに反転されることを意味します。
- 特殊レイヤ - シルクスクリーンの最上部および最下部レイヤ、ソルダーおよびペースト マスク レイヤ、ドリル レイヤ、キープアウト レイヤ(電気的な境界の定義に使用)、マルチレイヤ(マルチレイヤ パッドやビアに使用)、接続レイヤ、DRC エラー レイヤ、グリッド レイヤ、穴レイヤ、およびその他の表示タイプ レイヤが含まれます。
すべてのレイヤの表示属性は、ビューの構成(View Configurations)ダイアログで構成します。ダイアログを開くには、次のいずれかの操作を行います。
- 表示(View) | 表示(View) | 3D に切り替え(Switch to 3D) » ビューの構成(View Configurations) » ビューの構成(View Configurations)メニュー エントリを選択します。
- L ショートカット キーを押します。
- ワークスペースの左下にある現在のレイヤ色を示す
アイコンをクリックします。
![](../sites/default/files/resize/wiki_attachments/264896/Dlg_ViewConfigurations_BoardLayersAndColors-800x615.png)
L ショートカット キーを押して、ビューの構成(View Configurations)ダイアログを開きます。
ビューの構成(View Configurations)ダイアログでは、レイヤの表示状態や色の設定だけでなく、次のようなその他の表示設定にもアクセスできます。
- 各タイプのオブジェクトをどのように表示するか(ソリッド、ドラフト、または非表示)。ダイアログの表示をオン/オフ(Show/Hide)タブで構成します。
- パッド ネット名およびパッド番号を表示するかどうか、原点マーカー、特殊文字列を変換する必要があるかどうかなど、さまざまな表示オプション。これらは、ダイアログの表示オプション(View Options)タブで構成します。
![](../sites/default/files/resize/wiki_attachments/264896/Dlg_ViewConfigurations_ViewOptions-800x615.png)
パッドおよびトラック上のネット名の表示など、その他の表示オプションを構成します。
現在有効になっているレイヤは、一連のタブとして PCB ワークスペースの下部に表示されます。タブを右クリックすると、頻繁に使用するレイヤ表示コマンドにアクセスできます。
物理レイヤとレイヤ スタック マネージャ
PCB エディタには、シグナルおよびパワープレーン(ソリッド配線)レイヤだけでなく、ソルダー マスクおよびシルクスクリーン物理レイヤも用意されています。これらをすべて組み立てて、物理基板を製造します。 これらのレイヤの配置は、レイヤ スタックと呼ばれます。レイヤ スタックは、レイヤ スタック マネージャ(Layer Stack Manager)で構成します。ダイアログを開くには、ホーム(Home) | 基板(Board) | レイヤ スタック マネージャ(Layer Stack Manager)をクリックします。
レイヤ スタック マネージャ(Layer Stack Manager)ダイアログを使用して、次の作業を行うことができます。
- シグナル レイヤおよびパワープレーン レイヤの追加/削除。
- 絶縁体レイヤの追加/削除。
- レイヤの順序の変更。
- 銅でないレイヤの材料(Material)タイプの構成。
- レイヤの厚み(Thickness)、誘電体材料(Dielectric Material)、および誘電率(Dielectric Constant)の設定。
- プレーン レイヤのプルバック(Pullback)の範囲(プレーン エッジから基板エッジまでのクリアランス)の定義。
- そのレイヤにおけるコンポーネントの方向の定義(一部の Altium 製品で使用可能な高度な機能)。
このチュートリアルの PCB は簡単なデザインで、片面または両面の基板として配線できます。次に示すレイヤの厚みは、実際的なメートル単位値を使用するように編集されています。
![](../sites/default/files/resize/wiki_attachments/264896/Dlg_LayerStackManager3D-800x351.png)
物理レイヤのプロパティは、レイヤ スタック マネージャで定義します。
セルを編集するには、セルをダブルクリックします。または、セルを選択し、F2 キーを押してドロップダウンを表示するか、値を編集します。
インチ単位グリッドとメートル単位グリッド
次に、コンポーネントの配置および配線に適したグリッドを選択します。PCB ワークスペースに配置されるすべてのオブジェクトは、現在のスナップ グリッド上に配置されます。
従来は、基板で使用する予定のコンポーネント ピンのピッチや配線技術、つまり、トラックに必要な幅やトラック間に必要なクリアランスに合わせてグリッドを選択していました。コストを低くし、信頼性を高めるには、トラックとクリアランス両方の幅をできるだけ広くするというのが基本的な考え方です。ただし、トラック/クリアランスの選択は、最終的には各デザインの要件に従うため、コンポーネントや配線をどれだけタイトにまとめて基板に配置および配線する必要があるかに左右されます。
時間の経過に伴い、コンポーネントおよびそれらのピンのサイズは大幅に小さくなり、ピンの間隔も狭くなりました。コンポーネントの寸法やそれらのピンの間隔は、スルーホール ピンでは主にインチ単位ですが、サーフェスマウント ピンではメートル単位の寸法がより頻繁に使用されるように変わってきています。新しい基板デザインを開始するときには、既存の(インチ単位の)製品に合う交換用の基板をデザインするなどの明確な理由がある場合を除き、メートル単位で作業する方が有益です。
その理由は次のとおりです。
古い、インチ単位のコンポーネントのピンは大きく、それらの間に多くのスペースが必要です。一方、小さいサーフェスマウント デバイスは、メートル単位を使用して構築されます。これらのデバイスには、製造された/アセンブルされた/機能的製品が動作し、その信頼性を確保するための高い精度が必要です。また、PCB エディタでは、オフ グリッド ピンへの配線を簡単に処理できるため、メートル単位の基板上でインチ単位のコンポーネントを操作することも面倒ではありません。
PCB 設計業界の著名なエキスパートである Tom Hausherr 氏の言葉を引用すると、「PCB 設計内のすべての要素を 0.05mm(または、その倍数)のグリッドに配置すべき」です。
適切なグリッド設定
このチュートリアルの簡単な回路のようなデザインの場合、グリッドおよびデザイン ルールの実践的な設定は次のようになります。
設定 |
値 |
場所 |
配線幅 |
0.25 mm |
配線幅デザイン ルール |
クリアランス |
0.25 mm |
電子クリアランス デザイン ルール |
基板定義グリッド |
5 mm |
格子状グリッド エディタ |
コンポーネント配置グリッド |
1 mm |
格子状グリッド エディタ |
配線グリッド |
0.25 mm |
格子状グリッド エディタ |
ビア サイズ |
1 mm |
配線ビア スタイル デザイン ルール |
ビア穴 |
0.6 mm |
配線ビア スタイル デザイン ルール |
配線を実質的にどこにでも配置できるように、非常に細かい配線グリッドを選択したくなることがありますが、このアプローチは適切ではありません。これは、トラック + クリアランスと等しくなるように、またはそれに対する割合としてグリッドを設定する場合、配線できるスペースが無駄にならないようにトラックを配置することが重要であるためです。非常に細かいグリッドを使用すると、容易に無駄が発生します。
メートル単位とインチ単位の間でワークスペースの単位を切り替えるには、表示(View) » 単位を切り替え(Toggle Units)を選択します(または Q ショートカット キーを押します)。
単位の現在の設定に関係なく、ダイアログで値を入力するときに単位も一緒に入力すると、その単位を使用することができます。または、Ctrl + Q ショートカット キーを押して、開いているダイアログで単位を切り替えます。
複数のグリッドのサポート
SOLIDWORKS PCB では、複数のスナップ グリッドを定義できます。デカルト(Cartesian)(従来の垂直/水平グリッド)と放射状(Polar)(円形グリッド)の 2 つのタイプのグリッドがサポートされています。
グリッドのタイプを定義するだけでなく、グリッドが適用される領域を定義することもできます。デフォルトのグリッドは、基板形状の上にのみ表示されていても、常にワークスペース全体に適用されます。
一度に使用できるグリッドは 1 つのみであるため、グリッドには優先度も用意されています。優先度は、重複したときに適用するグリッドを決定するために使用されます。グリッドがすべてのオブジェクトに使用されるか、コンポーネントのみに使用されるか、またはコンポーネント以外にのみ使用されるかを定義するためのコントロールもあります。
グリッドは、グリッド マネージャ(Grid Manager)で作成および管理します。
![](../sites/default/files/resize/wiki_attachments/264896/GridExamples_Annotated-300x215.png)
グリッド マネージャ(Grid Manager)では、複数のグリッドを構成できます。これらの 3 つのグリッドの画像が右側に示されています(クリックすると拡大できます)。
グリッド マネージャ(Grid Manager)には、ホーム(Home) | グリッドと単位(Grids and Units) | グリッド(Grids) » グリッド(Grids)コマンドからアクセスします。グリッドを追加、削除、および管理するには、右クリックします。既存のグリッドを編集するには、ダブルクリックします。
SOLIDWORKS PCB では複数のグリッドがサポートされていますが、このチュートリアルでは、デフォルトのグリッドのみを使用します。
スナップ グリッドの設定
このチュートリアルで必要なスナップ グリッドの値は、リボンのホーム(Home)タブにある
コントロールで直接構成できます。また、格子状グリッド エディタ(Cartesian Grid Editor)ダイアログで構成することもできます。
ダイアログを開くには、ホーム(Home) | グリッドと単位(Grids and Units) | グリッド(Grids) » グリッド(Grids)を選択してグリッド マネージャ(Grid Manager)を表示した後、グローバル ボード スナップ グリッド(Global Board Snap Grid)をダブルクリックします。次のような格子状グリッド エディタ(Cartesian Grid Editor)が開きます。
![](../sites/default/files/wiki_attachments/264896/Dlg_CartesianGridEditor.png)
スナップ グリッドを 1 mm に設定します。これで、コンポーネントを配置できます。
デザイン ルールの設定
メイン項目: PCB 設計ルールのリファレンス
PCB エディタは、ルール主導型の環境です。つまり、トラックの配置、コンポーネントの移動、基板の自動配線など、デザインを変更するアクションを実行するときには、各アクションが監視され、デザインがデザイン ルールに引き続き準拠しているかどうかがチェックされます。準拠していない場合は、エラーが即座に違反としてハイライト表示されます。基板での作業を開始する前にデザイン ルールを設定しておくと、デザイン エラーが発生した場合は注意を促すフラグが即座に設定されることを前提に、安心してデザインのタスクに集中することができます。
デザイン ルールは、次のような PCB ルールと制約条件編集(PCB Rules and Constraints Editor)ダイアログ(ホーム(Home) | デザイン ルール(Design Rules) | デザイン ルール(Design Rules))で構成します。ルールは 8 つのカテゴリに分類され、さらにデザイン ルール タイプに分けることができます。
![](../sites/default/files/resize/wiki_attachments/264896/Dlg_DesignRules-780x571.png)
すべての PCB 設計要件は、PCB ルールと制約条件編集(PCB Rules and Constraints Editor)ダイアログでルール/制約条件として構成します。
配線幅デザイン ルール
配線の幅は、適用可能な配線幅デザイン ルールによって制御されます。これは、インターラクティブ配線(Interactive Routing)コマンドを実行してネットをクリックすると、自動的に選択されます。ルールを構成するときの基本的なアプローチは、最も多数のネットを対象とする、優先度が最も低いルールを設定した後、幅に関する特別な要件を持つネット(パワー ネットなど)を対象とする、それよりも優先度が高いルールを追加するというものになります。1 つのネットが複数のルールの対象となっても、問題ありません。常に、優先度が最も高いルールが検索され、そのルールのみが適用されます。
たとえば、このチュートリアルのデザインには、多数のシグナル ネットと 2 つのパワー ネットが含まれています。シグナル ネットについては、デフォルトの配線幅ルールを 0.25mm
で構成できます。ルール スコープをすべて(All
)に設定すると、デザイン内のすべてのネットがこのルールの対象となります。スコープをすべて(All)に設定すると、パワー ネットも対象となりますが、InNet('12V') or InNet('GND')
というスコープを指定して、それよりも優先度が高い別のルールを追加することにより、これらを厳密に絞り込むことができます。
![](../sites/default/files/resize/wiki_attachments/264896/Dlg_DesignRules_RoutingWidthRules-780x365.png)
2 つの配線幅デザイン ルールが定義されました。優先度が最も低いルールは、すべてのネットを対象とします。それよりも優先度が高いルールは、12V ネットまたは GND ネット内のオブジェクトを対象とします。
配線幅および配線ビア スタイル デザイン ルールには、最小、最大、および推奨の設定があります。これらの設定は、配線時にある程度の柔軟性が必要な場合に使用します。たとえば、配線をネックダウンする必要がある場合や、基板のタイトな領域でより小さいビアを使用する必要がある場合などです。これは、配線中にその場で行うことができます。そのためには、Tab キーを押してダイアログを開き、幅/ビアのプロパティにアクセスします。または、Shift + W キーを押して別の配線幅を選択するか、Shift + V キーを押して別のビア サイズを選択します。常に、デザイン ルールに制約されます。適用可能なデザイン ルールで許可されたものより大きい値や小さい値を入力することはできません。
最小および最大の設定を使用して、デザイン全体で必要なすべてのサイズに適合する 1 つのルールを定義することは避けてください。このようにすると、各デザイン オブジェクトがそのタスクに適したサイズであるかどうかをソフトウェアで監視できなくなります。
同じタイプの複数のルールがある場合、PCB エディタでは、ルールの優先度を使用して、適用可能なルールの中から優先度が最も高いものが適用されます。新しいルールを追加すると、最も高い優先度がそのルールに割り当てられます。ルールをコピーすると、ソース ルールより低い優先度がコピーに割り当てられます。優先度を変更するには、ダイアログの下部にあるプライオリティ(Priorities)ボタンをクリックします。
電子クリアランス制約条件の定義
次に、異なるネットに属する電気オブジェクトを相互にどの程度近づけることができるかを定義します。この要件は、電子クリアランス制約条件によって処理されます。このチュートリアルでは、すべてのオブジェクト間で 0.25mm
のクリアランスが適切です。最小クリアランス値(Minimum Clearance)フィールドに値を入力すると、ダイアログの下部にあるグリッド領域のすべてのフィールドにその値が自動的に適用されます。オブジェクト タイプに基づいてクリアランスを定義する必要がある場合は、グリッド領域で編集するのみです。
![](../sites/default/files/resize/wiki_attachments/264896/Dlg_DesignRules_ClearanceConstraint-800x726.png)
電子クリアランス制約条件は、オブジェクト間に定義します。
電子クリアランス制約条件には、最初のオブジェクトが一致する場所(Where the First Object Matches)と 2 つ目のオブジェクトが一致する場所(Where the Second Object Matches)の 2 つのオブジェクト選択フィールドがあります。それは、これがバイナリ ルールであるためです。バイナリ ルールとは、2 つのオブジェクト間に適用されるルールです。
配線ビア スタイルの定義
リボンからビアを配置する場合、その値は、組み込みのデフォルト プリミティブ設定によって定義されます。配線中にレイヤを変更すると、ビアが自動的に追加されます。この場合、ビアのプロパティは、適用可能な配線ビア スタイル デザイン ルールによって定義されます。
![](../sites/default/files/resize/wiki_attachments/264896/Dlg_DesignRules_ViaStyle-800x432.png)
このデザインでは、1 つの配線ビアがすべてのネットに適しています。
既存のデザイン ルール違反
トランジスタ パッドを見ると、違反があることがわかります。下の画像のように、違反を右クリックし、右クリック メニューの違反(Violations)を選択します。詳細には、次の違反があることが表示されます。
- クリアランス制約条件違反
- マルチレイヤ上のパッドとマルチレイヤ上のパッドの間
- クリアランスが 0.22mm(指定された 0.25mm より小さい)
![](../sites/default/files/resize/wiki_attachments/264896/Violation_PadClearance-RC-780x399.png)
違反を右クリックして、違反しているルールと違反の状態を確認します。
この違反については、後ほど説明し、解決します。違反マーカーが邪魔になる場合は、ホーム(Home) | デザイン ルール(Design Rules) | デザイン ルール チェック(Design Rule Check) » エラーマーカーをリセット(Reset Error Markers)コマンドを実行してクリアすることができます。このコマンドではマーカーがクリアされるだけで、実際のエラーが非表示になったり、削除されたりするわけではありません。オンライン DRC を実行する編集操作(コンポーネントの移動など)を次に実行したときや、バッチ DRC を実行したときには、再度、エラーにフラグが設定されます。
![](../sites/default/files/wiki_attachments/264896/Cmd_ResetErrorMarkers.png)
SOLIDWORKS PCB では、新しい基板の内部デフォルトはインチ単位です。このため、メートル単位に切り替えると、ソルダー マスク拡張などの設定が 4mil のような整数値から 0.102mm のような値に変わります。この 0.002mm は出力生成においてはそれほど問題になりませんが、気になる場合は、デザイン ルールでこれらの設定を編集できます。PCB ルールと制約条件編集(PCB Rules and Constraints Editor)ダイアログの左側にあるツリーでデザイン ルール(Design Rules)を選択して、すべてのルールの属性(Attributes)を確認すると、値を調整する必要があるものをすばやく見つけることができます。
PCB へのコンポーネントの配置
PCB 設計は 90% が配置で、10% が配線だと言われます。それぞれの割合については議論があっても、適切な基板デザインには適切なコンポーネントの配置が重要であることは広く認められています。配線するときにも配置の調整が必要になることがあります。
コンポーネントの配置オプション
コンポーネントを移動するときのデフォルトの動作では、クリックした位置ではなく、PCB ライブラリ エディタで定義した参照点(中心にスナップ(Snap to Center))でホールドされます。スマート コンポーネント スナップ(Smart Component Snap)オプションを使用すると、この動作を上書きし、最も近いコンポーネント パッドにスナップすることができるため、特定のパッドを特定の位置に配置する必要がある場合に便利です。
![](../sites/default/files/wiki_attachments/264896/Pref_General-highlight.png)
常にコンポーネントをその参照点でホールドするには、中心にスナップ(Snap to Center)を有効にします。パッドを基準に配置する必要がある場合は、スマート コンポーネント スナップ(Smart Component Snap)が便利です。
コンポーネントの配置
これで、基板上の適切な位置にコンポーネントを配置できるようになりました。
コンポーネントを移動するには、次のいずれかの操作を行います。
- マウスの左ボタンでコンポーネントをクリックしたまま、目的の位置に移動し、マウス ボタンを放して配置します。
- ツール(Tools) | 整列(Arrange) | 移動(Move) » コンポーネント(Component)コマンドを実行し、シングルクリックしてコンポーネントを選択し、目的の位置に移動した後、一度クリックして配置します。完了したら、右クリックしてコンポーネントを移動(Move Component)コマンドを終了します。
コンポーネントの移動に合わせて、接続線が自動的に再度最適化されます。それらの接続線を使用して、接続線のクロスオーバーが最も少なくなるようにコンポーネントの方向と位置を決定します。
![](../sites/default/files/wiki_attachments/264896/Pcb1.png)
基板に配置されたコンポーネント。
マウスの代わりにキーボードを使用して、選択したオブジェクトを移動することもできます。そのためには、Ctrl キーを押しながら、矢印キーを押します。キーを押すたびに、選択したオブジェクトが、その矢印の方向に 1 グリッド ステップずつ移動します。Shift キーも追加すると、選択したオブジェクトをスナップ グリッド ステップの 10 倍分ずつ移動できます。
マウスを使用してコンポーネントを移動しているときに、Alt キーを押したままにすると、移動の方向を 1 つの軸に制限することができます。コンポーネントは、同じ水平軸(水平方向に移動している場合)または垂直軸(垂直方向に移動している場合)を保持しようとします。この動作を無効にするには、軸からさらに遠くへ移動するか、Alt キーを放します。
すべてのものを配置したので、次は、配線を行います。
基板のインターラクティブ配線
配線は、トラックおよびビアを基板に配置して、コンポーネント ピンを接続するプロセスです。PCB エディタには、高度なインターラクティブ配線ツールに加えて、ボタンをクリックすると基板の全体または一部が最適に配線されるトポロジカル自動配線も用意されているため、この作業を容易に行うことができます。自動配線では、簡単かつ効果的な方法で基板を配線できますが、トラックの配置の正確な制御が必要になる場合があります。このような場合は、基板の一部または全体を手動で配線することができます。
チュートリアルのこのセクションでは、すべてのトラックを最上部レイヤに配置して、基板の片面全体に手動で配線します。インターラクティブ配線ツールを使用すると、トラックを配置するときのカーソル ガイダンス、接続のシングルクリック配線、障害物の押し込み、既存の接続への自動準拠など、効率と柔軟性の最大化に役立つ機能により、適用可能なデザイン ルールに従って、直感的に配線を行うことができます。
インターラクティブ配線の準備
配線を開始する前に、プリファレンス(Preferences)ダイアログの PCB エディタ(PCB Editor) - インターラクティブ配線(Interactive Routing)ページにあるインターラクティブ配線のオプションを構成することが重要です。
![](../sites/default/files/wiki_attachments/264896/Pref_InteractiveRouting-highlight.png)
インターラクティブ配線のオプションを構成します。
ここで、スナップ グリッドを配線に適した値に設定します。リボンのスナップ グリッド(Snap Grid)コントロールに 0.25mm と入力します。
配線の開始
- インターラクティブ配線を開始するには、ルート(Route)ボタン
をクリックします。他のいずれかの配線オプションを選択する必要がある場合は、ドロップダウン メニューを使用するのみです。
- コンポーネントは主にサーフェスマウント型であるため、基板は最上部レイヤに配線されます。基板の最上部レイヤにトラックを配置するときには、ラッツネスト(接続線)をガイドとして使用します。
- PCB 上のトラックは、一連の直線セグメントで構成されます。方向が変わるたびに、新しいトラック セグメントが始まります。また、PCB エディタではデフォルトで、トラックの向きが垂直、水平、または 45° に制限されているため、プロフェッショナルな成果が容易に得られます。この動作は、ニーズに合わせてカスタマイズできますが、このチュートリアルではデフォルトを使用します。
- ターゲット パッドに到達したら、右クリックするか、Esc キーを押して、その接続を解放します。インターラクティブ配線モードのままになっているため、次の接続線をクリックすることができます。
![](../sites/default/files/wiki_attachments/264896/InteractiveRoute.gif)
基板の配線の様子を示す簡単なアニメーション。接続の多くは、Ctrl + クリックによるオートコンプリート機能を使用して完成させています。
配線に関するヒント
配線を行うときには、次のことに留意してください。
キーストローク |
動作 |
~(チルダ)または Shift + F1 |
インターラクティブ ショートカットのメニューを表示します。該当するショートカット キーを押すか、メニューから選択することにより、ほとんどの設定をその場で変更できます。 |
* または Ctrl + Shift + マウス ホイールの回転 |
使用可能な次のシグナル レイヤに切り替えます。適用可能な配線ビア スタイル デザイン ルールに従って、ビアが自動的に追加されます。 |
Shift + R |
有効な矛盾解決モードを順番に切り替えます。インターラクティブ配線(Interactive Routing)プリファレンス ページで必要なモードを有効にします。 |
Shift + S |
シングル レイヤ モードのオンとオフを切り替えます。複数のレイヤ上に多数のオブジェクトがある場合に最適です。 |
スペースバー |
現在のコーナー方向を切り替えます。 |
Shift + スペースバー |
さまざまなトラック コーナー モードを順番に切り替えます。スタイルは、任意の角度、45°、アーク付き 45°、90°、およびアーク付き 90° です。インターラクティブ配線(Interactive Routing)プリファレンス ページに、これを 45° と 90° に制限するオプションがあります。 |
Ctrl + 左クリック |
配線している接続を自動的に完成させます。障害物との間に解決できない矛盾がある場合、オートコンプリートは成功しません。 |
Ctrl |
ホットスポット スナップを一時的に中止します。Shift + E キーを押すと、使用可能な 3 つのモード(オフ/現在のレイヤについてオン/すべてのレイヤについてオン)が順番に切り替わります。 |
End |
画面を再表示します。 |
PgUp/PgDn |
現在のカーソル位置を中心としてズームイン/ズームアウトします。または、マウス ホイールによるズームおよびパニングの Windows 標準のショートカットを使用します。 |
BackSpace |
最後にコミットされたトラック セグメントを削除します。 |
右クリックまたは Esc |
インターラクティブ配線モードのままで、現在の接続を破棄します。 |
![](../sites/default/files/resize/wiki_attachments/264896/InteractiveRouting_StatusBar-900x19.png)
常にステータス バーに注意してください。インターラクティブ配線中には、次のような重要な情報が表示されます。
- 現在のワークスペースの場所およびスナップ グリッドの設定
- ホットスポット スナップ: オフ/現在のレイヤについてオン/すべてのレイヤについてオン
- 現在のトラック コーナー モード
- 現在のインターラクティブ配線モード
- 配線幅のソース
- 配線ビア スタイルのソース
- ネットの名前
- 配線全体の長さ
- 配置している配線セグメントの寸法
インターラクティブ配線モード
PCB エディタのインターラクティブ配線エンジンでは、さまざまなモードがサポートされています。各モードは、デザイナーが特定の状況に対処するときに役立ちます。Shift + R ショートカット キーを押すと、インターラクティブ配線中にこれらのモードを順番に切り替えることができます。現在のモードは、ステータス バーに表示されます。
使用可能なインターラクティブ配線モードは次のとおりです。
- 無視(Ignore) - このモードでは、違反が表示されても許可して、既存のオブジェクトの上など、どこにでもトラックを配置できます。
- 最初の障害物で停止(Stop at first obstacle) - このモードでは、基本的に手動で配線します。障害物が検出されるとすぐに、トラック セグメントは違反を回避するようにクリップされます。
- プッシュ(Push) - このモードでは、新しい配線のスペースを確保するために、違反なしに再配置できるオブジェクト(トラックおよびビア)の移動が試行されます。
- 現在のレイヤで自動配線(Autoroute on Current Layer) - このモードでは、インターラクティブ配線に基本的な自動配線機能が加わります。押し込みの距離を迂回の距離および配線の長さと比較して検討するヒューリスティックに基づいて、迂回と押し込みのどちらかを自動的に選択できます。自動配線と同様に、このモードでは、配線解除されたシンプルな基板よりも、複雑で込み入った基板で優れた結果を得ることができます。
- 複数レイヤの自動配線(Autoroute on Multiple Layers) - このモードでも、インターラクティブ配線に基本的な自動配線機能が加わります。また、押し込みの距離を迂回の距離および配線の長さと比較して検討するヒューリスティックに基づいて、迂回と押し込みのどちらかを自動的に選択できます。このモードでは、ビアを配置し、他の配線レイヤの使用を検討することもできます。自動配線と同様に、このモードでは、配線解除されたシンプルな基板よりも、複雑で込み入った基板で優れた結果を得ることができます。
変更と再配線
既存の配線を変更するには、リルートと再配置の 2 つのアプローチがあります。
既存の配線の再配線
- パスを再定義するために接続の配線を解除する必要はありません。単に、ルート(Route)ボタン
をクリックし、新しいパスの配線を開始します。
- ループを閉じて右クリックし、完了したことを示すとすぐに、ループ削除(Loop Removal)機能によって、重複するトラック セグメント(およびビア)が自動的に削除されます(このチュートリアルでは、前にループ削除(Loop Removal)を有効にしています)。
- 新しいルート パスを任意の位置で開始および終了し、必要に応じてレイヤをスワップできます。
- 障害物を無視(Ignore Obstacle)モードに切り替えて、一時的な違反を作成することもできます(次のアニメーションを参照)。この違反は、後で解決します。
![](../sites/default/files/wiki_attachments/264896/Reroute.gif)
ループ削除(Loop Removal)機能を使用して既存の配線を変更する様子を示す簡単なアニメーション。
ループ削除(Loop Removal)は、プリファレンス(Preferences)ダイアログの PCB エディタ(PCB Editor) - インターラクティブ配線(Interactive Routing)ページで有効にします。パワー ネットの配線など、ループの作成が必要になることがあります。必要に応じて、PCB パネルで個々のネットを編集することにより、そのネットについてループ削除(Loop Removal)を無効にすることができます。このオプションにアクセスするには、パネルをネット(Nets)モードに設定し、パネルでネット名をダブルクリックしてネットを編集(Edit Net)ダイアログを開きます。
既存の配線の再配置
- 基板全体でトラック セグメントをインターラクティブにスライドまたはドラッグするには、次のアニメーションのように、単に、クリックしたままドラッグします。
- PCB エディタでは、接続セグメントとの角度が自動的に 45/90 度に保持され、必要に応じてセグメントが縮小および拡張されます。
![](../sites/default/files/wiki_attachments/264896/Reroute2.gif)
トラックのドラッグを使用して既存の配線を整理する様子を示すアニメーション。
トラックのドラッグに関するヒント
- ドラッグ中にも、配線矛盾解決モード(無視(Ignore)、プッシュ(Push))が適用されます。Shift + R キーを押すと、トラック セグメントをドラッグしているときにモードを順番に切り替えることができます。
- 既存のパッドおよびビアはジャンプされます。または、必要かつ可能な場合は、ビアが押し込まれます。
- 90° のコーナーを 45° の配線に変換するには、コーナーの頂点でドラッグを開始します。選択ウィンドウが表示され(上のアニメーションを参照)、どちらかのトラック セグメントを選択できます。
- ドラッグ中に、カーソルを動かして、移動しない既存のオブジェクト(パッドなど)のホットスポットにスナップすることができます(上のアニメーションを参照)。この機能を使用すると、新しいセグメントの位置を既存のオブジェクトに合わせるとともに、非常に小さいセグメントが追加されることを防止できます。
- 1 つのセグメントを分割するには、最初にセグメントを選択した後、中央頂点にカーソルを合わせて、新しいセグメントを追加します(上のアニメーションを参照)。
- 選択してドラッグというデフォルトのモードを変更するには、プリファレンス(Preferences)ダイアログの PCB エディタ(PCB Editor) - インターラクティブ配線(Interactive Routing)ページにあるビア/トラックを選択解除(Unselected via/track)および選択したビア/トラック(Selected via/track)オプションを使用します。
基板の自動配線
自動配線の機能の調査を始める前に、必要に応じて、インターラクティブに配線したバージョンに戻れるように、基板を保存してください。
自動配線の設定
SOLIDWORKS PCB には、トポロジカル自動配線も用意されています。トポロジカル自動配線では、異なる方法で配線スペースのマッピングが行われます。この方法は、幾何学的な制約を受けません。参照フレームとしてワークスペースの座標情報を使用する(グリッドに分割する)代わりに、トポロジカル自動配線では、座標を参照することなく、スペース内の障害物の相対的な位置のみを使用してマップが作成されます。
トポロジカル マッピングは、隣接する障害物間のスペースを三角分割する空間分析手法です。三角分割されたこのマップは、その後、配線の開始点から配線の終了点まで、障害物ペア間を縫うように配線するために、ルーティング アルゴリズムで使用されます。このアプローチの最大の長所は、マップが形状に依存せず(障害物とルーティング パスは任意の形状にできる)、任意の角度でスペースを横断できることです。直線状配線と同様、ルーティング アルゴリズムは純粋に垂直方向または水平方向のパスに制限されません。
これをユーザー インターフェイスに反映することにより、自動配線には、プレーンにファンアウト(Fan Out to Plane)、メイン(Main)、メモリ(Memory)、スプレッド(Spread)、リコーナー(Recorner)など、使用可能な配線パスが多数用意されています。これらを組み合わせて配線方法を作成すると、デザイナーは、基板上で配線方法を実行できます。配線方法(Routing Strategies)ダイアログには、既に使用可能な定義済みの配線方法がいくつかありますが、ストラテジ エディタ(Strategy Editor)を使用すると、新しい配線方法を簡単に作成することができます。
![](../sites/default/files/resize/wiki_attachments/264896/Dlg_SitusRouter-combo-800x475.png)
既存の配線方法を選択するか、ストラテジ エディタ(Strategy Editor)で新しい配線方法を作成します。デフォルトの配線方法を編集することはできないため、これらの配線方法を確認するには、コピーします。
自動配線の実行
- 自動配線は、リボンのツール(Tools) | 自動配線(AutoRoute) | 自動配線(AutoRoute)メニューから構成および実行します。メニューからすべて(All)を選択すると、配線方法(Routing Strategies)ダイアログが開きます。このダイアログを使用して、配線方法を構成し、目的の方法を選択して、自動配線を実行します。
- 自動配線では、配線レイヤ デザイン ルールで許可されたレイヤに、自動配線のレイヤの方向(Layer Directions)ダイアログで指定された方向で配線されます(可能な場合)。
![](../sites/default/files/wiki_attachments/264896/Menu_Autoroute_PW.png)
次の画像は、デフォルト 2 レイヤ基板(Default 2 Layer Board)配線方法を使用した自動配線の結果(左)とユーザー定義の配線方法を使用した自動配線の結果(右)を示しています(選択した配線パスは、上のダイアログの画像に示されています)。
![](../sites/default/files/resize/wiki_attachments/264896/Situs_User2Layer-450x409.png)
デフォルト 2 レイヤ基板(Default 2 Layer Board)配線方法(左の画像)とユーザー定義の配線方法(右の画像)の自動配線結果。
デザインの配線が上の図とまったく同じでなくても問題ありません。コンポーネントの配置がまったく同じではないため、配線もまったく同じにはなりません。
基板設計の検証
メイン項目: PCB 設計ルールのリファレンス
PCB エディタは、ルール主導型の基板設計環境です。PCB エディタでは、基板の整合性をチェックできるように、さまざまなタイプのデザイン ルールを定義することができます。通常は、設計プロセスの開始時にデザイン ルールを設定します。オンライン DRC 機能によって、有効なルールが作業中に監視され、デザイン違反が検出されるとすぐにハイライト表示されます。または、バッチ DRC を実行して、デザインがルールに準拠しているかどうかをテストし、有効なルールと検出された違反の詳細が記載されたレポートを生成することもできます。
このチュートリアルの前半で、配線デザイン ルールを確認し、パワー ネットを対象とする新しい幅の制約条件ルールに加えて、電子クリアランス制約条件と配線ビア スタイル ルールを追加しました。これらの他にも、新しい基板の作成時に自動的に定義されるさまざまなデザイン ルールがあります。
ルール違反の表示の設定
ルール違反をチェックする前に、違反がどのように表示されるかを理解しておくことが重要です。
SOLIDWORKS PCB には、デザイン ルール違反を表示するための 2 つの手法が用意されており、それぞれに独自の利点があります。これらは、プリファレンス(Preferences)ダイアログの PCB エディタ(PCB Editor) - DRC 違反の表示(DRC Violations Display)ページで構成します。
- 違反オーバーレイ(Violation Overlay) - 違反を識別するために、エラーがあるプリミティブが、DRC エラー マーカーについて選択した色(L キーを押し、ビューの構成(View Configurations)ダイアログを開いて構成)でハイライト表示されます。デフォルトの動作では、ズームアウトしているときにはプリミティブが単色で表示され、ズームインすると、選択した違反オーバーレイ スタイル(Violation Overlay Style)に変わります。デフォルトは、円の中にバツ印が入ったスタイル B(Style B)です。
- 違反詳細(Violation Details) - さらにズームインすると、違反詳細(Violation Details)が追加され(有効な場合)、エラーの性質が詳しく表示されます。違反の詳細を表示(Show Violation Detail)のスライダを使用して、どのズーム レベルから違反詳細の表示を開始するかを定義します。プリファレンス(Preferences)ダイアログで、必要な表示(Display)オプションを有効にします。
![](../sites/default/files/resize/wiki_attachments/264896/Dlg_PrefsViolationDisplay-780x571.png)
違反は、色付きのオーバーレイとして表示することも、詳細なメッセージとして表示することもできます。異なるシンボルを使用して、エラー タイプの異なる詳細を表示します。
![](../sites/default/files/wiki_attachments/264896/DrcViolation3.png)
違反は赤の単色で表示され(左の画像)、違反にズームインすると、オーバーレイに変わり(中央の画像)、さらにズームインすると、違反詳細が追加されます。
新しい基板を作成すると、デフォルトのデザイン ルールが設定されますが、デザインに不要なものが含まれている場合もあります。たとえば、新しい基板を作成したときには、アセンブリおよび製造テストポイント タイプのデザイン ルールが含まれていますが、このデザインでは必要ありません。基板に違反がないかどうかのチェックに進む前に、PCB ルールと制約条件編集(PCB Rules and Constraints Editor)ダイアログを開き、テストポイント(Testpoint)カテゴリにドリルダウンして、テストポイント タイプの 4 つのルールを無効にします。
必要なルールはデザインの性質によって異なり、すべてのデザインに適した具体的な一連のルールはありません。ルール違反をチェックするときには、この点に留意し、そのルールを有効にする必要があるかどうかを検討してください。PCB ルールと制約条件編集(PCB Rules and Constraints Editor)ダイアログでルールの機能を確認しようとしているときに、不明な点がある場合は、ルールの制約条件領域にカーソルを移動し、F1 キーを押すと、詳細情報が表示されます。
ルール チェッカーの設定
デザインに違反がないかどうかをチェックするには、デザイン ルール チェッカーを実行します。リボンのホーム(Home)タブにあるデザイン ルール チェック(Design Rule Check)ボタン
をクリックして、ダイアログを開きます。オンライン DRC とバッチ DRC の両方をこのダイアログで構成します。
DRC レポート オプション
- デフォルトでは、ダイアログが開くと、ダイアログの左側のツリーでレポート オプション(Report Options)ページが選択された状態で表示されます(下の画像を参照)。
- ダイアログの右側には、一般的なレポート オプションのリストが表示されます。オプションの詳細を表示するには、カーソルがダイアログ上にあるときに F1 キーを押します(最初に読み込むことができなかった場合は、もう 1 回試してください)。これらのオプションは、デフォルトのままにします。
![](../sites/default/files/resize/wiki_attachments/264896/Dlg_DesignRuleChecker_Options-700x609.png)
オンラインとバッチの両方のルール チェックをデザイン ルール チェッカー(Design Rule Checker)ダイアログで構成します。
チェックする DRC ルール
- 特定のルールのテストは、ダイアログのチェックするルール(Rules to Check)セクションで構成します。ダイアログの左側のツリーでこのページを選択すると、すべてのルール タイプが一覧表示されます(下の画像を参照)。電気(Electrical)など、タイプ別に確認することもできます。そのためには、ダイアログの左側で目的のページを選択します。
- ほとんどのルール タイプについて、オンライン(Online)(作業時にチェック)とバッチ(Batch)(デザイン ルール チェックを実行(Run Design Rule Check)ボタンをクリックしたときに、そのルールをチェック)のチェックボックスがあります。
- 必要に応じて、クリックしてルールを有効/無効にします。または、右クリックしてコンテキスト メニューを表示します。このメニューを使用すると、オンライン(Online)およびバッチ(Batch)の設定をすばやく切り替えることができます。次の画像のように、バッチ DRC - 使用範囲を表示(Batch DRC - Used On)エントリを選択します。
![](../sites/default/files/resize/wiki_attachments/264896/Dlg_DesignRuleChecker_Rules-710x606.png)
ルール タイプごとにチェックを構成します。右クリック メニューを使用して、使用範囲のデザイン ルールを有効にします。
デザイン ルール チェック(DRC)の実行
デザイン ルール チェックを実行するには、ダイアログの下部にあるデザイン ルール チェックを実行(Run Design Rule Check)ボタンをクリックします。ボタンをクリックすると、DRC が実行され、次のように動作します。
- メッセージ(Messages)パネルが表示され、検出されたすべてのエラーが一覧表示されます。
- ダイアログのレポート オプション(Report Options)ページでレポート ファイルを作成(Create Report File)オプションを有効にした場合は、デザイン ルール検証レポート(Design Rule Verification Report)が別のドキュメント タブに開きます。このチュートリアルのレポートを下に示します。
- レポートの上部セクションには、チェック対象として有効になっているルールと検出された違反の数が表示されます。ルールをクリックしてレポートの下部にジャンプし、エラーを確認します。
- ルール違反の概要の下には、各違反に関する具体的な詳細が表示されます。
- レポート内のリンクは、実際のエラーを表しています。特定のエラーをクリックして基板にジャンプし、基板でエラーを確認します。このクリック操作のズーム レベルは、プリファレンス(Preferences)ダイアログのシステム(System) - 一般設定(General Settings)ページで構成します。設定を調整して、適切なズーム レベルを見つけてください。
![](../sites/default/files/wiki_attachments/264896/DesignRuleVerificationReport_1_PW.png)
レポートの上部セクションには、チェック対象として有効になっているルールと検出された違反の数が表示されます。ルールをクリックしてレポートの下部にジャンプし、エラーを確認します。
![](../sites/default/files/wiki_attachments/264896/DesignRuleVerificationReport_2_PW.png)
レポートの下部セクションには、違反している各ルールが表示され、その後に、エラーがあるオブジェクトのリストが表示されます。エラーをクリックして、PCB 上のそのオブジェクトにジャンプします。
エラー状態の特定
このソフトウェアを初めて使用する場合、最初は、違反のリストがあまりにも長く感じられることがあります。このリストを管理する場合は、設計プロセスのさまざまな段階において、デザイン ルール チェック(Design Rule Check)ダイアログでルールを無効にしたり、有効にしたりするというアプローチが適切です。デザイン ルール自体を無効にすることはお勧めしません。違反がある場合、それらをチェックするだけです。たとえば、基板を完全に配線するまでは、配線解除されたネット(Un-Routed Net)のチェックを常に無効にするとします。
- このチュートリアルの基板でバッチ DRC を実行した場合、次のエラーがあります。
- シルクとソルダー マスク間のクリアランスに関する 8 つのエラー - ソルダー マスクの開口からシルクスクリーン オブジェクトのエッジまでの距離が、このルールで許可される距離よりも小さくなっています。
- 最小ソルダー マスク シルバーに関する 4 つのエラー - ソルダー マスクのストリップの最小幅が、このルールで許可される幅よりも小さくなっています。これは通常、コンポーネント パッド間に発生します。
- クリアランス制約条件に関する 4 つの違反 - シグナル レイヤ上のオブジェクト間で測定された電子クリアランス値が、このルールで指定された最小の値よりも小さくなっています。
- これらの違反を特定する方法は既にわかっています(レポート ファイル内のリンクをクリックするか、メッセージ(Messages)パネル内でダブルクリックします)。
- 違反詳細(Violation Details)を使用すると、エラー状態を明らかにすることができます。
- 次の画像では、白い矢印と
0.25mm
というテキストによって、クリアランス制約条件に関するエラーの 1 つの違反詳細(Violation Details)が示されています。このギャップが、ルールで許可された最小値である 0.25mm
よりも小さいことを示しています。次に、実際の値を確認します。違反の程度がわかったら、そのエラーを解決する方法を決定することができます。
![](../sites/default/files/wiki_attachments/264896/DrcViolation3.png)
違反詳細(Violation Details)には、これらの 2 つのパッド間のクリアランスが 0.25mm より小さいことが示されていますが、実際のクリアランスについての詳しい記載はありません。
エラー状態の把握
エラーを特定した後、違反の程度を確認するにはどうすればよいのでしょうか。デザイナーがエラーを解決するための最適な方法を決定できるようにするには、この重要な情報が必要です。
たとえば、ソルダー マスク シルバーの最小許容値がルールで 0.25 mm と指定されており、実際のシルバーが 0.24 である場合、それほど深刻な状況ではありません。この値を許可するようにルール設定を調整できる可能性があります。ただし、実際のシルバー値が 0.02 である場合は、ルール設定を調整することによって解決できる状況ではない可能性があります。
PCB エディタには、距離を計測(Measure Distance)、選択したプリミティブ(Selected Primitives)、およびプリミティブ間(Between Primitives)の 3 つの便利な測定ツールが用意されています。これらのツールは、リボンのツール(Tools) | 測定(Measure)グループで使用可能です。
- 距離を計測(Measure Distance) - コマンドを実行した後にクリックした 2 つの場所の間の距離を測定します。ステータス バーに表示される手順に注目してください。
- 選択したプリミティブ(Selected Primitives) - 選択したトラックおよびアークの長さを測定します。これを使用して、配線の長さを確認します。目的のオブジェクトを手動で選択するか、選択(Select) » フィジカル コネクション(Physical Connection)コマンドまたは選択(Select) » 配線パターン(Connected Copper)コマンドを使用します。
- プリミティブ間(Between Primitives) - コマンドを実行した後にクリックした 2 つのプリミティブ間のエッジからエッジまでの距離を測定します。
![](../sites/default/files/wiki_attachments/264896/MeasureBetweenPrims_PW.png)
隣接するパッドのエッジ間の距離の測定。
距離を実際に測定する以外にも、ルール違反の程度を確認するためのさまざまなアプローチがあります。次のいずれかの方法を使用できます。
- 右クリックの違反(Violations)サブメニュー
- PCB ルールと違反(PCB Rules and Violations)パネル
- メッセージ(Messages)パネルに表示される詳細 - 指定された値とともに実際の値が表示されます(例: 0.175 < 0.254)。
違反サブメニュー
右クリックの違反(Violations)サブメニューについては、既存のデザイン ルール違反のセクションで既に説明しました。
- 次の画像は、測定された状態とルールで指定された値との比較の詳細が違反(Violations)サブメニューにどのように表示されるかを示しています。
![](../sites/default/files/resize/wiki_attachments/264896/Violation_PadClearance-RC-780x399.png)
違反を右クリックして、違反しているルールと違反の状態を確認します。
PCB ルールと違反パネル
PCB ルールと違反(PCB Rules and Violations)パネルは、エラー状態を特定および把握するための優れた機能です。
- パネルを表示するには、表示(View) | PCB | ルールと違反(Rules and Violations)ボタンをクリックします。ルール クラス(Rule Classes)リストには、デフォルトで
[All Rules]
が表示されます。対象のルール タイプを特定した後、その特定のルール クラスを選択すると、それらの違反のみがパネルの下部に表示されます。
- リスト内で違反を一度クリックすると、基板上のその違反にジャンプします。違反をダブルクリックすると、違反詳細(Violation Details)ダイアログが開きます。
![](../sites/default/files/resize/wiki_attachments/264896/Pnl_PcbRulesAndViolations-780x608.png)
パネルには、違反タイプ、測定値、ルール設定、および違反があるオブジェクトが詳しく表示されます。
PCB ルールと違反(PCB Rules and Violations)パネルの上部には、ドロップダウンがあります。このドロップダウンを使用して、ノーマル(Normal)、寸法(Dim)、またはマスク(Mask)を選択できます。寸法(Dim)とマスク(Mask)は表示フィルタ モードで、対象のオブジェクト以外のすべてのものが薄く表示され、選択したオブジェクトのみが通常どおりに表示されます。寸法(Dim)モードではフィルタが適用されますが、すべてのワークスペース オブジェクトを編集できます。マスク(Mask)モードでは他のすべてのワークスペース オブジェクトが除外され、除外されていないオブジェクトのみが編集可能です。
どの程度薄く表示するかは、リボンの表示(View)タブにあるマスク レベル(Mask Level)と Dim レベル(Dim Level)のスライダ コントロールで制御します。マスク(Mask)モードまたは寸法(Dim)モードを適用しているときに調整してみてください。
フィルタをクリアするには、リボンのクリア(Clear)ボタンをクリックするか、Shift + C ショートカット キーを押します。このフィルタリング機能は込み入ったワークスペースにおいて非常に効果的で、PCB パネルや PCB フィルタ(PCB Filter)パネルでも使用できます。
違反の解決
デザイナーは、それぞれのデザイン ルール違反を解決するための最適な方法を見つけ出す必要があります。まず、ソルダー マスク エラーから着手しましょう。これらのエラーは関連しており、ソルダー マスクの設定を変更すると、両方のエラー状態に影響する可能性があります。
ソルダー マスク エラー
ソルダー マスクは、基板の外側サーフェスに適用される、ラッカーのような薄いレイヤで、パターンの保護および絶縁用のカバーを提供します。マスクには、パターンにはんだ付けするコンポーネントやワイヤ用の開口が作成されます。これらの開口は、PCB エディタではソルダー マスク レイヤ上のオブジェクトとして表示されます(ソルダー マスク レイヤは、負数で定義されます。表示されるオブジェクトは、実際のソルダー マスクでは穴になります)。製造中には、さまざまな手法を使用してソルダー マスクが適用されます。コストが最も低いのは、マスクを通して基板サーフェスにシルクスクリーン印刷するというアプローチです。レイヤの整列の問題を考慮して、通常、マスクの開口はパッドより大きくします。これは、デフォルトのデザイン ルールで使用されている 4mil(0.1mm)の拡張値に反映されています。他の手法でソルダー マスクを適用することにより、レイヤの位置合わせの質を高めたり、形状をより正確に定義したりすることもできます。これらの手法を使用すると、ソルダー マスク拡張を小さくすることができ、ゼロにすることも可能です。マスクの開口を小さくすると、ソルダー マスク シルバーやシルクとソルダー マスク間のクリアランスに関するエラーが発生する可能性が低くなります。
![](../sites/default/files/wiki_attachments/264896/SilkTSolderMaskClearance.png)
ソルダー マスク シルバー エラーが左に、シルクとソルダー マスク間のクリアランス エラーが右に表示されています。茶色は、各パッドの周りのソルダー マスク拡張を表しています。
これらのソルダー マスクの問題のようなエラーを解決するには、基板を製造するために使用される製造手法を考慮する必要があります。たとえば、高価な製品のための複雑なマルチレイヤ基板では、高品質なソルダー マスク技術が採用され、ソルダー マスク拡張サイズを小さく、またはゼロにできる可能性が高くなります。ただし、このチュートリアルのような簡単な両面基板の場合は、低コストの製品を対象とし、コストの低いソルダー マスク技術を使用することが必要となる可能性が高くなります。このため、基板全体のソルダー マスク拡張を小さくすることによってソルダー マスク シルバー エラーを解決するという解決策は、現実的ではありません。
PCB 設計における多くの問題と同様、解決策は、影響を最小化することを重視し、バランスを慎重に考慮して探します。
クリアランス違反
このクリアランス制約条件を解決するには、次の 2 つの方法があります。
- トランジスタ フットプリント パッドのサイズを小さくして、パッド間のクリアランスを広げます。
- トランジスタ フットプリント パッド間でより小さいクリアランスを許可するようにルールを構成します。
0.25mm のクリアランスはかなり大きく、実際のクリアランス(0.22mm)がこの値に非常に近いため、この場合は、より小さいクリアランスを許可するようにルールを構成することが適切です。この構成は、次のように、既存のクリアランス制約条件デザイン ルールで行います。
- ルール制約条件のグリッド領域で、TH パッド(TH Pad)と TH パッド(TH Pad)の間の値を
0.22mm
に変更します。セルを編集するには、最初にセルを選択した後、F2 キーを押します。
- スルーホール パッドがある他のコンポーネントはコネクタのみで、パッドが 1mm 以上離れているため、この場合は、この解決策が適切です。このことが該当しない場合は、ソルダー マスク拡張ルールの場合のように、トランジスタ パッドのみを対象とする 2 つ目のクリアランス制約条件を追加することが最適な解決策となります。
![](../sites/default/files/resize/wiki_attachments/264896/Dlg_DesignRules_ClearanceConstraint_PW-800x764.png)
TH パッド(TH Pad)と TH パッド(TH Pad)の間で 0.22mm というクリアランスを許可するようにクリアランス制約条件を編集します。
出力を生成する前に、デザイン ルール検証レポートで違反がないことを常に確認してください。
これで終わりです。PCB レイアウトが完成し、出力ドキュメントを生成する準備ができました。その前に、PCB エディタの 3D 機能を調べてみましょう。
基板の 3D 表示
PCB エディタを使用するには、DirectX 9.0c および Shader Model 3(またはそれ以上)をサポートするグラフィック カードが必要です。
SOLIDWORKS PCB の強力な機能により、基板を 3 次元オブジェクトとして表示できます。3D に切り替えるには、3D に切り替え(Switch to 3D)ボタン
(表示(View) | 表示(View)グループ)をクリックするか、3 ショートカット キーを押します。基板が 3 次元オブジェクトとして表示されます。このチュートリアルの基板は、下のように表示されます。
次のコントロールを使用して、ビューを滑らかに拡大/縮小したり、回転したりすることできます。基板内で移動することもできます。
- 拡大/縮小 - Ctrl + マウスを右クリックしたままドラッグ、または Ctrl + マウス ホイールの回転、または PgUp/PgDn キー。
- パニング - マウスを右クリックしたままドラッグ、またはマウス ホイールによる Windows 標準のコントロール。
- 回転 - Shift + マウスを右クリックしたままドラッグ。Shift キーを押すと、下の画像のように、方向を示す球体が現在のカーソル位置に表示されます。モデルの回転移動は、球体の中心を軸にして行われます(カーソルを合わせてから、Shift キーを押して球体を配置します)。次のコントロールを使用します。マウスを移動し、それぞれをハイライト表示して選択します。
- 中心点がハイライト表示されているときに、球体を右クリックしたままドラッグ - 任意の方向に回転します。
- 水平方向の矢印がハイライト表示されているときに、球体を右クリックしたままドラッグ - Y 軸を中心にビューを回転します。
- 垂直方向の矢印がハイライト表示されているときに、球体を右クリックしたままドラッグ - X 軸を中心にビューを回転します。
- 円セグメントがハイライト表示されているときに、球体を右クリックしたままドラッグ - Z 平面を中心にビューを回転します。
![](../sites/default/files/resize/wiki_attachments/264896/3d_Sphere-780x533.png)
Shift キーを押したままにして 3D 表示の方向を示す球体を表示し、マウスの右ボタンをクリックしたままドラッグして回転します。
3D での作業に関するヒント
- 基板が 3D レイアウト モード(3D Layout Mode)のときに L キーを押すと、ビューの構成(View Configurations)ダイアログが開きます。このダイアログでは、3D ワークスペースの表示オプションを構成できます。さまざまなサーフェスやワークスペースの色を選択するオプションや、垂直方向の間隔を選択するオプションがあります。このオプションは、PCB の内部を確認する場合に便利です。一部のサーフェスには、不透明度の設定もあります。不透明度が高いほど、サーフェスを通過する「光」が少なくなり、後ろのオブジェクトが見えにくくなります。3D ボディを表示するか、3D オブジェクトを(2D)レイヤ色でレンダリングするように選択することもできます。
- コンポーネントを 3D で表示するには、適切な 3D モデルが各コンポーネントに必要です。
- ライブラリ エディタで STEP フォーマットの 3D モデルをコンポーネント フットプリントにインポートできます。3D ボディ オブジェクトを配置し、汎用 STEP モデル(Generic STEP Model)タイプを選択して、その 3D ボディ オブジェクト内に STEP モデルを埋め込みます。
- STEP フォーマットのコンポーネント モデルについては、3D Content Central を参照してください。
- 使用できる適切な STEP モデルがない場合は、ライブラリ エディタで複数の 3D ボディ オブジェクトをフットプリントに配置して、独自のコンポーネント形状を作成します。
出力ドキュメント
PCB のデザインとレイアウトが完成し、基板をレビュー、製造、およびアセンブルするために必要な出力ドキュメントを生成できるようになりました。
![](../sites/default/files/resize/wiki_attachments/264896/DT01_Production-437x246.png)
最終的な目的は、基板を製造およびアセンブルすることです。
使用可能な出力タイプ
PCB の製造には各種の技術や手法が存在するため、SOLIDWORKS PCB では、個々の目的に合わせてさまざまな出力タイプを生成することができます。
実装用データ出力
- アセンブリ図面(Assembly Drawings) - 基板の各面におけるコンポーネントの位置および方向。
- 選択して配置ファイル(Pick and Place Files) - コンポーネントを基板に配置するために、ロボティック コンポーネント配置機構で使用されます。
ドキュメンテーション出力
- 複合図面(Composite Drawings) - コンポーネントとトラックを含む、完成した基板アセンブリ。
- PCB 3D 印刷(PCB 3D Prints) - 3 次元的な視点による基板のビュー。
- 回路図印刷(Schematic Prints) - デザインで使用された回路図図面。
製造出力
- 複合ドリル図面(Composite Drill Drawings) - 1 つの図面内の基板のドリル位置およびサイズ(シンボルを使用)。
- ドリル図面/ガイド(Drill Drawing/Guides) - 別個の図面内の基板のドリル位置およびサイズ(シンボルを使用)。
- 最終アートワーク印刷(Final Artwork Prints) - さまざまな製造出力を 1 つの印刷可能な出力として組み合わせます。
- ガーバー ファイル(Gerber Files) - ガーバー フォーマットで製造情報を作成します。
- NC ドリル ファイル(NC Drill Files) - 数値制御ドリル マシンで使用される製造情報を作成します。
- ODB++ - ODB++ データベース フォーマットで製造情報を作成します。
- パワープレーン印刷(Power-Plane Prints) - 内部プレーンおよびスピリット プレーンの図面を作成します。
- ソルダー/ペースト マスク印刷(Solder/Paste Mask Prints) - ソルダー マスクおよびペースト マスクの図面を作成します。
レポート出力
- 部品表(Bill of Materials) - 基板の製造に必要な部品および数量のリスト(BOM)をさまざまなフォーマットで作成します。
- シングル ピン ネットのレポート(Report Single Pin Nets)- 接続が 1 つのみのネットを一覧表示するレポートを作成します。
- エレクトリカル ルール チェック(ERC)(Electrical Rules Check) - エレクトリカル ルール チェック(ERC)の実行結果を示す、フォーマットが設定されたレポート。
個別出力または管理出力の生成
SOLIDWORKS PCB には、出力を構成および生成するための 2 つの異なるメカニズムが用意されています。
- 個別 - 各出力タイプの設定がプロジェクト ファイルに保存されます。出力(Outputs)タブのボタンを使用して、必要に応じて出力を選択して生成します。これらの出力は、PCB プロジェクトのオプション(Options for PCB Project)ダイアログの出力(Outputs)タブにあるアウトプット パス(Output Path)設定で指定したフォルダに書き込まれます。
- 管理リリース - すべての出力設定がプロジェクト フォルダ内の特別なファイルに保存されます。出力ファイルを生成(Generate Output Files)ダイアログを使用して、有効なすべての出力を 1 つのアクションで生成します。このアプローチを使用すると、すべての正しい出力が、回路図および PCB のソース ファイルの同じバージョンから生成されていることを確信できます。ダイアログには、プロジェクト(Project) | プロジェクト アクション(Project Actions) | 出力を生成(Generate Outputs)ボタンまたはホーム(Home) | プロジェクト(Project) | プロジェクト(Project) » 出力を生成(Generate Outputs)メニュー エントリからアクセスします。これらの出力は、
\Default Configuration
というフォルダに書き込まれます。必要な出力をそれぞれ構成し、有効にした後、生成(Generate)ボタンをクリックして、\Default Configuration
フォルダ内に出力を生成します。
![](../sites/default/files/wiki_attachments/264896/Dlg_GenerateOutputFiles_PW.png)
出力ファイルを生成(Generate Output Files)ダイアログを使用すると、各出力タイプを構成し、1 回クリックするだけで複数の出力タイプを生成することができます。
各出力タイプの設定ダイアログは同じですが、設定は別々であるため、一方のアプローチから他方のアプローチに切り替える場合は、設定を再度構成する必要があります。
ガーバー ファイルの設定
- ガーバーは現在も、基板デザインと基板製造の間の最も一般的なデータ転送形式です。
- 各ガーバー ファイルは、コンポーネント オーバーレイ、トップ シグナル レイヤ、ボトム シグナル レイヤ、最上部ソルダー マスク レイヤなど、物理基板の 1 つのレイヤに対応しています。デザインの製造に必要な出力ファイルを提供する前に、基板メーカーに問い合わせて要件を確認することをお勧めします。
- 基板に穴がある場合は、単位、解像度、およびフィルム上の位置について同じ設定を使用して、NC ドリル ファイルも生成する必要があります。
- ガーバー ファイルは、ガーバーセットアップ(Gerber Setup)ダイアログで構成します。管理リリース アプローチを使用する場合は、出力ファイルを生成(Generate Output Files)ダイアログからガーバーセットアップ(Gerber Setup)ダイアログを開きます。
![](../sites/default/files/resize/wiki_attachments/264896/GerberSetup-combo-790x351.png)
ガーバーセットアップ(Gerber Setup)ダイアログでガーバーの出力を構成します。
部品表の設定
SOLIDWORKS PCB には、高度な構成が可能な BOM 生成機能が用意されています。この機能を使用すると、テキスト、CSV、PDF、HTML、Excel など、さまざまなフォーマットで出力を生成できます。Excel フォーマットの BOM には、あらかじめ定義されているテンプレートのいずれか、または独自のテンプレートのいずれかを使用して、テンプレートを適用することもできます。
- BOM の出力は、プロジェクトの部品表(BOM)(Bill of Materials For Project)ダイアログで構成します。管理リリース アプローチを使用する場合は、出力ファイルを生成(Generate Output Files)ダイアログからプロジェクトの部品表(BOM)(Bill of Materials For Project)ダイアログを開きます。
- ダイアログの左側には、デザイン内のすべてのコンポーネントに関するすべてのコンポーネント属性のリストがあります。BOM に含める各属性のチェックボックスを有効にし、削除する属性のチェックボックスを無効にします。
- BOM のデフォルト設定は、類似コンポーネントによるクラスタ化です。クラスタ化するには、ダイアログのグループ化した列(Grouped Columns)領域にコンポーネント属性を追加します。各コンポーネントを BOM 内の独自の行に出力する場合は、グループ化した列(Grouped Columns)から属性をクリックしてドラッグし、すべての列(All Columns)領域にドロップして戻します。
- ダイアログのメイン グリッド領域は、BOM に書き込まれる内容です。この領域では、クリックしてドラッグすると、列を並べ替えることができます。列ヘッダーをクリックすると、その列を基準にソートできます。Ctrl キーを押したままクリックすると、その列を基準にサブソートできます。各列ヘッダーにある小さいドロップダウンを使用すると、列の値ベース フィルタを定義できます。右クリックすると、現在のダイアログの幅に合わせて列のサイズを自動的に調整できます。
- BOM ジェネレータは、回路図から情報を取得します。基板の位置や面など、PCB の情報にアクセスするには、PCB のパラメータを含める(Include Parameters from PCB)オプションを有効にします(必要に応じて、この機能を使用して、構成可能な選択して配置(Pick and Place)ファイルを構成および生成することもできます)。
![](../sites/default/files/resize/wiki_attachments/264896/Dlg_Bom_Before-750x365.png)
新しい BOM のデフォルトの構成は、類似コンポーネントのグループ化です。
![](../sites/default/files/resize/wiki_attachments/264896/Dlg_Bom_After-750x365.png)
この BOM は、各コンポーネントを独自のエントリとして表示するように再構成されています。
\SOLIDWORKS PCB\Templates
フォルダにある Excel テンプレートのサンプルを参照してください。テンプレートの列領域の上または下でフィールドを定義する必要があることに注意してください。