フィジカル ネットの設定

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フィジカル ネットの設定（Configure Physical Nets）ダイアログ。

概要

このダイアログを使用すると、設計者は、物理的に接続されているオブジェクトに、そのフィジカル ネットに属する正しいネットが割り当てられていることを調査および確認できます。この処理は、すべてのパッドとそれらを物理的に接続するオブジェクト（トラック、アーク、フィルなど）に同じネット名が割り当てられていることを確認することによって行われます。すべてのネット オブジェクトが正しい場合、ネットは緑色で表示されます。接触しているものの別のネットが割り当てられているオブジェクトが検出された場合は、赤色でフラグ付けされます。たとえば、コンポーネント フットプリント内に余分な配線オブジェクトが存在する場合に、このことがよく発生します。同期中にこのフットプリントが読み込まれるとき、各パッドには割り当てられたネット名が適用されますが、余分な配線には適用されません。

アクセス

このダイアログには、PCB エディタのメイン メニューからツール（Tools） | ネットリスト（Netlist） | » フィジカル ネットの設定（Configure Physical Nets）をクリックすることによってアクセスします。

オプション/コントロール

• 電気的配線パターン（Electrically Connected Copper） - ダイアログのこの領域には、設計の配線に見つかり、電気的に接続されている配線プリミティブの個別グループが一覧表示されます。各グループについて、次の情報が表示されます。
  • プリミティブ（Primitive） - この最上位エントリには、配線パターン内に存在するプリミティブの数が反映されます。プリミティブはフラットなリストとして表示することも、プリミティブ タイプ別にグループ化して表示することもできます。後者を設定するには、メニューのプリミティブ グループを表示（Show Primitive Groups）オプションを有効にします。このように設定した場合、プリミティブは次のグループに分割されます。
    • Connected Component Primitives - 子として、すべてのコンポーネント パッド プリミティブが一覧表示されます。これらを親コンポーネント別にさらにグループ化するには、コンポーネントを表示（Show Components）メニュー オプションを有効にします。
    • Connected Free Primitives - 子として、すべての非コンポーネント配線プリミティブがプリミティブ タイプ（フィル、ポリゴン、トラック、ビア）別にさらにグループ化されて一覧表示されます。

• 元のネット名（Original Net Names） - このエントリには、プリミティブに現在割り当てられているネット、言い換えると、プリミティブが現在接続されているネットの名前が反映されます。このエントリは、基板に定義されているネットのいずれかです。ただし、プリミティブがネットに接続されていない場合は、<Unassigned> というエントリが表示されます。
• ステータス（Status） - このフィールドは、グループの最上位ステータス エントリであり、次の 4 つの状態のいずれかになります。
  • 空白 - 配線パターン グループのネット割り当てに問題がなく、更新は必要ありません。グループの最上位エントリは緑色で表示されます。
  • 1. Update Required - Unassigned Nets - この状態では、グループ内のいずれのプリミティブもネットに割り当てられていません。グループの最上位エントリは黄色で表示されます。
  • 2. Update Required - Some Unassigned Nets - この状態では、一部のプリミティブは同じネットに割り当てられていますが、一部はまったく割り当てられていません。グループの最上位エントリはオレンジ色で表示されます。
  • 3. Ambiguous - Multiple Net Names - この状態では、グループ内のプリミティブが異なるネットに割り当てられています。未割り当てのプリミティブが存在する可能性もあります。グループの最上位エントリは赤色で表示されます。

• アクション（Action） - ダイアログのこの領域では、配線パターンの問題を解決するために必要なアクションを各種コントロールによって指定できるとともに、設定した変更の実行結果が表示されます。各グループについて、次のフィールドが表示されます。
  • 提案アクション（Proposed Action） - 実行するアクションがある場合は、このフィールドを使用してそれを決定します。このエントリは、グループの最上位に表示され、Update Net To または Don't Update Net To のいずれかに設定できます。更新する場合は、新しいネット名（New Net Name）フィールドで新しいターゲット ネットを選択します。これらの 2 つの設定に基づいて、子プリミティブ レベルで実行すべきアクションが判断され、最終的に次のいずれかが提案されます。
    • No Action Required - プリミティブのターゲット ネットへの割り当て/接続は既に終了しています。
    • 更新（Update） - プリミティブを更新対象とし、新しいターゲット ネットへの割り当て/接続を行います。
    • Don't Update - プリミティブを更新対象外とします。つまり、現在のネットに接続されたままになります。
  • 新しいネット名（New Net Name） - このフィールドでは、プリミティブを接続する新しいターゲット ネットを設定します。フィールドのドロップダウンには、配線パターン グループのプリミティブ間で検出されたすべてのネットが一覧表示されます。これらのいずれかを選択できます。別のネットを使用する必要がある場合は、フィールドを右クリックし、コンテキスト メニューから Change Copper Net To Board Net コマンドを使用します。これにより、ネットの選択（Choose Net）ダイアログが開き、基板に対して現在定義されているすべてのネットが一覧表示されます。目的のネットを選択して OK をクリックすると、フィールドにそのネットが入力されます。
  • 完了（Done） - 実行（Execute）ボタンを押して変更を適用すると、このフィールドに更新アクションの成否（ または ）が反映されます。

• 実行（Execute） - ネットリストに割り当てられたアクションが適切であることを確認した後、このボタンをクリックして、ネット割り当てを更新します。
• メニュー（Menu） - クリックすると、メイン リスト全般または現在選択しているプリミティブに関連する次のコマンド メニューが表示されます。これらのコマンドは、メイン リスト領域の右クリック メニューで使用できるものと同一です。
  • 更新（Update）/Don't Update - このコマンドを使用すると、選択したプリミティブの提案アクションをすばやく切り替えることができます。プリミティブ階層の上位の親レベルで使用した場合、下位のすべての子の提案アクションが切り替わります。
  • すべて選択（Select All） - このコマンドを使用すると、すべての配線パターン グループ（リスト内の最上位エントリ）をすばやく選択できます。
  • 同じステータスのすべてのグループを選択（Select All With Same Status） - 最上位の配線パターン グループのエントリを選択した状態で、このコマンドを使用すると、他の最上位グループの中でステータスが同じすべてのグループをすばやく選択できます。
  • 選択したすべてのグループをクリア（Clear All Selected） - このコマンドを使用すると、リスト内のすべてのエントリを選択解除できます。
  • 配線パターン内のすべて子グループを展開（Expand All In Connected Copper） - このコマンドを使用すると、現在フォーカスしている配線パターン グループ内のすべての子グループをすばやく展開できます。
  • すべて展開（Expand All） - このコマンドを使用すると、リスト内のすべての配線パターン グループのすべてのグループをすばやく展開できます。
  • 子グループを展開（Expand Children） - このコマンドを使用すると、現在選択しているグループの下位にあるすべての子グループをすばやく展開できます。
  • 配線パターン内のすべてを折りたたむ（Collapse All In Connected Copper） - このコマンドを使用すると、現在フォーカスしている配線パターン グループ内のすべての子グループをすばやく折りたたむことができます。
  • すべて折りたたむ（Collapse All） - このコマンドを使用すると、リスト内のすべての配線パターン グループのすべてのグループをすばやく折りたたむことができます。
  • 子グループを折りたたむ（Collapse Children） - このコマンドを使用すると、現在選択しているグループの下位にあるすべての子グループをすばやく折りたたむことができます。
  • エラーのみを表示する（Only Show Errors） - ダイアログにエラーのみを表示するには、このオプションを有効にします。リストには、ステータス（Status）がレベル 1、2 または 3 の配線パターン グループのみが表示されます。無効にすると、現在割り当てられている配線パターンも表示されます。
  • コンポーネントを表示（Show Components） - コンポーネント パッド プリミティブを親コンポーネント別にグループ化するには、このオプションを有効にします。
  • プリミティブ グループを表示（Show Primitive Groups） - プリミティブをプリミティブ タイプ別にグループ化するには、このオプションを有効にします。
  • 動作実行をアニメーション表示（Animate Action Execution） - ネット変更の実行の進行に合わせてダイアログのリストをスクロールし、実行のリアルタイムの進行状況をアニメーション表示するには、このオプションを有効にします。変更の実行をアニメーション表示なしで進めるには、単にこのオプションを無効にします。
  • ネットリストの変更を警告（Warn On Netlist Change） - 変更が基板のネットリストに影響する場合に警告を表示するには、このオプションを有効にします。ネットが変更されるプリミティブ数とその変更がネットリストに及ぼす影響を警告するネットリストの変更（Netlist Change）ダイアログが表示されます。続行（Continue）をクリックするか、影響を受けるフィルタ（Filter Affected）をクリックして、提案された変更をさらに詳しく調べることができます。
  • コンポーネント パッドを表示（Show Component Pads） - 接続されたコンポーネント プリミティブをリストに表示するには、このオプションを有効にします。
  • 非コンポーネント パッドを表示（Show Non Component Pads） - 接続されたフリー プリミティブをリストに表示するには、このオプションを有効にします。
  • ネットリストに影響のある変更を表示（Show Changes That Affect Netlist） - 基板のネットリストに影響する提案アクション（変更）のリストのみを表示するには、このオプションを有効にします。
  • Change Copper Net To - フォーカスしている配線パターン グループ内のプリミティブに現在割り当てられているネットがそれほど多くない場合は、このようなメニュー エントリが 1 つ以上表示されます。このようなエントリを使用すると、新しいネット名（New Net Name）フィールドに入力するターゲット ネットをすばやく選択できます。
  • Change Copper Net To Net - 配線パターン グループ内のプリミティブに現在割り当てられているネットの数が多く、個々のメニュー エントリとして表示できない場合は、このメニュー エントリが表示されます。このコマンドを使用すると、ネットの選択（Choose Net）ダイアログが開き、グループ内のプリミティブに現在割り当てられているすべてのネットが一覧表示されます。目的のネットを選択して OK をクリックすると、フォーカスしている配線パターン グループの新しいネット名（New Net Name）フィールドにそのネットが入力されます。
  • Change Copper Net To Board Net - このコマンドは、フォーカスしている配線パターン グループのプリミティブに現在割り当てられているものとは異なるネットを使用する必要がある場合に使用します。これにより、ネットの選択（Choose Net）ダイアログが開き、基板に対して現在定義されているすべてのネットが一覧表示されます。目的のネットを選択して OK をクリックすると、新しいネット名（New Net Name）フィールドにそのネットが入力されます。
• すべてのプリミティブを表示（Show All Primitives） - このボタンをクリックすると、すべてのプリミティブをすばやく表示できます。このボタンは、メニューでコンポーネント パッドを表示（Show Component Pads）と非コンポーネント パッドを表示（Show Non Component Pads）のいずれかまたは両方のオプションを無効にした場合に使用可能になります。