バス
内容
親ページ: Sch のオブジェクト
概要
バスは電気設計プリミティブです。これは複数ワイヤ配線を表すポリライン オブジェクトです。
入手性
バスは回路図エディタのみで配置できます。配置するには、メイン メニューからホーム(Home) | 回路要素(Circuit Elements) | をクリックします。
配置
コマンドを起動すると、カーソルが十字に変わり、バスの配置モードが開始されます。配置は、次の一連の操作を実行して行います。
- クリックするか、Enter キーを押して、バスの始点を固定します。
- カーソルで位置を決定し、クリックするか、Enter キーを押して、バスの形状を定義する一連の頂点を固定します。
- 最後の頂点を配置したら、右クリックするか、Esc キーを押して、バスの配置を完了します。
- さらにバス オブジェクトの配置を続行します。または、右クリックするか、Esc キーを押して配置モードを終了します。
- Backspace キーまたは Delete キーを使用して、最後に配置したバス セグメントを削除します。
配置モード
バスを配置する際には、配置モードが 3 つあり、そのうちの 2 つのモードには開始と終了のサブモードがあります。このモードでは、バスを配置するときのコーナーの作成方法と、バスを配置できる角度が指定されます。配置時には、次の操作を実行できます。
- Shift + スペースバーを押して、90°、45° および任意の角度の各モードを順番に切り替えます。
- 90° モードまたは 45° モード(真の直交モードと呼ばれます)の場合、スペースバーを押すと、開始と終了のサブモードが切り替わります。
- 配置中に、現在の配置モードがステータス バーに表示されます。バスの配置中は、いつでもモードを変更できます。
- 任意の角度以外のモードで、カーソルにアタッチされたライン セグメントは、先行セグメントです。先行セグメント上に、セグメントが実際に配置されます。
バスのガイド付き配線
回路図には定義可能なエレクトリカル グリッドがあり、これを使用するとオブジェクト間の電気的な接続の定義が容易になります。バスの配置時に、バスがもう 1 つの電気オブジェクトのエレクトリカル グリッド範囲内に含まれていると、カーソルが固定オブジェクトにスナップし、ホット スポット(赤のバツ印)が表示されます。
このホット スポットにより、有効な接続を確立できる場所が示され、カーソルが電気接続点に自動的にスナップします。
エレクトリカル グリッドは、ドキュメント オプション(Document Options)ダイアログ(プロジェクト(Project) | コンテンツ(Content) | )のシート オプション(Sheet Options)タブで定義できます。エレクトリカル グリッドを現在のスナップ グリッドより多少小さく設定することをお勧めします。そうしないと、電気オブジェクトを 1 スナップ グリッド離して配置するのが難しくなります。
グラフィック エディット
この編集方法では、配置されたバス オブジェクトをワークスペース内で直接選択し、そのサイズや形状をグラフィカルに変更することができます。
バス オブジェクトを選択すると、次の編集ハンドルを使用できます。
- A をクリックしてドラッグし、バスの終点を再配置します。
- B をクリックしてドラッグし、バスの頂点を移動します。終点は固定されたままになります。
- バス セグメントをグラブして再配置するには、Ctrl キーを押しながらそのセグメントをクリックしてドラッグします。終点と他の頂点は固定されたままになります。
- 頂点を右クリックして Edit Bus Vertex n コマンドを選択すると、バス(Bus)ダイアログの頂点(Vertices)タブにアクセスし、選択した
nth
の頂点のエントリを編集できます。 - Ctrl キーを押しながらバス セグメントをクリックし、そのままキーボードの Insert キーを押すと、その位置に頂点が追加されます。
- 頂点をクリックしたままキーボードで Delete キーを押すと、その頂点が削除されます。
バスが選択されている状態で、セグメントをクリックすると、そのセグメントが個別に選択されます。このバスの「サブ選択」は、関連する編集ハンドルの色が赤になることで区別されます。
その後、SCH インスペクタ(SCH Inspector)パネルで直接セグメントの関連する頂点を編集できます。変更内容はすぐに回路図に表示されます。
非グラフィカル エディット
非グラフィカル エディットには次の方法を使用できます。
関連するプロパティ ダイアログの使用
ダイアログ ページ: バス
この編集方法では、バス(Bus)ダイアログを使用してバス オブジェクトのプロパティを変更します。
このダイアログは、配置中に Tab キーを押すことでアクセスできます。
配置後には、次のいずれかの方法でダイアログにアクセスできます。
- 配置されたバス オブジェクトをダブルクリックします。
- バス オブジェクトにカーソルを置き、右クリックして、コンテキスト メニューからプロパティ(Properties)を選択します。
SCH インスペクタ パネルの使用
パネル ページ: SCH インスペクタ
SCH インスペクタ(SCH Inspector)パネルを使用すると、デザイナーは、アクティブなドキュメント内の 1 つまたは複数のデザイン オブジェクトのプロパティを確認し、編集することができます。類似オブジェクトの検索(Find Similar Objects)ダイアログと組み合わせて使用することで、同じ種類の複数のオブジェクトを 1 か所で簡単に変更できます。
バスの接続について
バスを使用して、任意の数のネットを組み合わせることができます。そのためには、次の条件を満たす必要があります。
- 個別のネットが、それぞれ、ネット ラベルによって識別される必要があります。
- 個別のネットに、<Name><NumericalIdentifer1>、<Name><NumericalIdentifer2> という標準的な命名パターンを使用して名前を付ける必要があります(例:
Address0
、Address1
、...、Address n
)。 - 個別のネットが結合されるバスが、<Name>[<StartingNumericalIdentifer>..<EndingNumericalIdentifier>] というフォーマットのネット ラベルによって識別される必要があります(例:
Address[7..0], or LED[1..8]
)。
自動ジャンクション
バスの T ジャンクションは、ジャンクション(コンパイラ生成ジャンクション)によって自動的に接続されます。プリファレンス(Preferences)ダイアログの回路図(Schematic) - 全般(General)ページの自動ジャンクションでワイヤを分割(Break Wires At Autojunctions)オプションが有効になっている場合、既存のバス セグメントが、自動ジャンクションが挿入される位置で 2 つに分割されます。たとえば、T ジャンクションを作成すると、垂直のバス セグメントが 2 つのセグメントに分割されて、それぞれジャンクションの各側に配置されます。このオプションを無効にすると、バス セグメントはジャンクションで分割されません。
バス エントリ
バス エントリは、対角線をなすワイヤの短い部分です。バス エントリの果たす機能は 1 つで、それは、下の画像のように、一方の個別ネットがバスから分離されるのと同じ場所でもう一方の個別ネットもバスから分離されるようにすることです。この状況でバス エントリを使用しなかった場合、2 つの個別ネットが相互に接続され、短絡が発生します。2 つの個別ネットをバス上の同じ場所から分離する必要がない場合、バス エントリを使用する必要はありません。