SCH ライブラリ

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回路図ライブラリ コンポーネントとそのピンをインターラクティブに参照、表示、および編集します。

概要

SCH ライブラリ(SCH Library)パネルでは、アクティブな回路図ライブラリ ドキュメントに保存されているコンポーネントを参照し、変更することができます。また、このパネルには、ライブラリでコンポーネントに加えた変更を現在の回路図デザイン ドキュメントに直接渡す機能もあります。

パネルへのアクセス

SCH ライブラリ(SCH Library)パネルは、回路図ライブラリがエディタでアクティブなドキュメントになったときに自動的に開きます。または、SCH ライブラリがエディタでアクティブなドキュメントであるときに、メニューの表示(View) | 回路図(Schematic) | ライブラリ   ボタンから、SCH ライブラリ(SCH Library)パネルにアクセスできます。

パネルは、エディタ スペース内でフローティングするように設定することも、画面の側面にドッキングするように設定することもできます。SCH ライブラリ(SCH Library)パネルが、現在、左側にあるドッキングされたワークスペース(Workspace)パネルのグループに含まれている場合は、それらのパネルの下部にある SCH ライブラリ(SCH Library)タブを使用して前面に移動します。

ライブラリの参照

SCH ライブラリ(SCH Library)パネルの本体には、アクティブな SCH ライブラリのコンポーネントとそのピンにアクセスする 2 つのインターラクティブなリスト セクションがあります。

  • コンポーネント(Components) – アクティブなライブラリ ドキュメントのすべてのコンポーネントと、関連する説明のリスト。
  • ピン(Pins) – 選択したコンポーネントに対して配置および定義されたすべてのピンのリスト。

コンポーネント(Components)リストでコンポーネント エントリをクリックすると、それがデザイン エディタ ウィンドウでアクティブな部品になります。パネルでピン オブジェクトを選択すると、対応するグラフィック オブジェクトがエディタ ワークスペースでハイライト表示(および拡大表示)されます。このように、SCH ライブラリ(SCH Library)パネルでは、SCH ライブラリのコンポーネントとピンをすばやく簡単に参照して表示し、アクセスすることができます。

内容のフィルタリング

コンポーネント(Components)リストの内容をフィルタすると、ライブラリ内の特定のコンポーネントをすばやく見つけることができます。このことは、特に、ライブラリに多数のアイテムが含まれている場合に便利です。次の 2 つの方法のいずれかを使用して、フィルタリングを適用できます。

間接的なフィルタリング

この方法では、パネルの上部にあるフィールドを使用して、リストの内容をフィルタします。フィールドのエントリに基づいて名前のマスキングが適用されます。リスト内の、エントリのスコープの対象となるコンポーネントのみが表示されたままになります。

すべてのライブラリ コンポーネントを再度一覧表示するには、フィールドのエントリをクリア(削除)します。

フィルタリング機能では、大文字と小文字は区別されず、「入力補完」機能がサポートされます。つまり、入力するにつれて、コンポーネント(Components)リストの内容がフィルタされます。

より詳細にフィルタするには、* ワイルド カード演算子を使用します。たとえば、MAX* と入力すると、名前が MAX で始まる名前のコンポーネントのみが表示されます。また、次の画像のように、*13 と入力すると、名前に 13 が含まれるコンポーネントのみが表示されます。

直接的なフィルタリング

この方法は、パネルの両方のリスト領域で使用可能です。リストの領域内で文字を直接入力することにより、エントリにすばやくジャンプできます。マスキングは適用されず、リストのすべての内容が常に表示されたままになります。

この機能を使用してコンポーネントをすばやく見つけるには、パネルのコンポーネント(Components)セクション内でクリックし、ジャンプ先となる目的のコンポーネントの最初の文字を入力します。たとえば、文字 F で始まるコンポーネント エントリにすばやくジャンプするには、キーボードでその文字を押します。F で始まるリスト内の最初のコンポーネントがアクティブになります。

同じ文字で始まるコンポーネントが複数ある場合、特に、ライブラリが非常に大きい場合は、次の画像の MAX1112 のように(リストで連続する MAX1112 の 1 つ目がハイライト表示されています)、さらに文字を入力して、必要な特定のエントリを絞り込みます。

現在のフィルタリングをクリアして、別の開始文字を入力できるようにするには、Esc キーを押します。Backspace キーを使用すると、前に入力したフィルタ文字を順にクリアできます。

組み合わせフィルタリング

場合によっては、間接的なフィルタリングと直接的なフィルタリングを組み合わせて使用すると役立つことがあります。たとえば、探しているコンポーネントのサブタイプのバリアントが +T で、プレフィックスが MAX1112 であることを思い出した場合、次の画像のように、これらの情報を間接的な(マスク(Mask))エントリと直接的なエントリとしてそれぞれ使用できます。

ズーム コントロール

フィルタリング フィールドのすぐ右には、 コントロールがあります。選択したコンポーネントをメイン デザイン ウィンドウで表示しているときに、これをクリックすると、ポップアップ ウィンドウが表示されて、ズーム動作を制御するオプションが示されます。

パネルでコンポーネントを切り替えたときに、どのようにコンポーネントがメイン デザイン ウィンドウでズームされるかを制御します。

次のオプションから選択します。

  • コンポーネント間で拡大/縮小を変更しない(Do Not Change Zoom Between Components) - 参照時にコンポーネント間で同じズーム レベルを維持する場合はこのオプションを選択します。あるコンポーネントを参照しているときに手動で定義したすべてのズーム レベルは、その後参照した他のすべてのコンポーネントに適用されます。
  • 各コンポーネントの最後の拡大/縮小を保存(Remember Last Zoom For Each Component) - 参照した各コンポーネントに適用されたズーム レベルを維持する場合はこのオプションを選択します。つまり、コンポーネントのビューは、前回表示したときと同じように表示されます。
  • エディタで各コンポーネントを中心に配置(Center Each Component in Editor) - メイン デザイン ウィンドウで、参照された各コンポーネントをズームして中心に配置する場合はこのオプションを選択します。
    • 拡大/縮小精度(Zoom Precision) - ズームのレベルを定義するには、このスライダを使用します。右側にスライドすると、コンポーネントのビューが拡大表示されます。

パネル セクション

コンポーネント リスト

コンポーネント(Components)リストでエントリをクリックすると、それがデザイン エディタ ウィンドウでアクティブな部品になり、リストのすぐ下の 4 つのボタンもアクティブになります。これらのボタンでは、コンポーネントのリストに関する次のコマンドを使用できます。

  • (配置) – アクティブなコンポーネントを回路図デザイン ドキュメントに配置します。クリックしたときに使用される回路図ドキュメントは、回路図ドキュメントが現在開いているかどうかに応じて異なります。
    • 開いている回路図ドキュメントがない場合、このボタンをクリックすると、新しい回路図ドキュメントが作成されて、デザイン エディタ ウィンドウでアクティブなドキュメントになります。アクティブなライブラリ コンポーネントがカーソル上にフローティング状態で表示され、配置できるようになります。
    • 現在 1 つまたは複数の回路図ドキュメントが開いている場合、最後にアクティブだったドキュメントが(それが属するプロジェクトに関係なく)デザイン エディタ ウィンドウでアクティブなドキュメントになり、アクティブなライブラリ コンポーネントがカーソル上にフローティング状態で表示され、配置できるようになります。
  • (追加) – 新しいコンポーネントをライブラリ ドキュメントに追加します。新規コンポーネント名(New Component Name)ダイアログが表示されます。新しいコンポーネントに対して必要な名前を入力すると、それがリストに追加されます。さらに、デザイン エディタ ウィンドウで空白のシートが開き、コンポーネントを定義できます。
  • (削除) – 選択したコンポーネントをライブラリ ドキュメントから完全に削除します。削除を続行するかどうかを確認する確認ダイアログが表示されます
  • (編集) – ライブラリ コンポーネントのプロパティ(Library Component Properties)ダイアログを開きます。ここから、アクティブなコンポーネントに関連付けられたプロパティを表示/編集できます。また、このダイアログから、新しいモデルへのリンクの作成機能または既存のモデルの編集機能にアクセスできます。コンポーネント エントリをダブルクリックして、ライブラリ コンポーネントのプロパティ(Library Component Properties)ダイアログを開くこともできます。

ダイアログのモデル(Models)領域で、編集(Edit)ボタンをクリックして PCB モデル(PCB Model)ダイアログを開きます。ここから、現在の回路図コンポーネントとリンクする PCB モデルにアクセスできます。追加(Add)ボタンを選択すると、新しい PCB モデルが追加されます。

コンポーネント リストのその他のオプションについては、この後の右クリック メニューのセクションを参照してください。

ピン リスト

パネルのピン リスト(Pin List)セクションには、アクティブなコンポーネントに対して配置および定義されたすべてのピンが一覧表示されます。リストの各エントリには、ピン番号、そのピンに定義された名前、そのエレクトリカル タイプ、およびフットプリント モデルがコンポーネントにリンクされている場合は、そのピンのマップ先のモデル内の対応するピンが示されます。

リストのエントリをクリックすると、デザイン エディタ ウィンドウで、対応するピンのグラフィックが中央に配置されて選択されます。

リストのピン エントリをダブルクリックするか、エントリを選択して、リストの下の (編集) ボタンをクリックすると、ピンのプロパティ(Pin Properties)ダイアログが開きます。ここから、ピンのプロパティを必要に応じて表示/変更することができます。

デザイン エディタ ウィンドウでピンのグラフィックをダブルクリックした場合も、ピンのプロパティ(Pin Properties)ダイアログが開きます。

パネルから新しいピンを追加するには、ピン リストの下の (追加) ボタンをクリックします。デザイン エディタ ウィンドウ内で、そのピンがカーソル上にフローティング状態で表示されます。必要に応じてピンの位置を決定し、クリックして配置を実行します。さらにピンの配置を続行します。または、右クリックするか、Esc キーを押してピンの配置モードを終了します。

1 つまたは複数のピンを削除するには、リスト内の目的のエントリを選択して (削除) ボタンを押します。そのピンが、リストとシンボルのグラフィックから削除されます。

パネルの表示の変更

パネルのコンポーネント(Components)セクションは常に表示されますが、ピン(Pins)セクションは表示するように設定することも、非表示に設定することもできます。そのためには、セクションの右側にある、関連するボタンを使用します。

  • ピン(Pins)セクションが現在表示されている場合、ボタンは として表示されます。このボタンをクリックすると、セクションが非表示になります。
  • ピン(Pins)セクションが現在非表示になっている場合、ボタンは として表示されます。このボタンをクリックすると、セクションが表示されます。

右クリック メニュー

コンポーネント(Components)リストでエントリを右クリックすると、コマンドのメニューが表示されます。

コマンドは次のとおりです。

  • すべて選択(Select all) - リスト内のすべてのコンポーネント エントリをすばやく選択します。
  • 回路図シートを更新(Update Schematic Sheets) - コンポーネントに対してアクティブなライブラリ ドキュメント内で加えたすべての変更を、開いている回路図デザイン ドキュメントすべてに渡します。デザイン ドキュメントに存在する変更されたコンポーネントのすべてのインスタンスが更新されます。
  • コピー(Copy) - 選択したコンポーネントのコピーを回路図ライブラリ エディタの内部クリップボードに配置します
  • 切り取り(Cut) - 選択したコンポーネントのコピーを回路図ライブラリ エディタの内部クリップボードに配置し、そのコンポーネントをライブラリから完全に削除します。削除を続行するかどうかを確認する確認ダイアログが表示されます
  • ペースト(Paste) - コンポーネントを回路図ライブラリ エディタの内部クリップボードからアクティブなライブラリ ドキュメントにペーストします
  • 削除(Delete) - 選択したコンポーネントをライブラリ ドキュメントから完全に削除します。削除を続行するかどうかを確認する確認ダイアログが表示されます。

注釈

  • ライブラリ ワークスペースのオプションは、ライブラリ エディタ ワークスペース(Library Editor Workspace)ダイアログ(ホーム(Home) | ライブラリ(Library) » オプション(Options))で設定できます。
  • 標準の Ctrl + クリックおよび Shift + クリック機能がサポートされており、リスト内の複数のエントリを選択できます。
  • アクティブなコンポーネントとは、シンボルがデザイン エディタ ウィンドウに現在表示されているものです。
  • リスト内で選択したエントリを選択解除するには、Ctrl キーを押しながらクリックします。
  • キーボード ショートカットの上矢印HomeEnd、および下矢印を使用して、リスト領域の前、最初、最後、および次のエントリをそれぞれ表示できます。
  • マルチ部品のコンポーネントは、その横に + の記号(展開可能)が付けられてリストに表示されます。各部品は、サブエントリとして下に一覧表示されます。
  • 任意の列のヘッダーをクリックすると、その列に基づいてデータをソートできます。一度クリックすると、昇順でソートされます。再度クリックすると、降順でソートされます。
  • データの列の表示順序を変更できます。列を移動するには、そのヘッダーをクリックし、目的の位置まで水平方向にドラッグします。有効な位置には、2 つの緑の位置矢印が表示されます。
  • アクティブなライブラリ ドキュメントにペーストするコンポーネントは、回路図デザイン ドキュメントのものにも、別の回路図ライブラリ ドキュメントのものにもできます。
  • 複数のコンポーネントが回路図エディタのメイン デザインからクリップボードにコピーされた場合、選択されたすべてのコンポーネントがライブラリ ドキュメントにペーストされます。
  • 同じコンポーネントをライブラリに複数回ペーストした場合、または名前を変更せずに複数の新しいコンポーネントをライブラリに追加した場合、それらのコピーは _1、_2、_3 などのサフィックスで区別されます。
  • ライブラリ ドキュメントでコンポーネントに加えた変更を渡すには、回路図デザイン ドキュメントが開いている必要があります。
  • マルチ部品のコンポーネントの場合、アクティブな部品の対応するピンが、パネルのピン リスト(Pin List)セクションで白色の背景でハイライト表示されます。その他の部品のすべてのピンはハイライト表示されず、グレーの背景となります。ただし、引き続きこれらのアクティブでない部品のピンを編集できます。
  • デザイン エディタ ウィンドウでピンを選択すると、パネル内で対応するピン エントリが選択されます。
  • SCHLIB インスペクタ(SCHLIB Inspector)パネルを使用すると、コンポーネントを定義するために使用されているピンやその他のグラフィカル オブジェクトの属性を編集することができます。パネルに属性を表示するには、最初にオブジェクトを選択しておく必要があります。
  • 新しい回路図ライブラリ ドキュメントを作成するときには、デフォルトで、1 つのブランク コンポーネント(Component_1.)がパネルに含まれます。

 

アクティブ ドキュメント内の選択したテキストや画像に関する問題を報告します。