差異

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差異(Differences)パネルには、ドキュメントの差異が階層表示されます。

概要

差異(Differences)パネルでは、デザイン ドキュメントを比較するときに、ソフトウェアに組み込まれている差異比較の機能によって検出された論理的差異や物理的差異を表示できます。たとえば、プロジェクトのソース ドキュメント階層(回路図)を PCB 設計 ドキュメントと比較する場合などです。このパネルを使用して差異をインターラクティブに検証することで、プロジェクト ドキュメントの同期に使用される設計変更指示(ECO)の作成の判断に役立てることができます。

パネルへのアクセス

差異(Differences)パネルを開くには、プロジェクトの回路図がアクティブなときに、表示(View) | デザイン コンパイラ(Design Compiler) |  ボタンをクリックします。

パネルは、エディタ スペース内でフローティングするように設定することも、画面の側面にドッキングするように設定することもできます。プロジェクト(Projects)パネルがドッキングされたワークスペース(Workspace)パネルのグループに現在含まれている場合は、それらのパネルの下部にある差異(Differences)タブを使用して、このパネルを前面に移動します。

差異の表示

差異(Differences)パネルがどのように適用されるかは、このパネルの使用目的が次のいずれであるかに応じて異なります。

  • プロジェクト階層内の論理差異を検出することで、プロジェクトの内容および構造という観点からプロジェクト全体の整合性を分析します。
  • 同じ回路図ドキュメントまたは PCB ドキュメントの 2 つのバージョンの視覚的(物理)差異を検出することで、これら 2 つのバージョンを比較します。
差異(Differences)パネルに内容が設定されるのは、差異を表示(Show Differences)コマンド(下記参照)で開かれる差異比較(Differences between... ダイアログ)の差異を参照(Explore Differences)機能を使用しているときです。

論理的差異の表示

論理的差異を検出するためにプロジェクト ドキュメントを比較するには、比較するドキュメントの選択(Choose Documents To Compare)ダイアログを使用します。このダイアログをアクティブにするには、プロジェクト(Projects)パネルでプロジェクト(またはプロジェクト ドキュメント)を右クリックして、コンテキスト メニューから差異を表示(Show Differences)を選択します。


プロジェクト名を右クリックして、差異を表示(Show Differences)を選択して比較するドキュメントの選択(Choose Documents To Compare)ダイアログを開きます。

通常、PCB ドキュメントが親プロジェクトのソース ドキュメント階層と比較されることで、回路図デザイン コンテンツと PCB 設計 コンテンツの間の論理差異が検出されます。

OK をクリックした後、指定されたドキュメントの間に何らかの差異が存在する場合は、Differences between... ダイアログが開きます。差異(Differences)パネルの情報は、Differences between ダイアログで ボタンをクリックした後にのみ表示されます。


Differences between... ダイアログの代わりに差異(Differences)パネルを使用して、検出されたドキュメントの差異を簡単に参照できます。

差異(Differences)パネルには、Differences between ダイアログに一覧表示されている差異のみが表示されます。これらは、PCB プロジェクトのオプション(Options for PCB Project)ダイアログの比較(Comparator)タブで選択された内容によって決定されます。このダイアログを開くには、ホーム(Home) | プロジェクト(Project) » オプション(Options)を選択するか、プロジェクト(Project) | コンテンツ(Content) |  ボタンをクリックします。

このタブには、すべての比較タイプが一覧表示されます(コンポーネント、ネット、およびパラメータに関連する差異など)。各比較カテゴリのモード(Mode)の設定が、相違点検索(Find Differences)と相違点無視(Ignore Differences)のどちらであるかによって、差異比較の結果が Differences between... ダイアログに渡されるかどうかが決定されます。


PCB プロジェクトのオプション(Options for PCB Project)ダイアログで、差異がどのように検出および報告されるかを設定します。

差異(Differences)パネルには、ソース ドキュメント間で検出された差異がツリー形式で表示され、最上位フォルダには検出された差異の合計数が表示されます。Differences between ダイアログに表示されている比較タイプごとに、サブフォルダが作成されます。各サブフォルダには、検出された個別の差異が一覧表示され、これらは、さらに、これらの差異が発生する原因となったドキュメント上のオブジェクトに分割されます。

関連するドキュメントが開かれている場合(または開かれているが非表示になっている場合)は、パネルで任意のオブジェクト エントリをクリックすると、そのドキュメント上のそのオブジェクトにクロス プローブされます。

対応するエディタでは、そのエントリが次のようにグラフィカルにハイライト表示されます。

  • 回路図ドキュメントの場合は、そのオブジェクトの視覚表示にズームと薄色表示の効果が適用されて、他のすべてのオブジェクトが薄く表示されることで、該当オブジェクトがハイライト表示されます。薄色表示のコントラストを調整するには、メニューの表示(View) | 回路図(Schematic)グループにある Dim レベル(Dim Level)スライダを使用します。


    差異(Differences)パネルのインターラクティブ ナビゲーションによって、差異が発生したオブジェクトが表示されます。
     
  • PCB ドキュメントの場合は、そのオブジェクトの視覚表示にズームとマスクの効果が適用されて、他のすべてのオブジェクトにモノクロのマスクが適用されることで、該当オブジェクトがハイライト表示されます。適用されるマスクのコントラストを調整するには、メイン メニューの表示(View) | マスクをハイライト & 編集(Highlight & Edit Mask)グループにあるマスク レベル(Mask Level)スライダを使用します。


    差異(Differences)パネルのインターラクティブ ナビゲーションによって、差異が発生したオブジェクトが表示されます。

物理的差異の表示

同じ回路図ドキュメントまたは PCB ドキュメントの 2 つのバージョンの視覚的(物理)比較は、基本的には上記の論理比較と同じ方法で実行しますが、比較するドキュメントの選択(Choose Documents To Compare)ダイアログの詳細モード(Advanced Mode)を使用します。

ドキュメントの物理的な比較を実行するには、差異を表示(Show Differences)コマンド(プロジェクト(Project)パネルの右クリック メニュー)を使用して、比較するドキュメントの選択(Choose Documents To Compare)ダイアログを開き、詳細モード(Advanced Mode)チェックボックスをオンにします。すべてのプロジェクト ファイルがダイアログに表示された状態で、同じドキュメントの 2 つのバージョンを比較対象として選択します。


詳細モード(Advanced Mode)比較するドキュメントの選択(Choose Documents To Compare)ダイアログで、物理的な比較の対象とするドキュメントを選択します。

OK をクリックすると、グラフィカルな比較が開始され、前に概要を示したように Differences between... ダイアログが開きます。このダイアログの ボタンをクリックすると、差異(Differences)パネルが開いて、インターラクティブに操作できる差異リストが表示されます。


差異(Differences)パネルに表示される検出された物理的差異の階層。


このパネルには、ドキュメント間で検出された差異がツリー形式で表示されます。最上位フォルダには、検出された差異の合計数が表示されます。差異タイプごとにエントリが作成され、各差異タイプには、それぞれに関連する個別の参照とオブジェクト(ポートや部品など)が含まれています。

検出された差異のオブジェクト エントリを選択すると、そのオブジェクトがエディタ ワークスペースでハイライト表示されてズームされます。


差異(Differences)パネルのインターラクティブ ナビゲーションによって、パネルでの選択に従って、差異が発生したオブジェクトが表示されます。

対応するエディタでは、そのエントリが次のようにグラフィカルにハイライト表示されます。

  • 回路図ドキュメントの場合は、そのオブジェクトの視覚表示にズームと薄色表示の効果が適用されて、他のすべてのオブジェクトが薄く表示されることで、該当オブジェクトがハイライト表示されます。薄色表示のコントラストを調整するには、表示(View) | 回路図(Schematic)メニュー グループにある Dim レベル(Dim Level)スライダを使用します。
    表示フィルタをクリアするには、デザイン エディタ ウィンドウ内をクリックするか、 ボタンをクリックします。
     
  • PCB ドキュメントの場合は、そのオブジェクトの視覚表示にズームとマスクの効果が適用されて、他のすべてのオブジェクトにモノクロのマスクが適用されることで、該当オブジェクトがハイライト表示されます。適用されるマスクのコントラストを調整するには、表示(View) | マスクをハイライト & 編集(Highlight & Edit Mask)メニュー グループにあるマスク レベル(Mask Level)スライダを使用します。
    表示フィルタをクリアするには、デザイン エディタ ウィンドウ内をクリックするか、 ボタンをクリックします。

注釈

  • このパネル内のオブジェクトが、現在非表示になっているドキュメント上にある場合は、関連するエントリをクリックすると、そのドキュメントが自動的に開き、デザイン エディタ ウィンドウ内でアクティブ ドキュメントになります。
  • 差異(Differences)パネルからクロス プローブするときに適用されるフィルタは一時的なものです。したがって、そのフィルタのスコープに含まれないデザイン オブジェクトの選択や編集は制限されません。
  • 新たにドキュメントの比較を実行したり、親プロジェクトをコンパイルしたりすると、差異(Differences)パネル内の情報はクリアされます。
アクティブ ドキュメント内の選択したテキストや画像に関する問題を報告します。