ストレージ マネージャ

概要

このパネルを使用して、アクティブなプロジェクトの Windows のファイル ストレージ間をナビゲートできます。また、このパネルから、ドキュメントのローカル ヒストリ機能およびバージョン コントロールにアクセスすることもできます。

パネルへのアクセス

ストレージ マネージャ(Storage Manager)パネルはワークスペース パネルとして実装され、PCB/SCH Editor > 表示(View) > システム(System) > ストレージ マネージャ(Storage Manager)をクリックしてアクセスします。

ストレージ マネージャ(Storage Manager)ボタンを使用して、ストレージ マネージャ(Storage Manager)パネルを開きます。

プロジェクト(Projects)パネルにはプロジェクトの論理構造が示され、ストレージ マネージャ(Storage Manager)パネルにはファイル管理タイプのインターフェイスが示されます。

コンテンツおよび用途

ストレージ マネージャ(Storage Manager)パネルには、アクティブなプロジェクトのドキュメントのフォルダ/ファイル ビューが示されます。どのドキュメントがプロジェクトに含まれているか、それらのドキュメントの保存場所、および保存されているが、明示的にはプロジェクトに追加されていないその他のファイルをすぐに確認できます。パネルには、アクティブなプロジェクトに含まれるドキュメントとパスが一覧表示されます。ドキュメントを右クリックすると、以降のセクションで詳しく説明する、名前変更や削除などのファイル管理タスクを実行できます。

ストレージ マネージャ(Storage Manager)パネルは、次の用途で使用できます。

  • プロジェクト内またはアクティブなプロジェクトのフォルダ構造内のファイルに対する一般的なファイル管理機能。
  • ローカル ヒストリ機能を使用したバックアップの管理(データ マネージメント(Data Management) - ローカル ヒストリ(Local History)を参照)。
  • プロジェクトの SCC(Source Code Control)準拠のバージョン コントロール インターフェイスとして。
  • プロジェクトの CVS(Concurrent Versions System)準拠のインターフェイスとして。
  • プロジェクトの SVN 準拠のインターフェイスとして。
  • ローカル ヒストリ(Local History)リストまたは VCS リビジョン(VCS Revision)リストのいずれかにおける、任意の 2 つのバージョンの物理的および電気的な比較の実行。

パネルの領域

ストレージ マネージャ(Storage Manager)パネルは、次の 3 つの領域に分かれています。

  • フォルダ(Folders)領域
  • ファイル(Files)領域
  • タイムライン(Time line)領域 - これは、次の内容を示す分割ビューに切り替えることができます。
    • VCS リビジョン
    • ローカル ヒストリ

フォルダ領域

この領域には、アクティブなプロジェクトのフォルダ構造のビューが示されます。アクティブなドキュメントがプロジェクトに含まれている場合、プロジェクトまたはライブラリの名前がこの領域のヘッダーになります。プロジェクト ファイルがルート ディレクトリに相当する構造の最上部に示され、そのディレクトリ内に含まれるその他すべてのフォルダおよびサブフォルダがストレージ階層の下位に表示されます。

デザイン エディタ ウィンドウのアクティブなドキュメントがプロジェクトに含まれている場合、そのプロジェクト フォルダ ストレージ構造は表示されたままになります。アクティブなドキュメントがフリー ドキュメント(プロジェクトに追加されていないドキュメント)である場合、そのドキュメントのエントリのみが、そのドキュメントが存在するルート ディレクトリを表す領域に表示されます。その他のサブフォルダは、ハード ディスク上に存在しても、表示されません。

エントリをクリックすると、ルート ディレクトリまたはサブフォルダ内に含まれるドキュメントがファイル(Files)領域に一覧表示されます。

フォルダ(Folders)領域内で右クリックすると、次のコマンドにアクセスできます。

  • リフレッシュ(Refresh) - 削除(Delete)コマンドの使用後や Windows Explorer を使用してフォルダに変更を加えた後に領域のコンテンツをリフレッシュする場合にクリックします。
  • コピー(Copy) - 選択したアイテムをコピーする場合にクリックします。これを使用すると、プロジェクト間でフォルダを簡単にコピーできます。このコマンドを選択したときにプロジェクト エントリ自体が選択されている場合は、フォルダ構造全体がコピーされます。
  • ペースト(Paste) - 先にコピーしたフォルダまたはプロジェクト ディレクトリをアクティブなプロジェクトのフォルダ構造にペーストする場合にクリックします。構造内で現在フォーカスされているフォルダにコンテンツがペーストされます。
  • 削除(Delete) - 選択したフォルダをフォルダ構造から削除する場合にクリックします。削除前に確認を求めるダイアログが表示されます。続行すると、ハード ディスクからフォルダが完全に削除されます。注記: プロジェクト自体のエントリは削除できません。
  • リネーム(Rename) - 選択したフォルダまたは選択した一連のフォルダの中でフォーカスされているフォルダの名前を変更する場合にクリックします。フォルダのエントリが編集可能になります。必要に応じて、フォルダの新しい名前を入力します。注記: プロジェクト自体のエントリの名前は変更できません。
  • 新規(New) - 構造内で現在フォーカスされているフォルダの下に新しいサブフォルダを作成する場合にクリックします。フォルダがハード ディスクに追加され、エントリが編集可能になり、必要に応じてフォルダの名前を直接入力できます。

ファイル領域

パネルのこの領域には、アクティブなプロジェクトのルート ディレクトリまたはサブフォルダに現在保存されているすべてのドキュメントが一覧表示されます。フリー ドキュメントの場合は、同じ場所にフリー ドキュメントとして保存されているすべてのドキュメントが表示されます。

フォルダ(Folders)領域でエントリをクリックすると、次に示すようにドキュメントのコンテンツが表示されます。

ライブラリ(Libraries)フォルダのファイル(Files)領域のコンテンツ。

ドキュメントごとに、次の情報が表示されます。

  • ファイル(File) - 拡張子を含むファイルの名前。
  • サイズ(Size) - ディスク上のファイルのサイズ(バイト単位)。
  • 種類(Kind) - ファイルのタイプ。
  • 変更日時(Date Modified) - ファイルが最後に保存された日時。
  • ステータス(Status) - バージョン コントロールに関するドキュメントの現在のステータス。

次のエントリ表示手法を使用して、追加のドキュメント情報が示されます(これらの表示タイプのほとんどは、プロジェクトに含まれるドキュメントにのみ関連します)。

  • 紫色のテキスト - アクティブなプロジェクト ファイルを識別するために使用されます。
  • 太字のテキスト - デザイン エディタ ウィンドウでアクティブなドキュメントを識別するために使用されます。
  • 赤色のテキスト - 変更されたが、まだ保存されていないドキュメントを識別するために使用されます。(注記: ドキュメントがアクティブでかつ変更されている場合は、ハイライト表示された赤字のエントリとして表示されます)。
  • グレーのテキスト - フォルダ内に存在するが、プロジェクトに含まれていないドキュメントを識別するために使用されます。種類(Kind)列のエントリは括弧で囲まれます(たとえば、{TEXT})。リストでこれらのドキュメントを非表示にし、プロジェクトに追加されているドキュメントのみが表示されるようにするには、この領域の右上にある現在のプロジェクト内のファイルのみを表示(Only Show Files in Current Project)オプションを選択します。
  • イタリック - プロジェクトに含まれているが、そのプロジェクトのストレージ階層内には存在しないドキュメントを識別するために使用されます(インストール環境の一部である制約条件ファイルなど)。

ドキュメント エントリをクリックすると、そのドキュメントが存在するローカル フォルダに対するパスがパネルの上部に表示されます(フル パスもツールチップとして表示されます)。SVN リポジトリのリポジトリ フォルダのリンク ステータスも表示されます。フォルダに存在するが、現在のプロジェクトには含まれていないドキュメントを非表示にするには、現在のプロジェクト内のファイルのみを表示(Only Show Files in Current Project)を選択します。

ファイル(Files)領域内で右クリックすると、次のコマンドにアクセスできます。

  • 開く(Open) - 選択したドキュメントをデザイン エディタ ウィンドウでアクティブなドキュメントとして開く場合にクリックします。複数のドキュメントが選択されている場合は、すべてのドキュメントがタブ付きドキュメントとしてデザイン エディタ ウィンドウで開き、フォーカスされているエントリがアクティブなドキュメントになります。(ドキュメント エントリをダブルクリックすることでも、そのドキュメントをデザイン エディタ ウィンドウでアクティブなドキュメントとして開くことができます。)
  • リフレッシュ(Refresh) - 削除(Delete)コマンドの使用後や Windows Explorer を使用してドキュメントに変更を加えた後に領域のコンテンツをリフレッシュする場合にクリックします。
  • コピー(Copy) - 選択したドキュメントをコピーする場合にクリックします。これにより、同じプロジェクトのフォルダ間で、または異なるプロジェクトのフォルダへドキュメントを簡単にコピーできます。
  • ペースト(Paste) - 先にコピーしたドキュメントをアクティブなプロジェクトのフォーカスされているフォルダにペーストする場合にクリックします。
  • プロジェクト フォルダをバージョン コントロールへ追加(Add Project Folder to Version Control) - まだバージョン コントロールにコミットされていないプロジェクトでこのコマンドを使用すると、バージョン コントロールへ追加(Add to Version Control)ダイアログが開き、このダイアログでプロジェクト フォルダ全体をバージョン コントロールに追加できます。
  • 削除(Delete) - 選択したドキュメントを削除する場合にクリックします。削除前に確認を求めるダイアログが表示されます。続行すると、ハード ディスクからドキュメントが完全に削除されます。注記: プロジェクト ドキュメントは削除できません。
  • リネーム(Rename) - 選択したドキュメント(または選択した一連のドキュメントの中でフォーカスされているドキュメント)の名前を変更する場合にクリックします。ドキュメント ファイル名のエントリが編集可能になります。必要に応じて、新しい名前を入力します。

右クリックのバージョン コントロール コマンド

ご使用のコンピュータにバージョン コントロール ソフトウェアをインストールしている場合は、右クリック メニューで追加のバージョン コントロール関連コマンドを使用できます。使用できる具体的なコマンドは、アクティブなプロジェクトとそのドキュメントがバージョン コントロール リポジトリに追加されているかどうか、および使用しているバージョン コントロール システムのタイプ(CVS または SVN)によって異なります。使用可能なすべてのコマンドの一覧を次に示します。特定のタイプのバージョン コントロール システムに固有のコマンドには、そのように示されています。

  • プロジェクト フォルダをバージョン コントロールへ追加(Add Project Folder to Version Control) - 選択したプロジェクトをバージョン コントロール リポジトリ/データベースに追加する場合に、このコマンドを使用します。このコマンドは、プロジェクトが既に(または以前に)バージョン コントロールに追加されている場合にのみ使用できます。コマンドを起動すると、バージョン コントロールへ追加(Add to Version Control)ダイアログが表示され(使用しているバージョン コントロール ソフトウェアによって異なります)、このダイアログで目的のデザイン リポジトリを選択するか、現在のプロジェクトに新しいフォルダ エントリを作成する必要があります。プロジェクトのストレージ領域が定義されると(そして、その結果としてプロジェクトがデータベースにリンクされると)、バージョン コントロールへ追加(Add to Version Control)ダイアログにプロジェクトとプロジェクトを構成するドキュメントが取り込まれます。プロジェクト ファイルは事前に選択されて、バージョン コントロール データベースに追加できる状態になっています。必要に応じて、今回バージョン コントロールに追加するその他のファイルを選択します。

 

バージョン コントロールへ追加(Add to Version Control)ダイアログからデザイン リポジトリを選択し、提示されるバージョン コントロール ファイルをダイアログに取り込みます。

OK をクリックすると、バージョン コントロール データベースにファイルが追加され、ファイル(Files)領域で、そのドキュメントのステータス(Status)フィールドに Scheduled for addition エントリが表示されます。

  • プロジェクト全体をコミット(Commit Whole Project) - ファイルのステータスが Scheduled for addition になっている(前述)、既に追加されているプロジェクトをバージョン コントロールにコミットする場合に、このコマンドを使用します。次に表示される Commit to Version Control ダイアログでは、コミットされるプロジェクト ファイルが事前に選択されており、必要に応じてファイルを手動で選択または選択解除できます。このダイアログには、コメントを書き込むための領域も示されます。このコメントは、チェックイン時にプロジェクト ドキュメントに添付されます。


OK をクリックすると、バージョン コントロール データベースにファイルが追加され、パネルのファイル(Files)領域で、そのドキュメントのステータス(Status)フィールドに No modification エントリが表示されます。


プロジェクトに含まれているファイルおよびプロジェクト ドキュメントと同じフォルダに存在するファイルのみがチェックインされることに注意してください。

  • Remove Project From Version Control - バージョン コントロール リポジトリ/データベースから選択したプロジェクトを削除する場合に、このコマンドを使用します。このコマンドは、プロジェクトが現在バージョン コントロールに追加されている場合にのみ使用できます。コマンドを起動すると、プロジェクトのエントリが選択された状態のバージョン コントロールから削除(Remove from Version Control)ダイアログが表示されます。

関連するプロジェクト ドキュメントも表示され、これらのいずれかまたはすべてをバージョン コントロール データベースから削除するために選択することもできます。OK をクリックすると、プロジェクトおよび指定されているその他すべてのドキュメントのステータスが Scheduled for deletion に変わります。

この後のコミット コマンド(プロジェクト全体をコミット(Commit Whole project)または単に個別ファイルのコミット(Commit))により、バージョン コントロール データベースからプロジェクト ファイルが削除されます。これらのドキュメントのステータスには、Not in version control エントリが表示されます。
プロジェクト自体をバージョン コントロール データベースから削除する場合、プロジェクトとバージョン コントロールを関連付けないように要求することになり、SOLIDWORKS PCB とバージョン コントロール ソフトウェアの間のリンクが削除されることに注意してください。プロジェクトを削除するだけでは、関連するプロジェクト ドキュメントすべてをバージョン コントロール データベースから削除することにはなりません。これらはまだ存在しますが、SOLIDWORKS PCB からバージョン コントロールへのリンクが削除されるため、SOLIDWORKS PCB は、ドキュメントがバージョン コントロール データベース内に存在しないかのように動作します。これらは、プロジェクトが再度バージョン コントロールに追加され、システムを再同期するためにリフレッシュが実行された場合にのみ、再度チェックインされた状態で表示されます。

  • バージョン コントロールへ追加(Add To Version Control) - 選択したファイルをバージョン コントロール リポジトリに追加する場合に、このコマンドを使用します。このコマンドを起動すると、ファイルのステータスが Scheduled for addition に変更されます。プロジェクト全体を追加する場合と同様に、最後のコミット手順で、コメントを編集(Edit Comment)ダイアログが表示されます。



このダイアログを使用して、ファイルがバージョン コントロールに追加される理由などを示すコメント(またはログ メッセージ)をファイルに添付します。必要に応じて、新しいコメントを入力するか、以前のコメント テキストを使用します。

有効なチェックインを行うには、選択したファイルが親プロジェクトに含まれている必要があることに注意してください。追加するファイルが現在開いている場合は、バージョン コントロールに追加する前にファイルを保存する必要があります。これは、メモリ内の現在のコピーではなく、最後に保存されたバージョンのファイルが VCS に取得されるためです。

  • バージョン コントロールから削除(Remove From Version Control) - 選択したファイルをバージョン コントロール リポジトリから削除する場合に、このコマンドを使用します。削除のプロセスは、使用しているバージョン コントロール システムによって異なります。
  • CVS and SVN - 変更がコミットされると、ファイルが直接削除されます。
  • プロジェクト全体をコミット(Commit Whole Project)(CVS および SVN) - 選択したファイルの作業コピーに対する変更(ファイルのステータスが変更日(Modified)になっています)を VCS リポジトリにチェックインする場合に、このコマンドを使用します。作業フォルダ内のファイルの最新コピーがチェックインされ、関連するリビジョン番号が増分します。前述のプロジェクト全体をコミット(Commit Whole Project)を参照してください。
  • ファイルのコピーをチェックアウトした後で、他のユーザーが更新をコミットした場合は、そのファイルをコミットできなくなることに注意してください。そのような場合は、ファイルをコミットする前に更新を実行する必要があります。
  • 更新(Update)(CVS および SVN) - 欠落ファイルをリポジトリからリストアする場合に、このコマンドを使用します。欠落ファイルとは、リポジトリ内に存在するが、ローカル ハード ドライブには存在しないファイルのことです。ファイルが削除されたり、ファイルの名前が変更されたり、他のユーザーが新しいファイルをプロジェクトに追加したりした場合に、そのようなファイルが発生することがあります。欠落ファイルは、右クリックメニューでリストア(Restore)を選択すると、バージョン コントロール リポジトリから取得できます。
  • リフレッシュ(Refresh) - ストレージ マネージャ(Storage Manager)パネルで選択されているプロジェクトとバージョン コントロール データベースに存在する、対応するプロジェクトの間のリンクを確認し、ローカル プロジェクトおよびそのドキュメントのステータスをリフレッシュする場合に、このコマンドを使用します。コマンドを起動すると、フォーカスされているプロジェクトおよびそのドキュメントのステータスが、バージョン コントロール データベースのエントリと比べて確認され、リフレッシュされます。このコマンドはいつでも使用できますが、バージョン コントロール ソフトウェアで直接チェックイン、チェックアウト、削除などのアクションを実行した場合に特に役立ちます。ストレージ マネージャ(Storage Manager)パネルで F5 ショートカット キーを使用して、ドキュメントのステータスをリフレッシュすることもできます。
  • 更新(Update)(CVS および SVN)およびプロジェクト全体を更新(Update Whole Project)(CVS および SVN) - 選択したファイルの作業コピーを、CVS リポジトリにあるそのファイルの最新リビジョンに存在する変更で更新する場合に、このコマンドを使用します。
  • CVS Properties - CVS リポジトリ内の選択されたドキュメントのエントリに関するプロパティ情報を表示する場合に、このコマンドを使用します。コマンドを起動すると、フォーカスされているドキュメントに関するプロパティ情報を示すダイアログが表示されます。ダイアログ インターフェイスおよびそこに含まれる情報は、使用しているバージョン コントロール ソフトウェアによって異なりますが、通常、ファイル タイプ、サイズやバージョン、ファイルが現在チェックアウトされているかどうかなどの情報が含まれます。

タイムライン領域

タイムライン(Time line)領域には、現在選択されているフォルダまたはファイルについて、イベント履歴とバージョン コントロール イベントが経時的に一覧表示されます。

この領域は、右クリック メニューから、デフォルトの組み合わせ表示とクラシック表示の VCS/履歴表示を切り替えることができます。

上: ストレージ マネージャ(Storage Manager)の履歴および VCS イベントのデフォルトのタイムライン表示。下: 代替となる、VCS およびローカル ヒストリ イベントが分離されたクラシック表示。

コマンドおよび機能は両方の表示タイプで共通となります。クラシック デュアル表示モードについて、これらの概要を下に示します。

VCS リビジョン 

フォルダ(Folders)領域のアクティブなプロジェクトがバージョン コントロールされ、かつ CVS または SVN のいずれかのバージョン コントロール システムを使用している場合は、そのプロジェクトに属するドキュメントを(パネルの Project Files 領域で)選択すると、VCS リビジョン(VCS Revisions)領域に、そのドキュメントのリビジョンの履歴リストが表示されます。

リビジョン履歴リストに含まれるエントリ タイプには次のものがあります。

  • ドキュメント - 現在ワークスペースで開いているバージョンのドキュメント。このドキュメントは変更されている場合がありますが、まだ保存されていません。
  • Last Saved Contents - (ローカルの作業フォルダで)最後に保存されたバージョンのドキュメント。
  • リビジョン番号 - VCS リポジトリ内のドキュメントのリビジョン。ドキュメントを変更し、保存してから VCS リポジトリにコミットすると、そのドキュメントのコピーが保存され、リビジョン番号が増分します。VCS での最新リビジョンがリストの先頭に示されます。

リストの各エントリについて、次の情報が示されます。

  • 時間(Time) - ドキュメントおよび Last Saved Contents エントリでは、これはドキュメントの作業コピーが最後に保存された時間です。VCS リビジョン エントリでは、これはファイルがコミットされた時間です
  • 作成者(Author) - 現在 VCS ソフトウェアにログインしているユーザーの名前
  • コメント(Comment) - VCS リビジョンに適用される任意のコメント。VCS リポジトリにファイルをコミットするときに適用されます。特定のメッセージ テキストが入力されない場合は、デフォルト文字列の *** empty log message *** が使用されます。

VCS リビジョン(VCS Revisions)領域内で右クリックするとコンテキスト メニューが開き、そこから次のコマンドを使用できます。

  • 比較(Compare) - このコマンドは、領域内で 2 つのバージョンが選択されたときに使用可能になります。ドキュメント間の比較を実行する場合に、このコマンドを使用します(ドキュメントの比較を参照してください)
  • 開く(Open)- デザイン エディタ ウィンドウで選択したバージョンのドキュメントを開く場合に、このコマンドを使用します。開いているドキュメントの名前には、リビジョン番号がプレフィックスとして追加されます。たとえば、[Revision 1.2] Buzzer.SchDoc です。領域内で複数のバージョン エントリが選択されている場合は、このコマンドは使用できないことに注意してください。
  • 組み合わせ表示に切り替え(Switch to Combined View) - 前述したように、領域をもう 1 つの(単一の)タイムライン表示に切り替えます。

ローカル ヒストリ 

パネルのこの領域には、パネルのファイル(Files)領域で現在フォーカスされているドキュメントのローカル ヒストリが表示されます。

履歴リストに含まれるエントリには次のものがあります。

  • ドキュメント - 現在ワークスペースで開いているバージョンのドキュメント。このドキュメントは変更されている場合がありますが、まだ保存されていません
  • Last Saved Contents - 最後に保存されたバージョンのドキュメント
  • バージョン(Version) n - ドキュメントのローカル(手動)バックアップ バージョン。ドキュメントを保存すると、Last Saved Contents と示されていたバージョンが、バージョン 1(Version 1) というエントリとしてバックアップされます。再度保存すると、Last Saved Contents がバージョン 2(Version 2) としてバックアップされ、以後同様にドキュメントの履歴が作成されます
  • バージョン(Version) n [ラベル] - ラベルが適用された、ドキュメントのローカル(手動)バックアップ バージョン
  • バージョン(Version) n [AutoSave 日付 時間] - ドキュメントの自動生成バックアップで、AutoSave-日付/タイムスタンプのラベルで識別されます。

履歴は、最新バージョンを一番上として一覧表示され、たとえば、次のような内容になります。

  • ドキュメント
  • Last Saved Contents
  • バージョン(Version) 3
  • バージョン(Version) 2 [AutoSave 2015-01-28 14~14~17-935]
  • バージョン(Version) 1 [元のドラフト]

ローカル ヒストリ(Local History)領域内で右クリックすると、次のコマンドにアクセスできます。

  • 比較(Compare) - このコマンドは、領域内で 2 つのバージョンが選択されたときに使用可能になります。このコマンドを使用して、ドキュメント間の比較を実行します(ドキュメントの比較を参照してください)。
  • 開く(Open) - デザイン エディタ ウィンドウで選択したバージョンのドキュメントを開く場合に、このコマンドを使用します。領域内で複数のバージョン エントリが選択されている場合は、このコマンドは使用できません。
  • ラベルを適用(Apply Label) - 選択したバージョンに(たとえば、バージョンの目的を簡単に認識できるようにするための)わかりやすいラベルを追加する場合に、このコマンドを使用します。ラベルを適用(Apply Label)ダイアログが開きます。このダイアログで、必要に応じてラベルの名前を最大 64 文字で入力します。エントリはバージョン(Version) n [ラベル] のように表示されます。ラベルが適用された場合、保存されたバックアップは読み取り専用になります。
  • Revert to - ファイルを選択したバージョンに戻す場合に、このコマンドを使用します。最後に保存されたバージョンがバックアップされ、どのバージョンに戻されたかを示すラベルが適用されます。これにより、選択された旧バージョンが現在のバージョンになり、デザイン エディタ ウィンドウに表示されます。
  • 削除(Delete) - 選択したバージョンのファイルを削除する場合に、このコマンドを使用します。ファイルはハード ディスクから完全に削除されます。注記 - ドキュメント エントリおよび Last Saved Contents エントリは削除できません。
  • ヒストリの削除(Purge History) - 選択したドキュメントのローカル ヒストリ ファイルを削除します。ドキュメント削除履歴を確認(Confirm purge document history)ダイアログが表示され、このダイアログから削除するローカル ヒストリ ファイルを指定できます。


OK をクリックすると、ローカル ヒストリ(Local History)領域にある選択されたドキュメントのバージョン(Version) n エントリ(n はリビジョン番号)が、定義された削除オプションに従ってすべて削除されます。ラベルが付いているバージョンのファイルを削除に含めるオプションを有効にしている場合は、該当するバージョン(Version) n [ラベル] エントリも削除されます。

  • 自動バックアップの表示(Show Autobackups) - SOLIDWORKS PCB の自動保存機能を使用して作成される、自動保存バージョンのファイルをローカル ヒストリ リスト内に表示できるようにする場合に、このコマンドを使用します。
  • 組み合わせ表示に切り替え(Switch to Combined View) - パネル領域を、VCS/履歴イベントがまとめて 1 つの領域に表示されるタイムライン表示に戻します。

ドキュメントの比較

2 つのエントリを(VCS リビジョン(VCS Revisions)領域またはローカル ヒストリ(Local History)領域のいずれかで)選択し、右クリックして、コンテキスト メニューから比較(Compare)を選択します。2 つのドキュメント間の比較が行われ、結果はドキュメント タイプに応じて次のように示されます。

  • 回路図または PCB(デザインまたはライブラリ)ドキュメントの場合はグラフィカルな比較が行われ、検出された差異が差異(Differences)パネルに一覧表示されます。ドキュメントの 2 つのバージョンがデザイン エディタ ウィンドウ内で横並びに表示されるため、差異を視覚的に詳しく調べることができます。検出された差異のトップレベル フォルダをクリックすると、両方のドキュメントで同時にその差異がハイライト表示されます。

  • テキストベースの ASCII ドキュメントの場合は CompareForm ダイアログが表示され、ドキュメントの 2 つのバージョンの視覚的な差異が示されます。選択されたドキュメントが横並びで表示されます。このダイアログは比較専用です。読み込まれたドキュメントを変更することはできません。
    このダイアログでは色コードを使用して、追加された行(ピンク)、変更された行(緑)、削除された行(青)のように、2 つのドキュメント バージョンの間のさまざまな差異をハイライト表示しています。変更内容の概要と色コードの凡例は、ダイアログの左下に示されます。

プリファレンス

  • プリファレンス(Preferences)ダイアログ(ファイル(File) > システム プリファレンス(System Preferences))のデータ マネージメント(Data Management) - バージョン コントロール(Version Control)ページから、バージョン コントロール機能を有効化/無効化し、システムのタイプ(CVS または SVN)を選択します。
  • ファイルの Last Saved Contents バージョンがファイルの実際のマスター コピーで、プロジェクト フォルダに保存されます。手動バックアップ バージョン(バージョン(Version) 1、バージョン(Version) 2 など)は、プロジェクトのサブフォルダ(履歴(History))に保存されます。必要に応じて、ファイルのすべてのローカル バックアップ バージョンを希望する 1 つの保存場所に保存できます。これには、プリファレンス(Preferences)ダイアログ(ファイル(File) > システム プリファレンス(System Preferences))のデータ マネージメント(Data Management) - ローカル ヒストリ(Local History)ページでグローバル リポジトリを使用する(Use global repository)オプションを有効にして、目的の保存フォルダを指定します。
  • 個人の設定およびストレージ容量に応じて、任意の数のローカル(手動作成)バックアップを作成できます。バックアップは指定した期間(日数)が経過するまでハード ディスク上に保持されます。この期間もプリファレンス(Preferences)ダイアログ(ファイル(File) > システム プリファレンス(System Preferences))のデータ マネージメント(Data Management) - ローカル ヒストリ(Local History)ページで指定します。生成されたバックアップ ドキュメントをローカル ヒストリに保持する期間を 1 日から 10 日の間で指定できます。この期間が経過すると、新しいバックアップが作成されるため、(タイムスタンプに従って)バックアップが削除されます。

ヒント

  • 標準の複数選択機能(Ctrl キーを押しながらクリックおよび Shift キーを押しながらクリック)がサポートされます。また、パネルのファイル(Files)VCS リビジョン(VCS Revisions)およびローカル ヒストリ(Local History)領域で、クリックしてドラッグすることでドキュメントを複数選択することもできます。
  • ローカル ヒストリ(Local History)ダイアログが表示され、開いているドキュメントの現在のバージョン、最後に保存されたドキュメントのバージョン、および以前に保存および格納されたバックアップが示されます。

  • 比較するドキュメントの 2 つのバージョンを選択し、比較(Compare)ボタンをクリックします。デフォルトでは、ドキュメント エントリおよび Last Saved Contents エントリが比較のために選択されています。
  • 回路図および PCB 設計およびライブラリ ドキュメントの場合は、ホーム(Home) > プロジェクト(Project) > 差異を表示(Show Differences)コマンドを使用して、同じドキュメントの 2 つのバージョンを視覚的に比較することもできます。開く前に、前のバージョン(通常はバックアップ)が異なる名前で保存されていることを確認してください。ドキュメントのバックアップ バージョンはプロジェクトに追加する必要はなく、これはフリー ドキュメントとして開くことができます。比較するドキュメントの選択(Choose Documents To Compare)ダイアログにアクセスするためのコマンドを実行します。このダイアログは、詳細(Advanced)モードで構成されている場合、比較するドキュメントの 2 つのバージョンを選択するために使用できます。

OK をクリックして比較を続行すると、差異(Differences)パネルに検出された差異が表示されます。

  • 次のキーボード ショートカットを使用してパネル内を移動できます。
    • 上矢印 - 領域内で前のエントリを選択します。
    • 下矢印 - 領域内で次のエントリを選択します。
    • 右矢印 - サブフォルダのトップレベル エントリを展開します。
    • 左矢印 - サブフォルダのトップレベル エントリを折りたたみます。
    • Tab - パネルの時計回りで次の領域にフォーカスします。

 

 

アクティブ ドキュメント内の選択したテキストや画像に関する問題を報告します。