シミュレーション ツール

 

XSPICE シミュレーターを実行

アクセス

回路図エディタで、ツール(Tools) | シミュレーション(Simulation) | XSPICE シミュレーターを実行(Run XSPICE Simulator)を選択します。

概要

このコマンドを使用して、アクティブなソース回路図ドキュメントからシミュレーションの実行を開始します。シミュレーションの実行中に、シミュレーションの結果が SimData エディタの Waveform Analysis ウィンドウにプロットされます。

使用用途

最初に、シミュレーションの実行元のソース回路図がメイン デザイン ウィンドウでアクティブ ドキュメントになっていることを確認します。コマンドを起動すると、回路にエラーがなければ、SPICE ネットリストが作成されます。作成されるファイルは ActiveSchematicName.nsx フォーマット(アクティブなシートをシミュレートする場合)または ProjectName.nsx フォーマット(プロジェクト全体をシミュレートする場合)であり、最初は閉じています。次に、このネットリストがシミュレーターに渡されます。

シミュレーションが開始され、シミュレーションの実行中に、シミュレーション波形ファイル(SchematicDocumentName.sdf または ProjectName.sdf)がメイン デザイン ウィンドウで別のタブとして開いて、SimData エディタの Waveform Analysis ウィンドウに解析の結果が表示されます。

注釈

1 つの回路図シートのみに対してシミュレーションを実行する場合は、その回路図がアクティブ ドキュメントになっていることを確認します。アクティブなプロジェクト全体に対してシミュレーションを実行する場合は、プロジェクトに関連付けられている回路図シートのいずれかがアクティブ ドキュメントになっていることを確認します。それぞれの場合に、Analyses Setup ダイアログの Sheets to Netlist フィールドのエントリが、実行するシミュレーションに適していることを確認してください。

生成される SPICE ネットリストには、解析設定情報が組み込まれます。この情報は最初、プロジェクト ファイル内で確認されます。デザインを初めてシミュレートし、Analyses Setup ダイアログを実行していない場合は、デフォルトの解析情報が使用されます(非定常解析および動作点解析)。この最初のシミュレーション以降、Analyses Setup ダイアログで設定情報を変更するたびに、プロジェクトが変更されているとして表示されます。プロジェクトを保存すると、この情報がプロジェクト ファイルに格納されます。その後のデザインのシミュレーションでは、格納されたこの情報を使用してネットリストが生成されます。

Analyses Setup ダイアログを使用した後、プロジェクトを保存せずにシミュレーションを実行した場合は、プロジェクトに存在する設定情報ではなく、ダイアログで最後に定義した設定情報が使用されます。

回路図からシミュレーションを実行すると、別の SPICE ネットリスト ファイルがメイン デザイン ウィンドウで開いているかどうかに関係なく、回路図から生成された SPICE ネットリストが使用されます。シミュレーションを実行するたびに、ネットリストが再生成されます。

SPICE ネットリストの生成または実際のシミュレーション プロセス自体に関する警告やエラーは、メッセージ(Messages)パネルに表示されます。

XSPICE シミュレーターを設定

アクセス

回路図エディタで、ツール(Tools) | シミュレーション(Simulation) | XSPICE シミュレーターを設定(Setup XSPICE Simulator)を選択します。

概要

このコマンドを使用して、Analyses Setup ダイアログを実行します。ダイアログでは、デザインのシミュレーションに含める解析タイプ、シミュレーションのスコープ、およびシミュレーションの完了時に自動的に表示するシグナルを定義および設定できます。

使用用途

コマンドを起動すると、ソース ドキュメントにエラーや警告がなければ、Analyses Setup ダイアログが表示されます。このダイアログを使用して、シミュレーション中に実行する解析を定義し、有効にしたそれぞれの解析を必要に応じて構成します。個々の解析タイプは、ダイアログの個別のページで構成します。単に解析名をクリックすると、対応する設定ページがアクティブになります。

収集するデータのタイプや、SimData エディタの Waveform Analysis ウィンドウに自動的に表示する特定のシグナルをダイアログで指定することもできます。

Sheets to Netlist フィールドを使用して、ネットリストをアクティブな回路図シートのみに対して作成するか、アクティブなプロジェクト内のすべての回路図シートに対して作成するかを選択します。

ダイアログのアドバンス オプション(Advanced Options)ページを使用すると、SPICE 変数の値、シミュレーション エンジンで使用する統合方法、シミュレーション参照ネットなど、詳細なシミュレーション オプションを定義できます。通常は、ダイアログのこのページでパラメータを変更しなくても、正確なシミュレーションが可能です。SPICE シミュレーション パラメータを理解している場合にのみ、これらのオプションを変更してください。

注釈

Analyses Setup ダイアログのページで F1 キーを押すと、そのページ全体のヘルプにアクセスできます。個々のダイアログ コントロールに関する情報を参照するには、ダイアログのショート ヘルプ ? を使用します。

Analyses Setup ダイアログで定義した設定オプションは、SPICE ネットリスト(*.nsx)の作成時に使用され、このファイルに基づいてシミュレーションが実行されます。SPICE ネットリストが作成されるためには、回路図デザインがシミュレート可能である必要があります。エラーや警告が存在する場合、Analyses Setup ダイアログは表示されず、代わりに、回路の解析中にエラーが発生したことを警告するダイアログが表示されます。エラー/警告は、メッセージ(Messages)パネルに一覧表示されます。この場合、Analyses Setup ダイアログにアクセスし、その後でシミュレーションを実行するには、すべての警告およびエラーを調べ、修正する必要があります。

Analyses Setup ダイアログで定義したオプションは、プロジェクト ファイルに格納されます(プロジェクトの保存時)。ダイアログを呼び出さずに、シミュレーションを直接実行した場合は、プロジェクトの設定が使用されます。

SPICE ネットリストで設定情報を直接編集し、シミュレーションを実行することもできます。その場合は、必ず別の名前でネットリストを保存してください。そうしないと、次に回路図ドキュメントからネットリストを生成したときに、上書きされます。

XSpice ネットリストを生成

アクセス

回路図エディタで、ツール(Tools) | シミュレーション(Simulation) | XSpice ネットリストを生成(Generate XSPICE Netlist)を選択します。

Description

このコマンドを使用して、アクティブな回路図ドキュメントまたはアクティブなプロジェクト内のすべての回路図ソース ドキュメントから XSPICE シミュレーション ネットリストを作成します。その後、このネットリストを使用して、デザインのシミュレーションを実行できます。

使用用途

最初に、ネットリストの作成元のソース回路図がメイン デザイン ウィンドウでアクティブ ドキュメントになっていることを確認します。コマンドを起動すると、ソース ドキュメントにエラーや警告がなければ、ネットリストが生成されて出力フォルダに書き込まれ、プロジェクト(Projects)パネルの Generated Mixed Sim Netlist Files フォルダの下に表示されます。作成されるファイルは ActiveSchematicName.nsx フォーマット(アクティブなシートについてネットリストを作成する場合)または ProjectName.nsx フォーマット(アクティブなプロジェクトのすべてのシートについてネットリストを作成する場合)であり、メイン デザイン ウィンドウでタブ付きドキュメントとして開きます。

ステータス レポート ファイル(Status Report.Txt)もフリー ドキュメントとして作成され、メイン デザイン ウィンドウでアクティブ ドキュメントとして開きます。このファイルには基本的に、ネットリスト生成の確認レポートが含まれます。

注釈

1 つの回路図シートのみについてシミュレーション ネットリストを作成する場合は、その回路図がアクティブ ドキュメントになっていることを確認します。アクティブなプロジェクト全体についてシミュレーション ネットリストを作成する場合は、プロジェクトに関連付けられている回路図シートのいずれかがアクティブ ドキュメントになっていることを確認します。それぞれの場合に、Analyses Setup ダイアログの Sheets to Netlist フィールドのエントリが、作成するネットリストに適していることを確認してください。

生成されるファイルの出力パスは、プロジェクトのオプション(Options for Project)ダイアログのオプション(Options)タブで設定します。デフォルトでは、出力パスは、プロジェクト ファイルが格納されているフォルダの下の、Project Outputs for ProjectName という名前のサブフォルダに設定されます。このデフォルトのフォルダ名は、必要に応じて変更できます。オプション(Options)タブで、出力タイプごとに個別のフォルダを使用するオプションが有効になっている場合、ネットリスト ファイルは、AdvSim Output という名前のさらに下のサブフォルダに書き込まれます。

SPICE ネットリストを作成するために、アナログ デザインとデジタル デザインを使用できます。アナログ デザインの場合、シミュレーション エンジンでは、Berkeley Spice 3f5/Xspice の拡張バージョンを使用してネットリストが作成されます。デジタル デザインの場合、シミュレーション エンジンでは、イベント駆動型の XSPICE の拡張バージョンである Digital SimCode 言語と呼ばれる独自の言語が使用されます。

SPICE ネットリストが作成されるためには、回路図デザインがシミュレート可能である必要があります。エラーや警告が存在する場合、回路の解析中にエラーが発生したことを警告するダイアログが表示されます。ネットリストの生成は中止され、エラー/警告がメッセージ(Messages)パネルに一覧表示されます。この場合、ネットリストを正常に生成するには、すべての警告およびエラーを調べ、修正する必要があります。

 

アクティブ ドキュメント内の選択したテキストや画像に関する問題を報告します。