回路図の編集方法

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回路図エディタの初心者向けに、デザイン オブジェクトの配置と編集の方法について、いくつかのヒントを紹介します。

グリッドとカーソル

回路図エディタでオブジェクトの配置を開始する前に、グリッド設定方法と使用方法、およびカーソル スタイルの設定方法を把握する必要があります。

グリッドのタイプ

回路図エディタには次の 3 つのタイプのグリッドがあります。

グリッド 概要 詳細
表示グリッド 視覚的に表示されるもの 回路図シートに表示されるグリッドです。表示グリッドは、十分な表示スペースが確保されるズーム レベルを使用する限り、線または点のいずれかで常に表示されます。表示グリッドの色および線/点の選択は、プリファレンス(Preferences)ダイアログの回路図(Schematic)- グリッド(Grids)ページで行います。カーソルはこのグリッドにはロックされません。
スナップ グリッド オブジェクトを正確に配置するためのもの スナップ グリッドは、回路図デザイン オブジェクトを配置または移動するときにカーソルがロックされるグリッドです。会社の要件とデザインで使用されているコンポーネントの両方に適したスナップ グリッドを選択することが重要です。デフォルトのスナップ グリッドは mil 単位になり、SOLIDWORKSが供給するすべてのライブラリのコンポーネントがは100mil グリッド上にピンを配置するように作られています。
エレクトリカル グリッド 接続の作成を簡易化するためのもの エレクトリカル グリッドはスナップ グリッドよりも優先され、カーソルを現在のエレクトリカル グリッドの範囲内に置くと、最も近い電気的ホットスポット(ピンの端など)にカーソルが引き寄せられます。

グリッド値を定義する場所

ドキュメント オプション(Document Options)ダイアログでグリッド値を設定します。ダイアログを開くには、プロジェクト(Project) | コンテンツ(Content) | ドキュメント オプション(Document Options)をクリックするか、シート外枠の境界内をダブルクリックします。グリッド設定は個々のデザイン ファイルとともに保存されるため、デザイン ドキュメントごとに変えることができます。


グリッドは回路図シートごとに設定します。

現在のグリッドの設定を定義するとともに、ドキュメント オプション(Document Options)ダイアログの単位(Units)タブで単位を選択します。インチ単位とメートル単位がサポートされていますが、SOLIDWORKS が供給するすべてのライブラリコンポーネントは 100mil のインチ単位スナップ グリッド上に作成されているので、メートル単位グリッドに切り替えると、それらのコンポーネントのピンのスナップ グリッド上での配置が乱れることに注意することが重要です。

使用可能なグリッド値の事前定義

現在のグリッド値は各ドキュメントとともに保存されますが、いくつかの異なるグリッドを定義して、作業時に必要に応じて使用できるようにすることもできます。グリッド プリセットとも呼ばれるこれらの事前定義グリッドは、プリファレンス(Preferences)ダイアログの回路図(Schematic)- グリッド(Grids)ページで定義します。スナップ グリッド(Snap Grid)エレクトリカルグリッド(Electrical Grid)の値は、作業時にショートカット キー G を押してグリッド値を変更すると切り替わります。これらの設定は環境設定として保存され、ソフトウェアのインストール環境に保持されることに注意してください。

このプリファレンス ページでは、表示グリッドのスタイル(線または点)と色も選択します。 


切り替える値(グリッド プリセット)、およびグリッドのスタイルと色を設定します。

グリッドの操作

次のアニメーションでは、スナップ グリッドが 10 の場合のカーソルの動作を確認できます。G キーを 1 回押すと 1 に切り替わり、このとき、エレクトリカル グリッドが有効になって、カーソルがピンの端に引き寄せられることに注意してください(エレクトリカル グリッドはアニメーション用に 80mil に構成されています)。ワイヤを配置しているときに、G キーを 2 回押すと、スナップ グリッドが 10 に戻ります。

文字列など、グリッドに依存しないオブジェクトを簡単に配置できるようにするには、デジグネータ文字列を移動する場合のアニメーションの最後に示されているように、Ctrl キーを押して、グリッドを一時的に 1 に変更します。


G キーを押すと、プリセット グリッドが順番に切り替わります。エレクトリカル グリッドでは、カーソルがピンの端に引き寄せられます。Ctrl キーを使用すると、スナップ グリッドを一時的に禁止することができます。

回路図シートにオブジェクトを配置するときには、特にそうしない理由がある場合を除き、5 や 10 などの比較的粗いグリッドを使用することが適切です。

優先するカーソルの選択

プリファレンス(Preferences)ダイアログの回路図(Schematic) - グラフィカル エディット(Graphical Editing)ページにあるカーソル(Cursor)セクションでは、ニーズに合わせてカーソル タイプを変更することもできます。


優先するカーソル タイプを選択します。

たとえば、大きい 90° の十字をデザイン ウィンドウの端まで伸ばすと、デザイン オブジェクトを配置および整列するときに役立ちます。

デザイン オブジェクトの配置

回路図オブジェクトの配置に関するヒントを次に示します。

  • オブジェクトを配置するには、リボン上で目的のオブジェクト タイプに対応するボタンをクリックします。コンポーネント(部品)を配置するには、ライブラリ(Libraries)パネルにある配置(Place)ボタンをクリックし、ライブラリ(Libraries)パネルのライブラリでコンポーネント名をダブルクリックするか、名前をクリックしてドキュメント上にドラッグするという方法もあります。
  • オブジェクトを配置しようとすると、カーソルが十字カーソルに変わって編集モードに切り替わり、カーソル上にオブジェクトがフローティング状態で表示されます。
  • オブジェクトを配置する前にそのプロパティを編集するには、Tab キーを押します。配置中に編集すると、デジグネータなどの数値識別子を持つオブジェクトが自動的に増分されるという利点があります。また、配置中に加えた変更は、現在の編集セッションで、その後、該当するオブジェクト タイプのデフォルト値として使用されます。
  • カーソル上にフローティングしているオブジェクト(コンポーネントやネット ラベルなど)を回転するには、スペースバーを押します。逆方向に回転させるには、Shift + スペースバーを押します。
  • オブジェクトを配置するには、カーソルで位置を決定して左クリックするか、Enter キーを押します。ワイヤやポリゴンなどの複雑なオブジェクトの場合、位置を決定してクリックするという手順を繰り返して、オブジェクトのすべての頂点(コーナー)を配置します。このとき、ステータス バーに表示される詳細情報に注意してください。
  • ワイヤやバスなど、コーナリング モードを使用するオブジェクトの場合、スペースバーを押すと、コーナーの方向が切り替わり、Shift + スペースバーを押すと、使用可能なコーナー モードが順番に切り替わります。Backspace キーを押すと、最後に配置したコーナーが削除されます。
  • 編集カーソル(十字カーソル)を編集ウィンドウの端に当てるように動かすことによって、ドキュメント内をあちこち移動することができます。この操作を自動パニングと呼びます。プリファレンス(Preferences)ダイアログの回路図(Schematic)- グラフィカル エディット(Graphical Editing)ページで、自動パニングのスタイルと速度を設定します。
  • 作業中にズームイン/ズームアウトするには、Ctrl + マウス ホイールの上下回転か、PgUp/PgDn キー、または Ctrl + 右クリックおよび上下にドラッグを使用します。
  • ドキュメント全体でパニングを行うには、編集カーソル(十字カーソル)が表示されているときにカーソルを編集ウィンドウの端に当てるか、右クリックしながらドラッグすることによってパニング用の手のひらカーソルを表示して使用します。
  • オブジェクトを配置した後、そのオブジェクトの配置モードは維持されるため、すぐに同じタイプの別のオブジェクトを配置することができます。配置モードを終了するには、右クリックするか、Esc キーを押します。場合によっては(ポリゴンを配置する場合など)、この操作が 2 回必要になります。つまり、1 回目にオブジェクトの配置を終了し、2 回目に配置モードを終了することになります。

特定のデザイン オブジェクトの詳細情報を表示するには、配置済みオブジェクト上またはそのオブジェクトの配置ボタン上にカーソルを置いて F1 キーを押します。

コンポーネントの配置の詳細については、構想から製造まで - SOLIDWORKS PCB による PCB 設計の作業の項目を参照してください。

オブジェクトの変換

回路図エディタには、時間短縮の手段として、配置済みオブジェクトから現在カーソル上にフローティングしているオブジェクトへとオブジェクト属性を変換するための便利な機能が用意されています。Insert キーを押すだけで、対象となる属性が変換されます。


Insert を押すと、ネット属性がポートからフローティング状態のネット ラベルへと変換されます。

回路図での配線

ワイヤは、回路図上の 2 点間を電気的に接続するために使用します。

  • ワイヤは、接続対象の電気オブジェクトの接続点に配置する必要があります。たとえば、ワイヤに沿った点をピンに接続するには、そのピンの端に配置する必要があります。配置時に、ワイヤがもう 1 つの電気オブジェクトのエレクトリカル グリッド範囲内に含まれていると、カーソルが固定オブジェクトにスナップし、ホットスポット(赤い十字)が表示されます。このホットスポットにより、有効な接続を確立できる場所が示され、カーソルが電気接続点に自動的にスナップします。ワイヤをクリックしてホットスポットに接続すると、自動的に終端処理されます。
  • エレクトリカル グリッドを現在のスナップ グリッドより多少小さく設定することをお勧めします。そうしないと、特定の状況下で、電気オブジェクトを 1 スナップ グリッド離して配置するのが難しくなります。
  • ワイヤを配置して、それを別の電気オブジェクトにはまだ接続しない場合、右クリックして(または ESC キーを押して)ワイヤを終端処理します。
  • ワイヤまたはバスの配置中に BACKSPACE キーを押すと、最後に配置した頂点が削除されます。
  • 右クリックまたは ESC キーの 2 回目の操作によって、ワイヤ配置モードが終了します。


ワイヤリングによって回路図の接続を確立します。

ワイヤ/バスの配置モード

ワイヤおよびバスでは、コーナーの作成方法を定義した各種モードがサポートされています。

  • 次のコーナリングモードを使用できます。
    • 90°
    • 45°
    • 任意の角度
    • オートワイヤ
  • ワイヤまたはバスを配置するときに、Shift + スペースバーを押すと、コーナー モードが順番に切り替わります。
  • ワイヤまたはバスを配置するときに、スペースバーを押すと、開始と終了のサブモード間(90° モードまたは 45° モードの場合)、または任意の角度とオートワイヤのモード間(これらのモードのいずれかがアクティブな場合)が切り替わります。

オートワイヤ モードは、回路図上の 2 点間を自動的に接続し、これらの 2 点間に存在する障害物を自動的に回避してワイヤを配線できる特別なモードです。このモードで作業しているときに TAB キーを押すと、ポイント間ルーターのオプション(Point to Point Router Options)ダイアログでオートワイヤ オプションを設定できます。

ジャンクション

ワイヤを配置すると、既存のワイヤとの間で T 継手が形成されるように、ジャンクションが自動的に追加されます。

  • 自動ジャンクションの色は、ワイヤと同じ濃い青になります。
  • 回路図に 4 方向ジャンクションを作成する必要がある場合は、手動ジャンクションを配置します。配置中に Tab キーを押すと、色を変更できます。
  • 自動ジャンクションの表示、ジャンクション サイズ、および色は、プリファレンス(Preferences)ダイアログの回路図(Schematic)- コンパイラ(Compiler)ページで構成できます。
  • クロスオーバーは小さなブリッジまたは単純なワイヤ-十字継手-ワイヤの形で表示でき、このスタイルは、プリファレンス(Preferences)ダイアログの回路図(Schematic)- 全般(General)ページで構成します。


自動ジャンクションの色はワイヤと同じです。選択されているクロスオーバー スタイルに注目してください。

回路図に 4 方向ジャンクションを作成する必要がある場合は、手動ジャンクションを配置します。

デザイン オブジェクトの編集

回路図または PCB に配置したデザイン オブジェクトはさまざまな方法で変更できます。

  • グラフィカルに - デザイン オブジェクトの多くは、編集ハンドルを動かしてサイズ変更できます。オブジェクトをクリックして選択し、ハンドルを表示します。
  • オブジェクトのダイアログ - 任意のオブジェクトをダブルクリックし、専用のプロパティ ダイアログでそのプロパティを編集します。
  • インスペクタ(Inspector)パネル - インスペクタ(Inspector)パネルは、リボンの表示(View)タブで有効にします。オブジェクトのプロパティ ダイアログと同様に、オブジェクトのプロパティがすべて一覧表示されます。オブジェクトを 1 回クリックして選択し、そのプロパティをインスペクタ(Inspector)パネルに表示します。インスペクタ(Inspector)パネルにはいくつかの利点があります。まず、パネルを常に表示できるため、オブジェクト間を簡単かつ迅速に切り替えることができます。さらに、現在選択しているすべてのオブジェクトの設定が表示されるため、1 回の操作で複数のオブジェクトを編集できます。この強力な機能は設計プロセスで非常に役立ちます。

選択したオブジェクトをドキュメント内で移動することもできます(クリックしてドラッグ)。また、標準の Windows ショートカットを使用して、ドキュメント内またはドキュメント間で切り取り、コピー、ペーストの各操作を行うこともできます。

配置済みコンポーネント(部品)とフットプリントは、それぞれのプロパティ ダイアログで編集することも、ライブラリ エディタで変更して更新することもできます。また、回路図のコンポーネント プロパティ(Component Properties)ダイアログから(ピンを編集(Edit Pins)ボタンをクリックして)アクセスするコンポーネント ピン エディタ(Component Pin Editor)を使用すると、回路図上で回路図コンポーネントのピンを編集できます。

配置したオブジェクトのグラフィカルな編集

一般的に、オブジェクトの外観は、ワークスペースでグラフィカルに編集すると簡単になります。そのためには、最初にオブジェクトを選択して編集頂点を表示します。

オブジェクトを選択すると、移動やグラフィカル特性の編集が可能になります。オブジェクトをクリックして選択すると、そのハンドル、つまり頂点が表示されます。選択したオブジェクトをグラフィカルに変更するには、編集ハンドルをクリックしたままにします。これで、オブジェクトのその点がカーソルにアタッチされるため、単にマウスを新しい場所まで移動して放すことで、サイズを変更できます。選択したオブジェクトの任意の場所をクリックしてオブジェクトを移動したり、Delete キーを押してオブジェクトを削除したりすることができます。

ワイヤリングの変更

配置済みワイヤはいくつかの方法(頂点の移動、セグメントの移動、ワイヤ全体の移動、または新しい場所への延長)を使用して変更できます。また、ワイヤのプロパティ ダイアログにある頂点(Vertices)タブを使用して、頂点を編集、追加、または削除することもできます。次のアニメーションは、いくつかのインターラクティブなワイヤ編集手法を示しています。キーボード操作とマウス操作はアイコンを使用して示されており、マウス操作に使用されているアイコンは次のとおりです。

左クリック
左クリック + ドラッグ


左クリックしてドラッグすることによりワイヤを変更し、Ctrl キーを押しながらクリックしてドラッグすることによりワイヤを移動しています。選択したすべてのセグメント端点が一緒にドラッグされていることに注意してください。

動作 プロセス
セグメントの移動 セグメントをクリックして新しい場所までドラッグします。
頂点の移動 ワイヤをクリックして選択し、移動する頂点上にカーソルを合わせ、カーソルが双方向矢印に変わったら、頂点をクリックして新しい場所までドラッグします。
ワイヤ全体の移動 ワイヤ形状を変更しないでワイヤ全体を移動したり、接続を維持したりするには、Ctrl キーを押しながらクリックしてドラッグします。
ワイヤの延長 ワイヤを選択し、移動する末端頂点上にカーソルを合わせ、カーソルが双方向矢印に変わったら、エンドポイントをクリックして新しい場所までドラッグし、マウスを放します。Shift + スペースバーを使用すると、カーソルを新しい場所まで移動するときに配置モードを変更できます。
セグメントの削除 1 回クリックしてワイヤ全体を選択し(各頂点が選択色で表示されます)、もう一度クリックして必要なセグメントを選択します(その頂点は赤に変わります)。キーボードの Delete キーをクリックして、そのセグメントを削除します。

オブジェクトの移動を X(または Y)方向にのみ制限するには、ALT キーを押しながらオブジェクトを移動します。これにより、カーソルの現在の動作方向にのみオブジェクトを移動できるようにロックされます。

ワイヤ カット


ワイヤ カット(Break Wire)ツール。

ワイヤ カット(Break Wire)コマンドを使用すると、ワイヤ セグメントを 2 つに分割できます(ツール(Tools) | 変換(Convert) | ワイヤ カット(Break Wire))。このコマンドは、カーソルをワイヤ上に置いて右クリックしたときに表示されるメニューにもあります。

  • カッター ボックスが(デフォルトで)表示され、カット対象のワイヤ上に自動的に固定されます。
  • 切り取られる部分は、上の画像に示すようにマスクされます。スペースバーを押すと、3 つのカット長さモード(セグメントに分割、グリッド サイズを複数に分割、または固定長さ)が順番に切り替わります。
  • Tab キーを押すと、固定カット長さやその他のカッター オプションを設定できます。
  • ワイヤをクリックしてカットします。
  • 右クリックするか、Esc キーを押して、ワイヤ カット モードを終了します。
  • ワイヤ カット オプションは、プリファレンス(Preferences)ダイアログの回路図(Schematic)- グラフィカル エディット(Graphical Editing)ページでも設定できます。

また、コンポーネントをワイヤ上にドロップすると、そのワイヤが自動的にカットされることにも注意してください。

回路図オブジェクトの移動またはドラッグ

  • 移動 - 「移動」という用語は、接続されているオブジェクトを考慮せずに、オブジェクトを動かして位置を変更する場合の動作を表すために使用します。たとえば、コンポーネントを移動するときには、それに接続されているワイヤは無視されます。
  • ドラッグ - 「ドラッグ」という用語は、接続を保ちながらオブジェクトを動かす場合の動作を表すために使用します。コンポーネントをドラッグするときには、アタッチされているワイヤが伸縮し、接続が保たれます。

回路図エディタのデフォルトの動作はドラッグです。オブジェクトを移動する必要がある場合は、Ctrl キーを押しながらマウスをクリックしてドラッグします。

オブジェクトの移動またはドラッグに関するヒント

  • 選択していないオブジェクトを単体で動かしたり、複数のオブジェクトを選択して動かしたりするには、クリックしてドラッグするか(オブジェクトをドラッグする場合)、Ctrl キーを押しながらクリックしてドラッグします(オブジェクトを移動する場合)。
  • オブジェクトをその他の配置済みオブジェクトの前後に移動する場合などには、ツール(Tools) | 整列(Arrange) | 移動(Move)メニューのコマンドを使用することもできます。
  • コンポーネントを移動またはドラッグするときには、カーソルが最も近い電気的ホットスポット(最も近いピンの端)にジャンプするため、コンポーネントの特定のピンをグラブする場合は、カーソルを事前に配置してください。 
  • オブジェクトを移動またはドラッグしている間、次の操作を行うことができます。
    • スペースバーを押してオブジェクトを 90° ずつ反時計回りに回転し、Shift + スペースバーを押して時計回りに回転します。
    • X または Y キーを押して、オブジェクトをそれぞれ X 軸または Y 軸に沿って反転します。
    • ALT キーを押しながら移動することによって、移動を水平軸方向または垂直軸方向にのみ制限します(移動またはドラッグを開始してから、ALT を押します)。
  • Ctrl + 矢印キーの組み合わせを使用すると、マウスを操作しなくても、選択したオブジェクトを(垂直方向または水平方向に)1 グリッドずつ移動できます。Shift キーを同時に押すと、10 グリッドずつ移動します。
  • 移動またはドラッグ中に G キーを押すと、使用可能なグリッド設定が順番に切り替わります。現在のグリッド設定はステータス バーに表示されます。

マルチワイヤのドラッグ

回路図エディタでマルチワイヤ編集モードを使用すると、複数のワイヤを同時に延長できます。平行な複数のワイヤで末端頂点の座標が共有されている場合は、1 つのワイヤ頂点の端をクリックしてドラッグすると、選択しているその他すべてのワイヤの末端頂点も移動され、ワイヤの端が整列されます。


1 つの頂点をドラッグしてリリースすると、選択しているすべての頂点が整列したまま移動されます。

移動を禁止するためのオブジェクトのロック

回路図オブジェクトを間違って移動しないように、それらのオブジェクトに対してロック(Locked)プロパティを有効にし、グラフィカルな編集を禁止することができます。ロックしたデザイン オブジェクトを編集しようとすると、確認(Confirm)ダイアログが表示され、操作を続行するかどうかの確認を求められます。

コピー&ペースト

回路図エディタは、Windows の標準のコピー&ペースト動作に対応しています。回路図エディタでは、次の操作を行うことができます。

  • 回路図ドキュメント内または回路図ドキュメント間でオブジェクトをコピー&ペーストできます。たとえば、回路図内のコンポーネントを別の回路図ドキュメント内にコピーできます。
  • 回路図内のコンポーネントをコピーし、開いている回路図ライブラリ内にペーストできます。この場合、SCH ライブラリ(SCH Library)パネル内で右クリックし、ペースト(Paste)を選択します。
  • オブジェクトを Windows のクリップボードにコピーし、その他のドキュメント内にペーストできます。
  • テキストを Windows のクリップボードから回路図テキスト フレーム内にコピーできます。
  • Microsoft Excel などの別のアプリケーションや SOLIDWORKS PCB 内の任意のグリッド スタイル コントロールからテーブル形式のデータをコピー&ペーストできます。

シート上でのテキスト編集

テキスト文字列は回路図シート上で直接編集できます。テキスト文字列、テキスト フレーム、または注釈を 1 回クリックして選択し、もう一度クリックして回路図シート上で文字列を直接編集します(または、F2 ショートカット キーを押します)。

アノテーションと再アノテーション

SOLIDWORKS PCB では、回路図アノテーションと PCB 再アノテーションの 2 つのアプローチによってデザインをアノテートできます。回路図エディタで、ツール(Tools) | アノテート(Annotate) | アノテート(Annotate) » アノテート(Annotate Schematics)コマンドを使用して、アノテート(Annotate)ダイアログを開きます。


回路図アノテーションは、アノテート(Annotate)ダイアログのオプションで設定します。これらの設定はすべてのアノテート コマンドで使用されます。

回路図アノテーション機能の特徴は次のとおりです。

  • 位置アノテーション プロセスは、処理順序(Order of Processing)ドロップダウンで選択したパターンを使用して、ダイアログのアノテーションを行うする回路図シート(Schematic Sheets to Annotate)セクションで定義した順序(Order)に従って各シートに対して実行されます。
  • シートごとに、関連するオプションを使用して、開始インデックスを制御したり、サフィックスを挿入したりすることもできます。
  • マルチ部品のコンポーネントは、マッチング オプション(Matching Options)に基づいて一緒にパッケージ化されます。

マルチシート プロジェクトの場合、コンポーネントを正しくアノテートするためには、シートを番号付けする必要があります。

  • 即座にアノテート(Annotate Schematics Quietly)コマンドを使用すると、アノテート(Annotate)ダイアログを起動しなくても、現在未指定のコンポーネントに一意のデジグネータを割り当てることができます。このコマンドは、ダイアログで前に設定した設定に従って動作します。即座にアノテート(Annotate Schematics Quietly)コマンドでは、重複するデジグネータは解決されないことに注意してください。
  • すべてのコンポーネントをアノテート(Force Annotate All Schematics)コマンドを使用すると、アノテート(Annotate)ダイアログで最後に定義した構成に従って、すべてのコンポーネント デジグネータを再アノテートできます。
  • PCB エディタで、ツール(Tools) | アノテーション(Annotation) | リ・アノテーション(Re-Annotate)コマンドを使用して位置再アノテート(Positional Re-Annotate)ダイアログを開き、基板上のコンポーネントの場所に基づいてデジグネータを再割り当てすることができます。


デジグネータは、PCB エディタで位置的に再割り当てすることもできます。

アノテート(Annotate)ダイアログが開いた状態で F1 キーを押すと、回路図または PCB アノテーションに関する詳細情報が表示されます。

作図的でない編集

任意のオブジェクトのプロパティを表示または編集する手順は次のとおりです。

  • 配置中に、オブジェクトがカーソル上にフローティングしているときに、Tab キーを押して、そのプロパティ ダイアログを開きます。
  • 配置済みオブジェクトをダブルクリックして、そのプロパティ ダイアログを開きます。
  • 配置済みオブジェクトをクリックして選択し、そのプロパティを次に示すような SCH インスペクタ(SCH Inspector)パネルで編集します。

SCH インスペクタ パネルでのオブジェクトの編集

SCH インスペクタ(SCH Inspector)パネルを使用すると、現在のドキュメントまたは開いているドキュメント内の 1 つまたは複数のデザイン オブジェクトのプロパティを確認し、編集することができます。

SCH インスペクタ(SCH Inspector)パネルを表示するには、表示(View) | 回路図(Schematic) | インスペクタ(Inspector)をクリックするか、F11 キーを押します。現在選択しているすべてのオブジェクトのプロパティが表示されます。


1 つまたは複数のオブジェクトを選択し、F11 キーを押して SCH インスペクタ(SCH Inspector)パネルを表示します。

SCH インスペクタ(SCH Inspector)パネルには、選択しているすべてのオブジェクトに共通のプロパティのみが表示されることに注意してください。

  • パネルの上部には、何を含めるかを制御するための 2 つの重要なオプションが配置されています。
    • オブジェクト - 選択したオブジェクトのうち、パネルに読み込むオブジェクトのタイプを絞り込むには、このオプションを使用します。
    • ドキュメント - 対象オブジェクトの読み込み元となる回路図ドキュメントを設定します。
  • インスペクタ(Inspector)パネルで加えた変更は、Enter キーを押すか、別のセルをクリックするとすぐに適用されます。
  • 既存のコンポーネント パラメータの値を編集できるだけでなく、選択したすべてのコンポーネントに別のパラメータを追加することもできます。ユーザー パラメータの追加(Add User Parameter)というテキストの横にあるフィールドに新しいパラメータのを入力し、Enter キーを押すと、パラメータ名を指定するよう求められます。

必要に応じて、インスペクタを使用して複数のオブジェクトを編集する方法を確認してください。

アクティブ ドキュメント内の選択したテキストや画像に関する問題を報告します。