切り取り、コピーおよびペースト ツール

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概要

デザイン コンテンツの操作や編集は PCB設計者の日常的なタスクであり、編集ツールキットの中でも、切り取り、コピー、ペーストなどは最もよく使用する標準コマンドです。そのため、これらのコマンドは、容易にアクセスできること、および正確かつ予測可能な動作であることが必要です。PCB エディタはこのような正確性や予測可能性に関する要件を満たしており、切り取りまたはコピーの実行時には、参照位置を指定するよう求めることにより、ペースト時にコンテンツを正確に配置することができます。標準的なソフトウェア編集操作と同様に、切り取りまたはコピー アクションの実行時には、対象となるオブジェクトを最初に選択する必要があります。

詳細

切り取り、コピーおよびペースト コマンドは、次の方法で使用できます。

  • PCB エディタと PCB ライブラリ エディタの両方でホーム(Home) | クリップボード(Clipboard) | にアクセスします。
  • 標準のショートカット キー Ctrl + X(切り取り)、Ctrl + C(コピー)、Ctrl + V(ペースト)を使用します。

切り取りコマンドとコピー コマンドでは、選択したコンテンツを SOLIDWORKS PCB クリップボード上に配置し、ペースト コマンドでは、最後に切り取ったコンテンツまたは最後にコピーしたコンテンツをクリップボードから取得し、それをアクティブ ワークスペース内に配置します。ワークスペース内でオブジェクトを選択すると、リボンの切り取り(Cut)ボタンとコピー(Copy)ボタンが使用可能になり、任意のコンテンツをクリップボードに切り取るかコピーすると、ペースト(Paste)ボタンが使用可能になります。

クリップボード上へのコンテンツの配置

切り取りコマンドまたはコピー コマンドを起動すると、カーソルが十字カーソルに変わり、参照点を選択するよう求められます。これは選択したオブジェクトを基準とした位置であり、そのオブジェクトをペースト コマンドで正確に配置するために使用されます。ペーストするオブジェクトを正確に配置するのに役立つ位置を選択することが重要です。参照位置は次の 2 通りの方法で選択できます。

  1. デフォルトでは、カーソルがスナップ グリッドにロックされるため、参照点をクリックすると、その点もオン グリッドになります。
  2. または、パッドの中心、ビアの中心、トラック セグメントの終端などの電気オブジェクト上にマウスを合わせると、カーソルがそのオブジェクトのホットスポットに引き寄せられます。このスナップ先ポイントはオブジェクト ホットスポットと呼ばれ、オブジェクト ホットスポットの定義済み範囲内にカーソルがある場合は常に、ワークスペースのスナップ グリッドよりも優先されます。この機能を使用して、意味のある参照点を選択します。ペースト時には、選択セットは、スナップ グリッド上の参照点(そのオブジェクトのホットスポットであった位置)を使用してペーストされることに留意してください。

適切な参照位置を指定して必要な場所にカーソルを配置してから、クリックするか、Enter キーを押すと、選択したコンテンツがクリップボードにコピーされます。このコンテンツは、同じ PCB ワークスペース内、別の PCB 設計内、PCB ライブラリ エディタ内または別の Windows アプリケーション内にペーストできます。

コピー時またはペースト時にオブジェクト ホットスポット機能を一時的に無効にするには、Ctrl キーを押したままにします。これにより、カーソルが現在のスナップ グリッドに制約されます。

スナップ グリッドおよびオブジェクト ホットスポット範囲の構成の詳細については、グリッドと単位のページを参照してください。

クリップボードからのコンテンツの取得

開いている PCB または PCB ライブラリ内に現在のクリップボード コンテンツをペーストできます。ペースト(Paste)ボタン(ホーム(Home) | クリップボード(Clipboard) | )だけでなく、ショートカット Ctrl + V を使用して、最新のクリップボード コンテンツを現在のワークスペース内にペーストすることもできます。

次の画像に示すように、コンテンツは、切り取り/コピー アクションの実行時に選択した参照点に保持されるカーソル上にフローティング状態で表示されます。そのコンテンツをマウスによって配置できます。または、キーボードの矢印キーを使用して、グリッド上を 1 刻みずつ動かしたり、Shift キーを押しながら操作して、グリッド上を 10 刻みずつ動かしたりすることもできます。

コピーしたコンテンツを PCB エディタにペーストすると、カーソル上にフローティング状態で表示され、正しく配置できるようになります。なお、参照点はパッドの中心になります。
また、特殊記号はフォントの一部として定義されているため、文字列として配置されます。

別のレイヤ上へのクリップボード コンテンツのペースト

PCB 設計 オブジェクトをコピーして PCB エディタにペーストした場合、エディタ内で現在どのレイヤがアクティブ レイヤとして設定されているかに関係なく、ソース オブジェクトのコピー元と同じレイヤ上にペーストされます。

コピーしたオブジェクトのレイヤを変更するには、次のようにする必要があります。

  • オブジェクトをワークスペース内にペーストします。
  • ペーストしたオブジェクトを選択します。
  • PCB インスペクタ(PCB Inspector)パネルを開きます。選択したオブジェクトの総数がパネルの下部に表示されます。
  • レイヤ(Layer)ドロップダウンを使用して目的のレイヤを選択します。レイヤを選択するとすぐに、すべてのオブジェクトのレイヤが変更されます。

214 個のオブジェクトのコレクションをペーストし、PCB インスペクタ(PCB Inspector)パネルを使用して、すべてのオブジェクトのレイヤを最上部レイヤから最下部レイヤに変更しています。

 

アクティブ ドキュメント内の選択したテキストや画像に関する問題を報告します。