ビア

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ビア(Via)ダイアログ。

概要

ビア(Via)ダイアログを使用すると、設計者はビアのプロパティを編集できます。ビアは、PCB のシグナル レイヤ間の垂直接続を作成するために使用されます。ビアには穴があり、めっき加工すると、この垂直接続が作成されます。ビアは、基板デザイン内のすべてのレイヤを貫通することも、特定のレイヤで開始および終了することもできます。これらのタイプのビアは、基板メーカーと協力してのみ設計できることに注意してください。これは、特定のレイヤ間にビアを作成するための適切なプロセスと技術が必要であるためです。

アクセス

このダイアログは、配置中に TAB キーを押すことでアクセスできます。

配置後には、次の方法でダイアログにアクセスできます。

  • 配置されたオブジェクトをダブルクリックします。
  • オブジェクトにカーソルを置き、右クリックして、コンテキスト メニューからプロパティ(Properties)を選択します。

オプション/コントロール

直径

  • 簡易(Simple) - ビアの直径はすべてのレイヤで同じになります。
    • 直径(Diameter) - ビアの直径を指定します。
  • トップ-ミドル-ボトム(Top-Middle-Bottom) - 最上部レイヤ、すべての内部シグナル レイヤ、および最下部レイヤのそれぞれに異なる直径を設定できます。
    • 最上部レイヤ(Top Layer) - 最上部レイヤのビアの直径を指定します。
    • 中間レイヤ(Middle Layer) - 中央レイヤ(すべての内部シグナル レイヤ)のビアの直径を指定します。
    • 最下部レイヤ(Bottom Layer) - 最下部レイヤのビアの直径を指定します。
  • 穴サイズ(Hole size) - ビアの穴のサイズ。
  • 位置 X(Location X)/Y - ビアの X および Y 座標。

プロパティ

  • 開始レイヤ(Start Layer) - このビアが開始するレイヤ。
  • 終了レイヤ(End Layer) - このビアが終了するレイヤ。
  • ネット(Net) - ビアが現在割り当てられているネット。ネットの割り当てを変更するには、フィールドをクリックし、ドロップダウン リストからネットを選択します。ビアがどのネットにも接続しないことを指定するには、ネットなし(No Net)を選択します。プリミティブのネット(Net)プロパティは、デザイン ルール チェッカーによって、PCB オブジェクトが適正に配置されているかどうかを判断するために使用されます。
  • ロック(Locked) - ビアのグラフィカルな編集を禁止するには、このオプションを有効にします。位置が重要なビアをロックします。ロックされているプリミティブを編集しようとすると、プリミティブがロックされていることが通知され、操作を続行するかどうかの確認を求められます。このオプションを選択しなかった場合、プリミティブは確認なしで自由に編集できます。

開始レイヤ(Start Layer)および終了レイヤ(End Layer)の設定は、ビアを次のいずれかのタイプに定義します。

  • マルチレイヤスルーホール) - このタイプのビアは、最上位レイヤから最下位レイヤまで通じ、すべての内部シグナル レイヤに接続できるようにします。
  • ブラインド - このタイプのビアは、基板のサーフェスから内部エレクトリカル レイヤまでを接続します。
  • 埋め込み - このタイプのビアは、1 つの内部エレクトリカル レイヤから別の内部エレクトリカル レイヤまでを接続します。

テストポイント設定

テストポイント設定(Testpoint Settings)を使用して、ビアを製造(Fabrication)またはアセンブリ(Assembly)(あるいはその両方)テストポイント ファイル生成のテストポイントとして定義します。テストポイントは、テスト プローブを PCB に接触させて、基板が正しく機能するかどうかをチェックすることができる場所です。任意のビアをテストポイントとして指定できます。

  • トップ(Top) - このビアを最上部レイヤのテストポイントとして定義するには、このオプションを有効にします。
  • ボトム(Bottom) - このビアを最下部レイヤのテストポイントとして定義するには、このオプションを有効にします。

ソルダー マスク拡張

ソルダー マスクの開口は、ソフトウェアによって自動的に作成され、ビアと同じ形状です。この開口は、ソルダー マスク拡張設定の定義に応じて、ビア自体より大きい場合もあれば(正の拡張値)、小さい場合もあります(負の拡張値)。拡張は、パターンのエッジから測定されます。

  • ルールの拡張値(Expansion value from rules) - このオプションを有効にすると、このパッドのソルダー マスク拡張が、適用可能なソルダー マスク拡張デザイン ルールで定義されます。
  • 拡張値を指定(片側値)(Specify expansion value) - ルールを上書きして、このパッドのソルダー マスク拡張値を指定するには、このオプションを有効にします。
  • トップを完全に覆う(Force complete tenting on top) - 「レジストを被せる」という用語は、閉じることを意味します。このオプションを有効にすると、適用可能なソルダー マスク拡張デザイン ルールの設定は上書きされ、パッドの最上部ソルダー マスク レイヤにはソルダー マスクの開口がなくなります。このオプションが有効になっている場合、ルールの拡張値(Expansion value from rules)および拡張値を指定(片側値)(Specify expansion value)オプションは無視されます。
  • ボトムを完全に覆う(Force complete tenting on bottom) - 「レジストを被せる」という用語は、閉じることを意味します。このオプションを有効にすると、適用可能なソルダー マスク拡張デザイン ルールの設定は上書きされ、パッドの最下部ソルダー マスク レイヤにはソルダー マスクの開口がなくなります。このオプションが有効になっている場合、ルールの拡張値(Expansion value from rules)および拡張値を指定 (片側値)(Specify expansion value)オプションは無視されます。

レジスト

ビアに部分的にまたは全体的にレジストを被せることは、ソルダー マスク拡張に適切な値を定義することによっても実現できます。この拡張の制約条件は、関連するビア(Via)ダイアログでビアごとに定義するか、または適切なソルダー マスク拡張デザイン ルールを定義することができます。拡張の値を適切な値に設定することで、次のことを実現できます。

  • ビアに部分的にレジストを被せるには(ランド部分のみを覆う)、拡張を、マスクがそのビアの穴まで閉じるような負の値に設定します。
  • ビアに全体的にレジストを被せる(ランドと穴を覆う)には、拡張を、そのビアの半径以上の負の値に設定します。
  • 単一レイヤ上のすべてのビアにレジストを被せるには、拡張を適切な値に設定して、ソルダー マスク拡張ルールのスコープ(フル クエリ)で、目的のレイヤ上のすべてのビアが対象になっていることを確認します。
  • さまざまなビア サイズが定義されているデザイン内のすべてのビアに全体的にレジストを被せるには、拡張を、最大のビア半径以上の負の値に設定します。
    個々のビアにレジストを被せる場合、該当するデザイン ルールで定義された拡張設定に従うためのオプションや、ルールを上書きして、指定された拡張設定を対象となる個別のビアに直接適用するためのオプションを使用できます。

 

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