プロジェクト管理

SOLIDWORKS PCB プロジェクトとは

プロジェクトは、SOLIDWORKS PCB で作成されるすべてのデザインの出発点となります。ひとつのSOLIDWORKS PCB のプロジェクトは、単一の実装を定義する出力を生成する一連のデザイン ドキュメントです。

たとえば、PCB プロジェクト内の回路図と PCB には、単一のプリント基板を製造するために必要なファイルセットが含まれています。

プロジェクト ファイルの役割

プロジェクトを構成する一連のデザイン ドキュメントは、プロジェクト ファイルによってまとめられます。プロジェクト ファイルには、すべてのプロジェクト関連設定(プロジェクト内の各ドキュメントへのリンクを含む)と、すべてのプロジェクト関連オプションが格納されます。プロジェクト内の各ドキュメントは、個別のファイルとして格納されます。このファイルは、同じ論理ドライブ上のファイルの相対参照を介してそのプロジェクトにリンクされるか、異なる論理ドライブ上のファイルの絶対参照を介してそのプロジェクトにリンクされます。プロジェクトから生成される出力も、プロジェクト ファイル内で参照されます。

詳細については、プロジェクト オプションを参照してください。

新しいプロジェクトの作成

リボンのファイル(File)メニューから、新しいプロジェクトを作成できます。

図 1: 新規 PCB プロジェクト

図 2: プロジェクトのテンプレート、場所、およびリポジトリの選択

プロジェクトのドキュメントの追加と削除

プロジェクトを作成して目的の場所に保存すると、設計 ドキュメントの追加を開始する準備が整います。新規または既存の設計 ドキュメントをプロジェクトに追加するための最も簡単な方法は、プロジェクト(Project)パネルでプロジェクトを右クリックして、新しいドキュメントをプロジェクトへ追加(Add New to Project)または既存ドキュメントをプロジェクトへ追加(Add Existing to Project)メニュー オプション使用することです。

図 3: プロジェクトへのドキュメントの追加

リボン メニューからアクセスできるプロジェクト(Project)タブでドキュメントを追加することもできます

図 4: プロジェクト(Project)タブでのドキュメントの追加

プロジェクトの変更

現在編集しているドキュメントは、アクティブ ドキュメントと呼ばれ、パネル内でハイライト表示されます。図 5 では、プロジェクトとアクティブ ドキュメントがハイライト表示されており、ハイライト表示されているのがアクティブ プロジェクトです。プロジェクト メニューのコマンドを使用して加えたすべての変更は、アクティブ プロジェクトに適用されます。複数のプロジェクトを編集のために開いている場合、目的のプロジェクトに対してプロジェクト関連コマンドを実行するための簡単な方法は、プロジェクト(Projects)パネルでそのプロジェクト名を右クリックすることです。右クリックすると、コンテキスト メニューが表示されて、アクティブ ドキュメントがそのプロジェクトに属しているかどうかに関係なく、プロジェクト アクションを実行できます。

図 5: アクティブ ドキュメント

プロジェクト内のドキュメントの順序

グループ内のドキュメント(ソース ドキュメントなど)はデフォルトでは、それらがプロジェクトに追加された順序で表示されます(この順序はプロジェクト ファイル内で一覧表示される順序です)。表示フォルダ内のドキュメントの順序を変更するには、ドキュメントをクリックして、新しい位置にドラッグ アンド ドロップします。プロジェクトがコンパイルされると、ソース ドキュメントも表示されて、デザインの階層が示されます。

パネル内でドキュメントをドラッグしてプロジェクト階層を構築することはできません。プロジェクト内のドキュメント間の親子階層関係は、サブシート定義に対するシート シンボルによって定義されます。

プロジェクトを保存

プロジェクトを保存(Save project)コマンドを使用して、プロジェクトをローカルに保存できます。

プロジェクトをコミット

プロジェクトをコミット(Commit project)コマンドを使用して、プロジェクト内の変更をリポジトリに保存できます。このリポジトリは、SOLIDWORKS CAD とのコラボレーションで使用できます。

プロジェクト ファイル管理 – ストレージ マネージャ

プロジェクト内のファイルの管理をより詳細に制御できるように、SOLIDWORKS PCB には専用のストレージ マネージャが用意されています。ワークスペース パネルとして実装されたストレージ マネージャ(Storage Manager)パネルには、リボンの表示(View) | システム(System) | ストレージ マネージャ(Storage Manager)セクションからアクセスできます。ストレージ マネージャ(Storage Manager)を開くと、アクティブ プロジェクトのドキュメントのフォルダ/ファイル ビューが表示されます。

プロジェクトをコンパイル

SCH エディタまたは PCB エディタで、ホーム(Home) | プロジェクト(Project) | コンパイル(Compile)コマンドを実行します。このコマンドを使用して、アクティブ プロジェクトのすべてのソース ドキュメントをコンパイルできます。このコマンドを実行すると、アクティブ プロジェクトに関連するすべてのソース ドキュメントがコンパイルされます。コンパイラによって検出された電気的違反および設計違反は、警告やエラーとしてメッセージ(Messages)パネルに一覧表示されます。

Update PCB Document

概要

SCH エディタで、ホーム(Home) | プロジェクト(Project) | Update PCB Document コマンドを実行します。このコマンドを使用して、指定した PCB 設計 ドキュメントを更新して、ソース回路図ドキュメントに加えた変更をこのデザイン ドキュメントに反映させることができます。このコマンドは、どの差異も完全に一方向に更新されるという意味で(デザインの変更を回路図から PCB にプッシュします)、直接同期コマンドと見なされます。

使用用途

このコマンドを実行すると、ソース回路図ドキュメントが自動的にコンパイルされて、これらのドキュメントと指定した PCB ドキュメントの間に何らかの差異が存在する場合は、設計変更指示(Engineering Change Order)ダイアログが表示されます。このダイアログには、PCB ドキュメントとソース ドキュメントの間で検出された差異を解消するために必要な変更のリストが表示されます。これらの変更を加えて PCB を更新することで、PCB をソースと再同期します。

PCB ドキュメントがソース ドキュメントと現在同期されている場合は、差異が検出されなかったことを示すダイアログが表示されます。コンポーネントが回路図シートに配置されると、そのコンポーネントには一意の ID が自動的に割り当てられます。比較の前段階として、SOLIDWORKS PCB はソース回路図ドキュメントとターゲット PCB ドキュメントをスキャンして、リンクされたコンポーネントがないか確認します。これらは、以前に相互に同期されて、一意の ID を共有しているコンポーネントです。コンポーネントがドキュメント間でまだ同期されていない場合は、そのことを警告するダイアログが表示され、そこで、コンポーネントを自動的に(デジグネータによって)または手動で一致させることができます。手動の一致操作は、コンポーネント リンクを編集(Edit Component Links)ダイアログを使用して、PCB ドキュメントのみから実行できます。

ECO を検証して最終的に実行する前に、設計変更指示(Engineering Change Order)ダイアログを使用して、個別の変更を必要に応じて有効または無効にすることで、同期を実現するために必要な変更を実装します。

ECO が実行された後に、指定した PCB ドキュメントがアクティブ ドキュメントとして開きます。

比較関連のメッセージはメッセージ(Messages)パネルに表示されます。

 

アクティブ ドキュメント内の選択したテキストや画像に関する問題を報告します。