バリアント管理

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バリアント管理(Variant Management)ダイアログ。

概要

このダイアログを使用すると、メインの PCB 基板デザインのバリアントを追加および構成できます。バリアントは、メインの PCB 基板デザインのバリエーションであり、バリアントを使用してベース デザインのバリエーションをいくつでもデザインできます。ベース デザインの各コンポーネントは、次のように構成できます。

  • 適合- 新しいバリアントが作成されたときのデフォルト設定。
  • 不適合 - ベース デザインで使用されているオリジナル コンポーネントは、そのデザインのバリアントには適合せず、使用できません。
  • コンポーネントの値など、変更されたコンポーネント パラメータと適合
  • 代替部品 - コンポーネントを別のコンポーネントに完全に置換。

これらのいずれかのタイプのバリエーションを使用するバリアントは、アセンブリ プロセスにのみ影響することから、すべてアセンブリ バリアントと呼ばれます。すべてのバリアントが同じ製造ベース基板を共有します。 

アクセス

バリアント管理(Variant Management)ダイアログには、次の方法でアクセスできます。

  • プロジェクト内の任意のドキュメントのメイン メニューから、プロジェクト(Project) | プロジェクト アクション(Project Actions) »  をクリックします。  
  • プロジェクト(Projects)パネルで、プロジェクト名を右クリックしてバリアント(Variants)を選択します。 
  • 回路図エディタで、配置されているコンポーネントを右クリックして、パートに対する操作(Part Actions) » バリアント(Variants)を選択します。  

オプション/コントロール

このダイアログは、次の 2 つのメイン領域に分かれています。

  • コンポーネント(Components)という上部領域には、ベース デザイン内のすべてのコンポーネントが一覧表示されます。
  • コンポーネント パラメータ(Component Parameters)という下部領域には、上部領域で現在選択しているコンポーネントのすべてのパラメータ バリエーションの詳細が表示されます。

Components

  • プロジェクト コンポーネント(Project Components) -ダイアログのこの領域には、プロジェクト内の各コンポーネントが一覧表示されます。コンポーネントごとに、階層パス(Hierarchy Path)および論理(Logical)デジグネータが、コメント(Comment)および物理デジグネータ(Designator)とともに一覧表示されます。ドキュメント(Document)およびオリジナル ライブラリ リンク(Original Library Link)には、ソース ドキュメントが配置されている場所が一覧表示されます。

コンポーネントをダブルクリックすると、回路図上の該当するコンポーネントにジャンプできます。 
  • Component Variation - 新しいバリアントが追加された後、専用の列がプロジェクト コンポーネント(Project Components)の右側に表示されます。新しいバリアントが指定された名前がタイトルとして表示され、Component Variation 列に各コンポーネントのバリエーションが一覧表示されます。 

バリアントの作成が終了したら、各コンポーネントの状態を構成できます。そのためには、新しい列のコンポーネント セルをクリックして  ボタンを表示するか、右クリックしてコンテキスト メニュー コマンドにアクセスします。  ボタンをクリックすると、コンポーネントのバリエーションを編集(Edit Component Variation)ダイアログが開き、次の 3 つの選択肢が提示されます。

  • 適合(Fitted) - ベース デザインで使用されているオリジナル コンポーネントは、そのデザインのバリアントにも適合し、同様に使用されます。新たにバリアントを追加した場合、すべてのコンポーネントがデフォルトで適合(Fitted)になり、セルは空になります。また、適合状態のコンポーネントの個別のパラメータは、新しいパラメータ値を単に入力して変更できることに注意してください。変更後のパラメータは太字で表示されます。
  • 不適合(Not Fitted) - ベース デザインで使用されているオリジナル コンポーネントは、そのデザインのバリアントには適合せず、使用できません。不適合状態のコンポーネントの場合、セルに不適合(Not Fitted)というテキストが表示されます。
  • 代替パーツ(Alternate Part) - このオプションでは代替部品を選択できます。選択すると、代替部品のライブラリ リンクがセルに表示されます。ダイアログの下部領域には、代替部品のすべてのパラメータが表示されます。
バリアントをアクティブにするには、列ヘッダーでそのバリアントの名前をクリックするか、そのバリアントのセルのいずれかをクリックします。
バリアント管理(Variant Management)ダイアログでバリエーションを構成すると、設定内容がプロジェクト ファイルに保存されます。これには、不適合(Not Fitted)状態、適合(Fitted)状態のコンポーネントに対するローカルのパラメータ バリエーション、代替パーツ(Alternate Part)のパラメータ値などが含まれます。代替部品はファイル <ProjectName>.PrjPcbVariants に保存されます。 
バリアントの表示順序を変更するには、列ヘッダーをクリックしたままにして、その列を新しい場所にドラッグします。幅に合わせる(Fit to Width)チェックボックスと組み合わせて使用することによって、対象のバリアントを目的の場所に配置してサイズを調整できます。

右クリック コマンド

この領域の右クリック メニューでは、次のコマンドを使用できます。

  • 列(Columns) - 不要な列を表示/非表示にする場合にクリックします。任意の列の表示設定を切り替えます。
  • 選択項目を編集(Edit Selected) - 選択したコンポーネントを変更します。
選択項目を編集(Edit Selected)は、Component Variation 列で右クリックした場合にのみ使用できます。
  • 選択項目を設定(Set Selected As) - 適合(Fitted)不適合(Not Fitted)、または代替(Alternate)に変更する場合にクリックします。
  • 変更されたコンポーネントのみを表示(Only Show Varied Components) - 変更されたコンポーネントを表示する場合にクリックします。 
  • フィルタ(Filter) - コンポーネントを変更されたパラメータとの適合を表示(Show Fitted with Varied Parameters)不適合を表示(Show Not Fitted)、または代替を表示(Show Alternate)によってフィルタする場合にクリックします。 
フィルタ(Filter)は、変更されたコンポーネントのみを表示(Only Show Varied Components)を選択した場合にのみ使用できます。
フィルタ(Filter)オプションを試すために別のフィルタを適用している場合は、新たに更新を試みる前に、フィルタのリセットが必要になることがあります。そのためには、変更されたコンポーネントのみを表示(Only Show Varied Components)オプションを無効にしてフィルタ システムをクリアしてから、再び適用し、必要に応じてフィルタ(Filter)オプションをクリアします。
  • レポート(Report) - レポート プレビュー(Report Preview)ダイアログを開いてコンポーネント(Components)領域の印刷出力を作成する場合にクリックします。 
  • すべて保存(Save All) - Save Grid Contents to File ダイアログを開いて、すべてのプロジェクト コンポーネントを別の場所に保存する場合にクリックします。
  • 選択範囲を保存(Save Selected) - Save Grid Contents to File ダイアログを開いて、選択したすべてのプロジェクト コンポーネントを別の場所に保存する場合にクリックします。
  • すべて選択(Select All) - すべてのセルを選択する場合にクリックします。
  • 列の選択(Select Column) - 現在の列を選択する場合にクリックします。
  • セレクションの反転(Invert Selection) - 現在選択しているコンポーネント以外のすべてのコンポーネントを選択する場合にクリックします。
  • クロス プローブ(Cross Probe) - 選択したコンポーネントの位置を回路図上に表示する場合にクリックします。
Windows の標準の複数選択手法がサポートされているため、これを使用して、複数のコンポーネントを同時に選択して構成できます。

コンポーネント パラメータ

各コンポーネントに対して、パラメータの変化(Parameter Variations)を設定できます。パラメーター名(Parameter Name)元の値(Original Value)が一覧表示されます。パラメータの変化(Parameter Variations)の右側に新しく追加されたバリアント列があり、そこに新しい値(New Value)が一覧表示されます。表示される新しい値(New Value)は、変更するまでは、ベース デザイン コンポーネントの値のコピーです。右クリックして、ポップアップ メニューからさまざまなメニュー アイテムにアクセスします。ポップアップ メニューから、次の操作を行うことができます。

  • 選択項目を編集(Edit Selected) - 選択したバリアントの新しい値(New Value)を変更する場合にクリックします。 
  • 選択項目をリセット(Reset Selected) - 新しい値(New Value)を元の値に復元する場合にクリックします。
  • すべてリセット(Reset All) - 現在の選択項目に関係なく、新しい値(New Value)のすべてのセルを元の値に復元する場合にクリックします。
選択項目を編集(Edit Selected)選択項目をリセット(Reset Selected)、およびすべてリセット(Reset All)は、新しく追加されたバリアント列で右クリックした場合にのみ使用できます。
  • ライブラリから値を更新(Update Values From Library) - 代替部品として使用されているライブラリ コンポーネントに対するパラメータ変更をバリアント定義に反映させる場合にクリックします。この場合、パラメータのみが更新されます。  
  • 変更された値のみを表示(Only Show Varied Values) - 変更された値のみを表示する場合にクリックします。 
  • 切り取り(Cut) - セルの内容を削除する場合にクリックします。削除が発生する前に、確認のために確認(Confirm)ウィンドウが開きます。
切り取り(Cut)は、Component Variation 列で右クリックした場合にのみ使用できます。
  • レポート(Report) レポート プレビュー(Report Preview)ダイアログを開いてコンポーネント パラメータ(Component Parameters)領域の印刷出力を作成する場合にクリックします。
  • すべて保存(Save All) - Save Grid Contents to File ダイアログを開いて、すべてのパラメータを別の場所の .txt ファイルに保存する場合にクリックします。
  • 選択範囲を保存(Save Selected) Save Grid Contents to File ダイアログを開いて、選択したすべてのパラメータを別の場所の .txt ファイルに保存する場合にクリックします。
  • すべて選択(Select All) - すべてのセルを選択する場合にクリックします。
  • 列の選択(Select Column) - 現在の列を選択する場合にクリックします。
  • セレクションの反転(Invert Selection) - 現在選択しているパラメータ以外のすべてのパラメータを選択する場合にクリックします。

その他のコントロール

  • バリアントを追加(Add Variant)  - ベース デザインの新しいバリアントを作成する場合にクリックします。プロジェクト バリアントを編集(Edit Project Variant)ダイアログが開きます。このダイアログを使用して、バリアントを追加、編集、または削除し、必要なバリアントレベルのパラメータ データを指定します。このボタンには、選択したバリアントをクローン作成(Clone Selected Variant)コマンドにアクセスするために使用するドロップダウンが用意されています。クローン作成機能は、非常に類似する多数のバリアントを定義する必要がある場合に使用します。
  • バリアントを削除(Delete Variant) - 選択したバリアントを削除する場合にクリックします。削除が発生する前に、確認のために Confirm Delete Variant ウィンドウが開きます。
  • バリアントを編集(Edit Variant) - プロジェクト バリアントを編集(Edit Project Variant)ダイアログを開いてバリアントを編集する場合にクリックします。 
  • 詳細レポート(Detailed Report) - バリアント レポート(Variant Report)ダイアログを開いて詳細なバリアント レポートを生成する場合に、このボタンをクリックします。
  • 図面スタイル(Drawing Style) - バリアント オプション(Variant Options)ダイアログにアクセスする場合に、このボタンをクリックします。このダイアログから、回路図のコンパイル済みドキュメント ビューと回路図印刷の両方での、不適合コンポーネントおよび変更したパラメータの表示方法を定義できます。PCB アセンブリ図面でのこれらのコンポーネントの外観を定義することもできます。
  • 幅に合わせる(Fit to Width) - 列の幅を調整する場合に、このオプションを選択します。

アクティブ ドキュメント内の選択したテキストや画像に関する問題を報告します。