Situs 配線方法エディタ

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Situs ストラテジ エディタ(Situs Strategy Editor)ダイアログ。

概要

このダイアログを使用すると、設計者は自動配線( Situs Autorouter )の配線方法を、その構成要素であるルーティング パス(アルゴリズム)を含めて完全に定義できます。さまざまなルーティング パスとこれらが使用される順序を含めることで、自動配線の「インテリジェンス(知能)」が構築されます。これらのパスは、トポロジカル マップで識別される仮想ルーティング パスを基板上の高品質の配線に変えるために使用されます。

アクセス

ダイアログには、PCB エディタから Situs ルーティングストラテジ(Situs Routing Strategies)ダイアログを介して、次の方法でアクセスします。

  • 追加(Add)ボタンをクリックします。
  • 既存するユーザー定義の配線方法を選択し、編集(Edit)ボタンをクリックします。
Situs 配線方法(Situs Routing Strategies)ダイアログにアクセスするには、メイン メニューから、ツール(Tools) | 自動配線(AutoRoute) | » 設定(Setup)コマンド、またはツール(Tools) | 自動配線(AutoRoute) | » すべて(All)コマンドを使用します。

オプション/コントロール

オプション

  • ストラテジ名(Strategy Name) - 配線方法の現在の名前。新しい配線方法を作成する場合このフィールドには、デフォルト エントリの New Strategy が含まれます。必要に応じて編集し、よりわかりやすい名前を指定します。
  • ストラテジの説明(Strategy Description) - 配線方法の現在の説明。配線方法の目的やスコープの概要を示す、わかりやすい説明を入力します。
  • ビアを多く/ビアを少なく(More/Less Vias) - 自動配線によって許可されるビア使用量を定義するには、このスライド バーを使用します。これは、配線速度の高速化と使用されるビアの削減とのバランスになります。バーを右側に移動すると、自動配線で配置されるビアの数は減少しますが、基板の配線にかかる時間は増加します。バーを左側に移動すると、配線完了までの時間は短くなりますが、代わりに自動配線によって PCB 上に余分なビアが配置されて追加費用がかかります。
  • 直交(Orthogonal) - このオプションを有効にすると、自動配線は、直交(90°)パスのみに配線を制限します。このオプションを無効にすると、自動配線で、適宜に直交または非直交(45°)するように配線できます。

配線パス

  • 使用可能な配線パス(Available Routing Passes) - この領域には、配線方法で使用できる有効なルーティング パス(アルゴリズム)が一覧表示されます。次のパスを使用できます。
    • Adjacent Memory - これは接続レベルのルーティング パスです。単純な U パターンで、ファンアウトが必要な隣接する同じネットピンを配線します。
    • Clean Pad Entries - これは接続レベルのルーティング パスです。各パッドの中央からパッドの最長軸に沿ってリルートします。
X と Y の寸法が異なるパッドを持つコンポーネントがデザインに含まれる場合は、常に Clean Pad Entries パスをメモリ(Memory)パスの後に含めます。
  • Completion - これは接続レベルのルーティング パスです。これは基本的にメイン(Main)パスと同じですが、矛盾を解決して難しい接続を完了するためのコストが異なります。コストの違いは、たとえば、ビアがより安価であることや、誤った配線でより高価になっていることなどによって発生します。
  • Fan out Signal - これは、ファンアウト コントロール(Fanout Control)で定義されたファンアウト設定に基づく、コンポーネントレベルのパスです。パッドのパターンをチェックし、クリアランス、配線幅、およびビア スタイルを検討してから、デザイン ルールで定義されている要件に合うように適切なファンアウトの配置(直線状の行や千鳥配列など)を選択します。ファンアウトは、シグナル レイヤに対してのみです。
  • Fan out to Plane - これは、ファンアウト コントロール(Fanout Control)で定義されたファンアウト設定に基づく、コンポーネントレベルのパスです。パッドのパターンをチェックし、クリアランス、配線幅、およびビア スタイルを検討してから、デザイン ルールで定義されている要件に合うように適切なファンアウトの配置(直線状の行や千鳥配列など)を選択します。ファンアウトは、内部プレーン レイヤに対してのみです。
  • Globally Optimised Main - これは接続レベルのルーティング パスです。最適なルーティングを提供します。最初の反復では矛盾/違反を無視します。次に、残っている違反がなくなるまで接続をリルートしますが、矛盾によるコストは増加します。このパスを直交(Orthogonal)オプションを有効にして使用すると、適切に配線されたパターンを作成できます。とめつぎコーナーを作成するには、リコーナー(Recorner)パスを配線方法に追加します。
  • Hug - これは、各接続をリルートする接続レベルのルーティング パスで、可能な最小クリアランスで既存の配線に従います。ハグ パスは、フリーの配線スペースを最大にするために使用されます。このパスは非常に遅いことに注意してください。
  • Layer Patterns - これは接続レベルのルーティング パスです。レイヤの方向に一致する(公差内)接続のみを配線します。既存の配線をハグするか既存の配線に従ってフリー スペースを最大にするにはコストがかかります。
  • メイン(Main) - これは接続レベルのルーティング パスです。トポロジカル マップを使用してルーティング パスを検索し、その後、押し進め配線を使用して、提案されたパスを実際の配線に変換します。
  • メモリ(Memory) - これは接続レベルのルーティング パスです。X または Y 座標を共有する、同じレイヤの別々のコンポーネントにある 2 つのピンをチェックします。
  • Multilayer Main - これは接続レベルのルーティング パスです。メイン(Main)パスに類似していますが、コストはマルチレイヤ基板用に最適化されます。
  • リコーナー(Recorner) - これは、配線されたコーナーをとめつぎするために使用される、接続レベルのルーティング パスです。このパスは、配線方法の直交(Orthogonal)オプションが有効な場合に使用され、基本的にはこれを無効にし、各配線のコーナーをとめつぎします。使用する配線方法の直交(Orthogonal)オプションが無効になっている場合、自動配線によってデフォルトでコーナーがとめつぎされるため、リコーナー(Recorner)パスを含める必要はありません。
  • スプレッド(Spread) - これは、各接続をリルートする接続レベルのルーティング パスで、固定オブジェクト(コンポーネント パッドなど)間を通過するときに、配線を拡大し、フリー スペースを使用して配線を等間隔に配置しようとします。このパスは非常に遅いことに注意してください。
  • 伸長(Straighten) - これは、コーナーの数を削減しようとする、接続レベルのルーティング パスです。これを行うために、配線に沿ってコーナーまで進み、そのコーナーからネット上の別の配線ポイントを検索する(水平方向/垂直方向/45 上/45 下)プローブを実行します。これが見つかった場合、配線される長さがこの新しいパスで減少するかどうかをチェックします。
1 つの配線方法に対して、メインタイプのパスは 1 つのみ指定する必要があります(メイン(Main)Multilayer Main、または Globally Optimized Main のいずれか)。
  • この配線ストラテジ内のパス(Passes in this Routing Strategy) - この領域には、配線方法に含まれる実際のルーティング パス(アルゴリズム)が一覧表示されます。使用可能なパスのリストから必要なパスを追加できます。また、特定の結果を得るために、同じパスの複数のインスタンスを配線方法全体に追加できます。パスは、上から下の順に実行されます。この順序は、上へ移動(Move Up)および下へ移動(Move Down)ボタンを使用して変更できます。
  • 追加(Add) - 使用可能な配線パス(Available Routing Passes)リストで現在選択されているパスをこの配線ストラテジ内のパス(Passes in this Routing Strategy)リストに追加するには、このボタンをクリックします。パスは、後者のリストで現在選択されているパスの上に追加されます。
  • 削除(Remove) - この配線ストラテジ内のパス(Passes in this Routing Strategy)リストで現在選択されているパスを配線方法から削除するには、このボタンをクリックします。
  • 上へ移動(Move Up) - この配線ストラテジ内のパス(Passes in this Routing Strategy)リストで現在選択されているパスをリストの上位に移動するには、このボタンをクリックします。つまり、これは配線方法内のより早い時点で使用されます。
  • 下へ移動(Move Down) - この配線ストラテジ内のパス(Passes in this Routing Strategy)リストで現在選択されているパスをリストの下位に移動するには、このボタンをクリックします。つまり、これは配線方法内のより遅い時点で使用されます。

注釈

  1. ここに含まれる定義済みの配線方法およびその構成要素であるルーティング パスは、基板全体を配線する場合にのみ適用されます。

 

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