リジョン

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配置されたさまざまなタイプのリジョン オブジェクトの例。

概要

リジョンはソリッド リジョンとも呼ばれ、任意のレイヤに配置できる多角形形状のプリミティブ オブジェクトです。正として設定し、銅リジョンとして配置したり、負として設定し、ポリゴン ポアのカットアウトとして配置したりすることができます。マルチレイヤに負として配置すると、基板カットアウトとして配置できます。

リジョンは、任意の数の辺および頂点（コーナー）を持つことができます。シグナル レイヤに配置すると、シールドを提供したり、大電流を流したりするために使用されるソリッド配線の領域を定義できます。正のリジョンをトラックまたはアーク セグメントと組み合わせ、ネットに接続することもできます。PCB ライブラリ エディタでは、リジョンを使用して、銅レイヤ上にカスタムのパッド形状を作成したり、ソルダーおよびペースト マスク上に特殊なマスク形状を作成したりすることができます。非エレクトリカル レイヤでは、リジョンを使用して、タスクに合わせてロゴなどのカスタム形状を定義できます。

リジョンを使用して、コンポーネントの配置や配線の禁止領域を定義することもできます。これは、キープアウトとも呼ばれます。このような領域をすべてのレイヤに適用するには、リジョンをキープアウト レイヤに配置します。レイヤ固有にするには、リジョンをシグナル レイヤに配置し、そのリジョンのキープアウト（Keepout）オプションを有効にします。

リジョンを負として配置すると、ポリゴン ポアにカットアウト（ボイド）を作成することができます。このモードでは、ポリゴンを塗りつぶすときに、そのリジョンには銅が充填されません。（マルチレイヤに配置して）基板カットアウト用の負のリジョンとして使用すると、完成した基板を貫通する穴となる領域が定義されます。基板カットアウト リジョンは、製造を目的としてガーバーおよび ODB++ ファイルに転送されます。

使用可能な機能

リジョンは、PCB エディタと PCB ライブラリ エディタの両方で配置できます。

• PCB エディタ - メイン メニューからホーム（Home） | 配置（Place） |  をクリックします。
• PCB ライブラリ エディタ - メイン メニューからホーム（Home） | 配置（Place） |  » ソリッド リジョン（Solid Region）をクリックします。

配置

コマンドを起動すると、カーソルが十字に変わり、リジョンの配置モードが開始されます。配置は、次の一連の操作を実行して行います。

1. カーソルで位置を決定し、クリックしてリジョンの開始頂点を固定します。
2. カーソルを移動して、2 つ目の頂点を配置する準備をします。デフォルトの動作では、クリックごとに 2 つのエッジが配置され、それらの間はユーザー定義のコーナー形状になります。コーナー モードの変更の詳細については、下に示す配置モードのトピックを参照してください。
3. 引き続きマウスを動かして、クリックして追加の頂点を配置します。
4. 最後の頂点を配置したら、右クリックするか、Esc キーを押してリジョンを閉じ、リジョンの配置を完了します。始点と最後に配置した点が接続されて形状が自動的に完成するため、リジョンを手動で閉じる必要はありません。
5. さらにリジョンの配置を続行します。または、右クリックするか、Esc キーを押して配置モードを終了します。

配置中に実行できるその他の操作は次のとおりです。

• 数値キーパッドの + および - キーを押して、デザイン内の現在表示可能なすべてのレイヤを前方および後方に順番に切り替えます。
• * キーを押して、表示可能なシグナル レイヤを順番に切り替えます。
• Tab キーを押して、関連するプロパティ ダイアログにアクセスします。ダイアログでは、リジョンのプロパティをその場で変更できます。

配置モード

リジョンを配置する際には、使用可能なコーナー モードが 5 つあり、そのうちの 4 つのモードにはコーナー方向サブモードもあります。配置時には、次の操作を実行できます。

• Shift + スペースバーを押して、次の 5 つの使用可能なコーナー モードを順番に切り替えます。45 °、アーク付きの 45°、90°、アーク付きの 90°、および任意の角度。
• スペースバーを押して、2 つのコーナー方向サブモードを切り替えます。
• いずれかのアーク コーナー モードで、 キーまたは キーを押したままにすると、アークが縮小または拡大されます。Shift キーを押したままにすると、アークのサイズをすばやく変更できます。
• 1 ショートカット キーを押して、クリックごとに 2 つのエッジを配置するモードと、クリックごとに 1 つのエッジを配置するモードの間で切り替えます。この 2 つ目のモードでは、破線エッジは先行セグメントと呼ばれます（下に示す一連の画像の最後のものを参照）。
• Backspace キーを押して、最後の頂点を削除します。

Shift + スペースバーを押して、使用可能な 5 つのコーナー モードを順番に切り替えます。1 ショートカット キーを押して、2 つのエッジを配置するモードと、1 つのエッジを配置するモードの間で切り替えます。

キープアウトとしてのリジョンの配置

配置や配線の境界などの役割を果たすように、レイヤ固有のキープアウト オブジェクトまたはすべてのレイヤのキープアウトとしてリジョンを配置することができます。キープアウトとして定義されたオブジェクトは、写真のプロットや印刷など、出力の生成時には無視されます。レイヤ固有のキープアウト リジョンは、単に、キープアウト（Keepout）プロパティが有効になっているリジョン オブジェクトです。すべてのレイヤのキープアウトは、キープアウト レイヤに配置されているリジョンです。

• レイヤ固有のキープアウトを配置するには、目的のシグナル レイヤに標準リジョンを配置した後、キープアウト（Keepout）プロパティを有効にして、レイヤ固有のキープアウトとして設定します。または、次の方法で、事前定義されたソリッド リジョン（Solid Region）キープアウト配置コマンドを使用します。
  • PCB エディタ - ホーム（Home） | 配置（Place） |  » ソリッド リジョン（Solid Region）をクリックします。
  • PCB ライブラリ エディタ - ホーム（Home） | 配置（Place） |  » キープアウト（Keepout） » ソリッド リジョン（Solid Region）をクリックします。
• すべてのレイヤのキープアウトを配置するには、キープアウト レイヤをアクティブ レイヤにした後、リボンから標準リジョンを配置します。

ポリゴン カットアウトとしてのリジョンの配置

リジョンをポリゴン カットアウトとして使用することもできます。ポリゴン カットアウトを配置する手順は次のとおりです。

1. ポリゴンの上に標準リジョンを配置した後、ダイアログでポリゴン カットアウト（Polygon Cutout）オプションを有効にして、ポリゴン カットアウトとして設定します。
2. または、リボンのホーム（Home） | 注入（Pour） | ポリゴン ポア（Polygon Pour）で使用可能なポリゴン ポアのカットアウト（Polygon Pour Cutout）コマンドを実行します。
3. リボンのホーム（Home） | 注入（Pour） | ポリゴン ポア（Polygon Pour）で使用可能な塗りつぶし直す（Repour）コマンドのいずれかを使用してポリゴンを塗りつぶし直し、新しいカットアウトの周りを塗りつぶします。

基板カットアウトとしてのリジョンの配置

リジョンを基板カットアウトとして使用することもできます。基板カットアウトを配置する手順は次のとおりです。

1. 基板形状の上に標準リジョンを配置した後、リジョンを編集し、ダイアログで基板カットアウト（Board Cutout）オプションを有効にして、基板カットアウトとして設定します。
2. または、リボンのホーム（Home） | 基板（Board） | 基板カットアウト（Board Cutout）を使用して、基板カットアウトを直接配置します。
3. リボンのホーム（Home） | 注入（Pour） | ポリゴン ポア（Polygon Pour）で使用可能な塗りつぶし直す（Repour）コマンドのいずれかを使用して、基板カットアウトを覆うポリゴンを塗りつぶし直します。

グラフィック エディット

この編集方法では、配置されたリジョン オブジェクトをワークスペース内で直接選択し、そのサイズ、形状、または場所をグラフィカルに変更することができます。

リジョン オブジェクトを一度クリックして選択すると、編集モードに設定されます。リジョン オブジェクトの外形は、一連のエッジによって定義されます。各エッジは、それぞれの端の末端頂点（塗りつぶされた白い四角形として表示される）と中央の中央頂点（塗りつぶされていない白い四角形として表示される）によって表されます。それぞれの末端頂点は、2 つのエッジが接する位置を表しています。

選択されたリジョン。

• A をクリックしてドラッグして、該当する末端頂点を移動します。
• B をクリックしてドラッグして、該当する中央頂点を移動することで、実質的に新しい末端頂点を作成して、元のエッジを 2 つに分割します。
• 編集ハンドルから離れて、エッジ上の任意の場所をクリックし、ドラッグしてそのエッジをスライドします。
• 編集ハンドルから離れて、Ctrl キーを押しながらエッジ上の任意の場所をクリックして、新しい末端頂点を挿入します。
• 末端頂点をクリックしたまま Delete キーを押すと、その頂点が削除されます。
• 編集ハンドルから離れて、リジョン上の任意の場所をクリックし、ドラッグして再配置します。ドラッグ中に、リジョンを回転またはミラーリングすることができます。
  • スペースバーを押して、リジョンを反時計回りに回転します。時計回りに回転するには、Shift + スペースバーを押します。回転ステップ（Rotation Step）のサイズは、プリファレンス（Preferences）ダイアログの PCB エディタ（PCB Editor） - 全般（General）ページで定義します。
  • X または Y キーを押して、リジョンをそれぞれ X 軸または Y 軸に沿ってミラーリングします。

非グラフィカル エディット

非グラフィカル エディットには次の方法を使用できます。

関連するプロパティ ダイアログを使用した編集

ダイアログ ページ: リジョン

この編集方法では、次のダイアログを使用してリジョン オブジェクトのプロパティを変更します。

領域（Region）ダイアログ。

配置中に領域（Region）ダイアログにアクセスするには、Tab キーを押します。

配置後には、次のいずれかの方法でダイアログにアクセスできます。

• 配置されたリジョン オブジェクトをダブルクリックします。
• リジョン オブジェクトにカーソルを置き、右クリックして、コンテキスト メニューからプロパティ（Properties）を選択します。

インスペクタ パネルを使用した編集

パネル ページ: PCB インスペクタ、PCBLIB インスペクタ

インスペクタ パネルを使用すると、デザイナーは、アクティブなドキュメント内の 1 つまたは複数のデザイン オブジェクトのプロパティを確認し、編集することができます。適切なフィルタリングと組み合わせて使用することで、同じ種類の複数のオブジェクトを 1 か所で簡単に変更できます。