オブジェクト
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オブジェクトは、プリント基板をデザインするために使用する基本要素です。使用可能なオブジェクトとしては、シンプルなプリミティブ オブジェクトや、プリミティブ オブジェクトで構成されているグループ オブジェクトがあります。プリミティブ オブジェクトは、アーク、トラック、リジョンなどであり、グループ オブジェクトは、コンポーネント、ポリゴン、ドリル テーブルなどです。
オブジェクトをレイヤ上に配置することで、基板をデザインするために必要な形状を作成できます。たとえば、単一のレイヤ全体にまたがる配線や、コンポーネントがマウントされてその配線に接続される場所となるフットプリントなどを作成できます。出力ファイルが生成されると、オブジェクトが解析されて、それらの形状をレンダリングするための適切なフォーマットで、データがそれらの出力ファイルに書き込まれます。たとえば、ガーバー フォーマットの製造ファイルでは、フラッシュとストロークとしてレンダリングされます。
使用可能な PCB 設計オブジェクト
次のリンクをクリックすると、それぞれの使用可能なオブジェクトの詳細情報を参照できます。
PCB 設計オブジェクトの編集
小規模でシンプルな設計のプリント基板でも、数百ものデザイン オブジェクトで構成されることがあるため、プリント基板を設計するときの主な作業は編集になります。オブジェクトは正しく配置およびサイズ調整し、回転を設定したり、レイヤを変更したりする必要があります。編集には、基本的に、グラフィカル編集と非グラフィカル プロパティの編集という 2 つのタイプがあります。グラフィカル編集では、マウス カーソルを使用してオブジェクトの位置やサイズをインターラクティブに変更し、非グラフィカル プロパティの編集では、レイヤ、フォント、ライン幅などを編集します。
オブジェクトの非グラフィカル プロパティを編集するには、次のいずれかの方法を使用します。
- オブジェクトをダブルクリックして、プロパティ ダイアログを開きます。
- オブジェクトを右クリックして、コンテキスト メニューからプロパティ(Properties)を選択してプロパティ ダイアログを開きます。
- または、PCB インスペクタ(PCB Inspector)パネルで任意のオブジェクトのプロパティを編集できます。表示(View) | PCB | をクリックしてこのパネルを開いてから、オブジェクトを選択してそのプロパティを PCB インスペクタ(PCB Inspector)に読み込みます。
オブジェクトのサイズや位置などのグラフィカル プロパティは、通常はインターラクティブに編集します。オブジェクトをインターラクティブに編集する手順は次のとおりです。
- オブジェクトをクリックして選択します。そのオブジェクトをグラフィカルに編集できる場合は、編集ハンドルが表示されます。
- ハンドルをクリックしたまま、オブジェクトの形状やサイズを変更します。
- または、オブジェクトの任意の箇所をクリックしたまま、オブジェクトを移動します。
ワークスペース内のオブジェクトのロック
各タイプの PCB オブジェクトをワークスペース内でロックするには、次のいずれかの操作を実行します。
- ダイアログまたは PCB インスペクタ(PCB Inspector)パネルでロック(Locked)チェックボックスをオンにします。
- オブジェクトを右クリックして、コンテキスト メニューからロック(Locked)コマンドを選択します。たとえば、このコマンドはテキストについては と表示されます。
ロックされたオブジェクトの選択
左クリックや選択エリアのドラッグなどによって、ロックされたオブジェクトを選択しようとしても、ロックされたオブジェクトは選択されません。この制限の目的は、そのオブジェクトが間違って編集されることを防止するためです。ロックされたオブジェクトをグラフィカルに変更する(移動など)には、まずそのオブジェクトをロック解除する必要があります。
複数のオブジェクトの編集
PCB エディタの長所の 1 つは、複数のオブジェクトを同時に編集できることです。たとえば、自社の10mil のトラックでは配線不可能な回路を、取引先のメーカーが 6mil のトラックで同じ価格でエッチングできるとします。または、60mil のテキストは大きすぎることが判明したため、これらのテキストをすべて縮小する必要があるとします。これらのような編集は、PCB エディタの複数オブジェクト編集機能を使用することで簡易化されます。
基本的なプロセスは次のとおりです。
- 選択 - 複数のオブジェクトを編集するには、それらのオブジェクトを選択する必要があります。それらのオブジェクトは、インターラクティブな選択、コマンドベースの選択、プロパティベースの選択などのさまざまな方法を使用して選択できます。
- チェック - 選択 - チェック - 編集プロセスの中心となるのは、編集を実行するための PCB インスペクタ(PCB Inspector)パネルです。正しい一連のオブジェクトが選択され、このパネルに読み込まれていることを確認します。
- 編集 - 最後のステップとして、PCB インスペクタ(PCB Inspector)パネルを使用して選択済みオブジェクトのプロパティを編集します。