パッド

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 パッドは、機械的な取り付けとコンポーネント ピンへの電気的な接続の両方を提供するために使用します。

概要

パッドは、プリミティブ デザイン オブジェクトです。パッドは、コンポーネントを基板に固定したり、コンポーネント ピンから基板上の配線への相互接続点を作成するために使用します。パッドは、サーフェスマウント デバイス パッドなどのように 1 つのレイヤ上に存在する場合もあれば、Z 平面（垂直方向）にバレル形状のボディを持ち、（水平方向の）各銅レイヤ上にフラットな領域のある 3 次元のスルーホール パッドである場合もあります。パッドのバレル形状のボディは、製造時に基板にドリルでスルーホールを作成するときに形成されます。X および Y 平面では、パッドの形状は円、四角形、八角形、または丸型四角形です。パッドは、デザイン内でフリー パッドとして個別に使用することもできますが、より一般的には、PCB ライブラリ エディタで使用し、他のプリミティブとともにコンポーネント フットプリントに組み込みます。

使用可能な機能

パッドは、PCB エディタと PCB ライブラリ エディタの両方で配置できます。配置するには、メイン メニューからホーム（Home） | 配置（Place） |  をクリックします。

配置

コマンドを起動すると、カーソルが十字に変わり、パッドの配置モードが開始されます。

1. カーソルで位置を決定し、クリックするか、Enter キーを押してパッドを配置します。
2. Tab キーを押して、関連するプロパティ ダイアログにアクセスします。ダイアログでは、パッドのプロパティをその場で変更できます。
3. さらにパッドの配置を続行します。または、右クリックするか、Esc キーを押して配置モードを終了します。

グラフィック エディット

パッドのプロパティは、場所を除き、グラフィカルに変更することはできません。

• 接続されたトラックとともにフリー パッドを移動するには、パッドをクリックしたまま移動します。パッドを移動するとき、接続された配線はパッドにアタッチされたままになります。
• 接続されたトラックを移動しないでフリー パッドを移動する手順は次のとおりです。
  • PCB エディタで、ツール（Tools） | 整列（Arrange） | 移動（Move） » オブジェクトを移動（Move Object）コマンドを選択し、パッドをクリックしたまま移動します。
  • PCB ライブラリ エディタで、ホーム（Home） | 整列（Arrange） | 移動（Move） » オブジェクトを移動（Move Object）コマンドを選択し、パッドをクリックしたまま移動します。

非グラフィカル エディット

非グラフィカル エディットには次の方法を使用できます。

関連するプロパティ ダイアログを使用した編集

ダイアログ ページ: パッド

この編集方法では、次のダイアログを使用してパッド オブジェクトのプロパティを変更します。

ダイアログでパッドのプロパティを編集します。

配置中にパッド（Pad）ダイアログにアクセスするには、Tab キーを押します。

配置後には、次のいずれかの方法でダイアログにアクセスできます。

• 配置されたパッド オブジェクトをダブルクリックします。
• パッド オブジェクトにカーソルを置き、右クリックして、コンテキスト メニューからプロパティ（Properties）を選択します。

穴のサイズの設定

穴は、丸、四角（パンチ加工）、または端が丸いスロットです。スルーホールにすることも、機械穴にすることもできます。それぞれの穴の種類（丸（Round）、四角（Square）、スロット（Slot））、およびスルーホールと機械穴（めっき済み（Plated）チェックボックスで定義）について、個別のドリル ファイル（NC Drill Excellon フォーマット 2）が生成されます。つまり、最大 6 つの異なるドリル ファイルが生成される可能性があります。

パッド デジグネータの増加

各パッドにはデジグネータを使用してラベルを付ける必要があり、これは、通常、コンポーネント ピン番号になります。デジグネータは最長 20 文字で、英数字を使用できます。最初のパッドのデジグネータの末尾が数字の場合、パッド デジグネータは配置中に自動的に 1 ずつ増加します。配置前に最初のパッドのデジグネータを変更するには、Tab キーを押します。

レイヤの設定

レイヤ ドロップダウンを使用して、パッドが存在するレイヤを選択します。サーフェスマウント コンポーネント フットプリントを設計するときには、コンポーネントを基板の下側で使用する場合でも、レイヤ（Layer）を最上部レイヤ（Top layer）に設定します。コンポーネントを基板の下側に反転すると、パッドのレイヤが自動的に反転されます。標準のスルーホール・パッドの場合は、レイヤ（Layer）をマルチレイヤ（Multi-Layer）に設定します。

ネットへの接続

ネット（Net）フィールドを使用して、パッドを接続するネットを定義します。パッドは、同じネットに割り当てられている内部パワープレーンに自動的に接続されます。パッドは、適用可能なパワープレーン接続スタイル デザイン ルールに従ってプレーンに接続されます。パッドをパワープレーンに接続しない場合は、接続スタイルを接続なし（No Connect）に設定して、目的のパッドを対象とする別のパワープレーン接続スタイル デザイン ルールを追加します。パッドは、適用可能なポリゴン接続スタイル デザイン ルールに従ってポリゴン ポアに接続されます。

ジャンパー ID の設定

片面の PCB などで、すべての接続を配線として実装することが物理的に可能でない（または望ましくない）場合は、ジャンパーを使用できます。コンポーネント フットプリント内で、ジャンパーによって接続されるパッドに、同じ、ゼロ以外のジャンパー ID（Jumper ID）値でラベルを付けます。コンポーネントのタイプ（Type）もジャンパ（Jumper）である場合、同じジャンパー ID（Jumper ID）およびネット（Net）名を共有するパッドにより、これらのピンが PCB のアセンブリ中に物理ジャンパーによって接続されることがシステムに伝達されます。

ジャンパー接続は、PCB エディタでは曲線の接続線として示されます。デザイン ルール チェッカーでは、ジャンパー接続は、配線解除されたネットとして報告されません。

両方のパッドで一致するジャンパー ID 値を設定することにより、ワイヤリンク スタイルのジャンパーを定義できます。

テストポイント設定

テストポイント設定（Testpoint Settings）を使用して、パッドを製造（Fabrication）またはアセンブリ（Assembly）（あるいはその両方）のテストポイントとして定義することができます。テストポイントは、テスト プローブを PCB に接触させて、基板が正しく機能するかどうかをチェックすることができる場所です。任意のパッドまたはビアをテストポイントとして指定でき、このことが行われると、パッドまたはビアが属するコンポーネントは自動的にロックされます。

マスク拡張

ペーストおよびソルダー マスクの開口は、ソフトウェアによって自動的に作成され、パッドと同じ形状です。この開口は、マスク拡張設定の定義に応じて、パッド自体より大きい場合もあれば（正の拡張値）、小さい場合もあります（負の拡張値）。通常、ペースト マスクの開口はパッドより小さくなり、ソルダー マスクの開口はパッドより大きくなりますが、このことには例外があります。デフォルトでは、ルール（ペースト マスク拡張ルールおよびソルダー マスク拡張ルール）の拡張値がパッドで使用されますが、必要に応じて、パッド（Pad）ダイアログでこれを上書きし、ローカル値を直接定義することができます。

「レジストを被せる」という用語は、閉じることを意味します。レジストを被せるためのオプションを有効にすると、適用可能なソルダー マスク拡張デザイン ルールの設定は上書きされ、パッドのそのソルダー マスク レイヤにはソルダー マスクの開口がなくなります。このオプションが有効になっている場合、デザイン ツールで設定（Expansion value from rules）および指定サイズ (片側値)（Specify expansion value）オプションは無視されます。

インスペクタ パネルを使用した編集

パネル ページ: PCB インスペクタ、PCBLIB インスペクタ

インスペクタ パネルを使用すると、デザイナーは、アクティブなドキュメント内の 1 つまたは複数のデザイン オブジェクトのプロパティを確認し、編集することができます。適切なフィルタリングと組み合わせて使用することで、同じ種類の複数のオブジェクトを 1 か所で簡単に変更できます。